表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/9

プロローグ、あるいはキョージュの日常

ホンマに作ったったでー(笑)

 その情報が私の元に届いたのは、毎度のこと過ぎてもはや定時と言ってもいい軍事作戦のための会議の10分前のことだった。




「魔王様は居られるか!?」


「…珍しいですね?グンシン、貴方がここまで取り乱すとは。ちなみに私はまだ見ておりませんね。何か所要でまだ来られてないだけでは?」


バタバタと騒がしいような、言わば敵を見つけた新兵の挙動不審さまではいかないものの、いつもの冷静さを何処かへ忘れてきたような同僚の姿に、少し訝しげに思いながらも私はいつものように言葉を返す。あぁ、これは折角だから少し茶化しても良いかもしれない。


「ところで今日の予定では確か行軍の練成でしたか?よほど魔王様に早く会いたくて急いで走破してきたと見える。その様子では行軍では無くて突撃訓練だったみたいですが」


「キョージュ!こちらは真剣に聞いている!」


「えぇ、えぇ。わかっておりますとも。だから茶化しているのですよ」


「…む」


…ふむ。私の言いたいことが伝わったようだ。


「…すまぬ。落ち着いた!から、早く!話せ!」





「…草生えるwwwwww」


「貴様ぁぁぁあ!」


「OK、冷静にいこう。私とグンシンの戦力値の差ではミンチすら残らない」


「煽っておいてそれか!」


「で、訓練から帰ってきたら魔王様が見当たらない、と。こう言っては何ですがよくあることでは?」

 我々の拠点は常に移動している。攻め落とした城を拠点に次の城へと渡り歩く、こう言っては何だが綱渡りと呼ぶのもおごかましいほどの暴挙。事実、城攻めに破れ、素寒貧になった上野宿することも当たり前で、補給を担当する私の苦労を誰か代わりに担ってくれないか、いつも神に祈っている…魔王様に忠誠を誓う私には神の奇跡(神罰)が降りそそぐだけだろうが…

 話を戻すと、魔王様を含め我々のほぼ全員に定位置なんてものは無い。その時の気の向くまま、何処ぞにふらふらしてるやつなんざ一山いくらの状態だ。流石に魔王様は大体獲得した城に居ることが多いが、当然ずっといるわけでは無い。とは言え…


「勿論それは分かっている。だがしかし、定例会議の時はよほどのことが無い限り魔王様は居られる。それに…」


 この自由奔放な魔王軍でもそれをまとめる将達の会議や作戦中は当然いつもいるし、何らかの理由で席を外すときも事前の通達が今まではあった。そして、グンシンも言いかけたが今は、時期が悪い。


「つい先日、ソワソワさんが消えたばかりでしたね。」


「ああ。だが、あり得るか?誰よりもこの世界を望み、導き、全てを手にした魔王様が…」


 そう、我が魔王軍は、失踪が続いていた。一兵卒から、将軍まで。それだけならおかしくは無い。いや、将軍がふらっと失踪するのは十分おかしいが、まぁあり得なくは無いだろう。普通ならば脱走や敵の工作、暗殺等、考えられる可能性はいくらでもある。だが、だからこそおかしいのだ。


「そうですね、この世界では、死ぬことはおろか、拉致、監禁されることも無い。遠くに居るから遅刻するというのも考えられない。」

 さて、ここで一つ、突拍子も無い話をしよう。我々の出生についてだ。

「召喚された我々は望めば何度でも蘇り、拠点に戻ることが出来る。それを留める術はなく、失踪が起こる理由はただ一つ」






世界への執着を失ったとき、だ。


続きは要望があれば考えます。

ただし、書き溜め無し、仕事積み中なので、きっと遅くなる?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ