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Mystic world  作者: ロンロンの弟子
真実編
97/115

最終決戦6.繋がる思い!届け、幻の手(ファントムハンド)

こんばんは、ロンロンの弟子です。なんと結構早く投稿できましたね。いやはや、いろいろありました。

さて今回は決着編です。果たしてどちらが勝ったのか、・・・詳しくは本編で!

ではどうぞ!!

B3

サンドルスは決戦のフィールドの確認をしていた。地下3階に作られた場所、何もなくとにかく広い空間が広がるだけである。だが一応仕掛けはあった。


「さて、こんなものか。・・・奴が来るまでまだ時間はありそうだし少し休憩を・・・・・・」



シュン!



そんな彼の前にスィングとシロミャーがワープしてきた。突然現れて言葉を失うサンドルス。


「・・・あ、着いたね。サンちゃんもいるよ!」


「いや、なんかすんません。」


謝るスィング。一応用意されていたものを使ったので反則にはならないが・・・サンドルスに悪いことをしたような気がしてならなかった。


「あれを使ってきたのか!?・・・あんたは術は使えないはずじゃ?」


「ふっふーん♪あたしが壊してきたんだよ!!」


得意気に言うシロミャー。サンドルスはシロミャーを見て考える素振りをしていたが、やがて納得したように頷く。


「そういえばミーア様に話を聞いたな。・・・白核石には気をつけろと、君が白核石の妖精だったか。」


「そだよ♪サンちゃんは物知りだね!」


スィングは二人の会話を聞いていた。そのときやはりシロミャーはすごいのだと改めて思い知ったのだ。


「・・・それでも僕のやることは変わらない。君たちを倒すだけだ!」


そう言うと床が震え出す。シロミャーは危険を察知したのかスィングにすかさず報告する。


「何か出てくるよ、後ろに下がって!」


「・・・分かったっす。」


言われたとおりスィングが後退するとさっき彼らがいた地面から次々とガトルや武者蜥蜴隊のメンバーに似た巨大な土人形・・・ゴーレムが生まれていく。計4体ものゴーレムが生まれたところで止まる。


「・・・確かに一緒にいた時間は短かったかもしれない。だが僕は・・・こいつらのリーダーだったんだ。だから、敵は討たせてもらうよ!さぁ、行くんだ!」


サンドルスの命令を受け襲いかかる4体ものゴーレム達。いくらスィングでも全てを捌ききることは不可能だ。・・・しかし、シロミャーは別だった。


「ふーん、1体ずつあの海蛇位の強さってわけね。・・・じゃあ、あたしも本気を出してあげよっかな♪」


そう言うとシロミャーは目の前に今までで見たことないほどの巨大な術式を一瞬で出現させる。

そして・・・唱える。


「極印・テラオールスフィア・・・滅で♪」


唱えると同時に巨大な術式とは裏腹に小さな七色の球体が出現する。

そしてその球体はが一瞬光ったかと思うと・・・・・・ゴーレム達は消えていた。

それだけではなかった。・・・サンドルスは今までで一番驚いた表情をする。


「極印・テラオールスフィアだと!?望みを叶える七色の球体・・・・・・そんな究極の魔法まで使えるというのか!!??それに・・・なんてことだ!」


サンドルスは他にも様々な仕掛けをしていたがそれら全ても消えていた。そう、これがこの術だった。

ディオールには光印や闇印といった様々な術がある。だが、そんな術の中でもごく限られた・・・神のみ使うことが許された文字通り究極の魔法である。ということは・・・シロミャーは神クラスであると言える。


「うーん、これやると疲れるんだよね。・・・休憩するね♪」


シロミャーはスィングの肩にとまる。あれだけ凄いものを使ったため疲れるのは当然である。


「・・・・・・っと、見とれちまってたっす。わ、悪いけど行くっすよ。」


スィングは周りを確認し何もないことが分かると、少し悪い気になりながらもサンドルスへと向かう。サンドルスは用意していた手を全てを失いもう何も残されていなかった。


「すまん、お前達の敵を討てなかったよ。・・・・・・不甲斐ないリーダーを許してくれ。」


上を向きそう呟いたサンドルス。そんな彼に触れようとスィングが手を伸ばす・・・・・・が



「・・・そうはさせぬぞ!」



突如どこからともなく声が聞こえた・・・と思ったらスィングは突如吹っ飛ばされる。

ゴスっと音を立てて壁に思いっきり衝突する。


「ぐぁ!?」


「ま、ますたー!??」


シロミャーは吹っ飛ばされる瞬間にスィングから離れて無事だった。

駆け寄るシロミャー。一応スィングは痛そうにしているものの無事なようだ。


「・・・休んでてますたー。ちょっとやばいかもしれないから。」


「え・・・?」


シロミャーはサンドルスの方を向く。すると彼の上のには何やらモヤモヤとした霧のようなものが見える。そしてシロミャーはそれには心当たりがあった。


「・・・・・・ムー君だね。」


「そのふざけた呼び方も相変わらずだな。女神の力の象徴よ。」


そう、その霧は悪夢神が作り出したものだった。そしてそれを通じ力を使えるようである。

そして二人はどうやら面識があるようだ。


「貴様は厄介だ。ここで始末しておかなくては、万が一にでも敗北する原因になるかもしれん。・・・というわけだ。小僧、お前に力をやろう!」


「・・・え、ちょっとま・・・・・・・」


サンドルスが反応する前に霧が彼を包む。

すると彼の表情、・・・彼が纏う力の波動が変化する。


「さて、消えてもらうぞ。・・・砂弾印・サンドストームグローブ!」


サンドルスが片腕で術式を組みそれをシロミャーに向ける。そこから今までで見たことがないほどの力の塊を出現させ砂を纏わせる。

まるで砂嵐を球体にしたような・・・・そんなものに見える。


「・・・これは今のあたしには止められないね。避けるしか・・・・・・!?」


気付いた。シロミャーの後ろには負傷したスィングがいる。ここで避けてしまえば彼が攻撃を受けてしまう。だがさきほどの極印により力が低下しているシロミャーには受けきることはできない。


「・・・・・・あらら、やるしかないね♪」


シロミャーは受け止める体勢を取る。今からスィングを転移させる術式を組む時間もなく仕方ないことだった。だがそんなことに構うこともなくサンドルスは砂の球体を発射する。



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ



ものすごい音を立てて迫る砂の球体を受け止めるシロミャー。・・・だが


「・・・・・・ま、まずいかも・・・ね。」


明らかに押されている。抑えられるようには全く見えない。

そんな光景を見てスィングは何もできなかった。


「・・・・・・あ、シロミャー・・・。」


彼女の名前を呟くのがやっとだ。そんな声に気づいたのかシロミャーはスィングの方を振り向きニコッと笑い一言・・・



「・・・やっちゃった♪」



そのまま彼女は砂の球体に飲み込まれ・・・消えた。






「ふむ、流石に極印を使った後ではあれは止められなかったな。」


そうサンドルス・・・いや、悪夢神が言う。

彼の言うとおりだった。床には粉々に砕けた白核石の破片が散らばっていた。


「・・・・・・」


スィングは立ち上がると痛みなど気にせずヨロヨロと破片の方へと向かう。

・・・砕けた白核石。それを見るともう言葉もなかった。


「さて、後はこの男を始末して終わりか。・・・あの女が選んだということはそこそこ危険であるには違いない。この迷宮ごと埋めてやろう。」


その言葉を最後にサンドルスは姿を消した。すると



ドドドドドドドドドドドドドド



迷宮が崩れ出す。壁が割れ始めそこから部屋に大量の砂が流れ込んでくる。

スィングはそれに気付き脱出しようとしたがもう既に出口もなくどうしようもなかった。


「・・・・・・」


そして・・・彼は迷宮の崩壊に巻き込まれた。











俺っちは・・・一体どうしたんだっけ?

そうだ、悪夢神がサンドルスを操ってシロミャーを・・・・・消したんだ。

シロミャーは・・・俺っちを守って・・・・・・くそ!

こうしちゃいられない、俺っちが動かないと・・・だが思うだけで身体はほとんど動かない。息をするので精一杯だが空気もいつまで持つか分からない。

今、砂の中にいるのは確かなんすけどこの砂に触れていると・・・普通とは違って体力を奪っていくような感覚になってしまう。・・・やばいっすね。

迷宮が埋められたってことは上を目指せばいいんだが全然進まない。正直・・・ほとんど力が残っていなかった。僅かに少しずつ進んではいるがこれじゃあ先に力尽きてリタイアしちまうっすね。

・・・悪夢神の目的は始めからシロミャー、白核石の破壊だった。シロミャーは悪夢神を知っているようだったから・・・伝説級の妖精だったのかもしれない。

だが、もう遅い。シロミャーを失った俺っちには例え脱出しても悪夢神の力を得たサンドルスには勝てないだろう。・・・・・・ここまでっすか。

すまん、泰人。俺っちはダメみたいだ。・・・・・・意識が遠くなっていく。そう、目の前が白くなっていく。空気ももうほとんどなく窒息してしまうのだろう。そう思っていると・・・


「・・すたー!!」


声が聞こえる。・・・シロミャーみたいな声だが気のせいだろう。シロミャーの声が聞こえるわけ・・・


「ますたー、聞こえる!?」


・・・聞こえた。今のははっきりと聞こえた。俺っちは何とか返す。


「・・・あぁ、だけど俺っちは・・・・・・。」


「喋らなくていいよ、思うだけで聞こえるから。いいからあたしの話を聞いて!」


いつにも増して真面目な口調だったため俺っちは黙って話を聞く。


「まず、ごめんなさい。あたしが調子乗ったせいでますたーにも迷惑かけちゃった。パートナーとして失格だよね。」


「(そんなことないっすよ。それに・・・俺っちを守ったせいで・・・。)」


「ますたーを守るのがあたしの役目だからいいんだよ。」


いつものキレがない。俺っちは薄々感じていたよ。・・・シロミャーとの別れが近づいていることを。


「あたしはもう駄目みたい。だから・・・ますたーに最後の力を与えてあげる。・・・一つだけ、術を使えるようにしてあげるよ。」


「(術を?)」


俺っちは能力はあるが術は使えない。だから迷宮の攻略の時もシロミャーだけが術を使っていたんす。

・・・前々から一つ術が使えるならあれしかないと決めていた。


「(じゃあ・・・・・・を頼むっす。)」


「・・・・・・!?確かにあれはますたーとの相性はいいけど、大呪文だし術が使えないますたーには極印ほどではないけど、かなりの負担がかかるよ!」


「(それ以外に悪夢神の力を得たサンドルスを倒せる術はあるんすか?)」


俺っちの質問に対して黙り込むシロミャー。これは肯定と取っていいだろう。


「・・・・・・分かった。でも気を付けてね、ムー君は恐ろしく強いからあれがあっても勝てるかはわからないよ?」


「(それは分かってるっす。だが僅かでも可能性があるのなら・・・それに賭けるのが男ってもんっすよ!!)」


「・・・ふふふ。」


シロミャーに笑われてしまった。俺っちは海の男だしこういうのははっきり決めたいっすからそう思ったけど、・・・何かまずかったか?


「ますたーらしくて安心したよ。・・・それじゃあ後は宜しくね。・・・・・・バイバイ♪」


「(・・・あぁ、やってやるっすよ。)」


俺っちは泣きそうになったが我慢する。・・・まだ泣く時じゃない。泣くのは全てを終わらせた時だ!

そして俺っちは・・・最初で最後の術を手に入れた!






夏の島・砂漠エリア地上

サンドルスは砂漠の真ん中に立っていた。あの後すぐに外に転移した。・・・・・・だが彼には心残りがあった。

そう、自分の手でスィングに止めをさせなかったことだ。それが彼には引っかがっていた。


「何を気にすることがある。貴様の勝ちだ、胸を張って良いぞ!それに一番の危険分子を取り除くことができたのだ、良いことだ。」


「・・・・・・」


彼の上を漂う霧にそう言われるがやはり気になった。悪夢神の力で勝ったようなものだからだ。

そして


「・・・さて、ここまでだな。勝利宣言をしろ!」


「あ、はい」


スピーカーが答える。彼女?も既にスィングが戦闘不能になっている、そう思っていた。


「決着がつきました!夏の島の対決、勝者はサンドルス選手で・・・・・・!?」



ボコッ



突如地面から手が出てきた。・・・そしてもう片方の手も地面を突き抜け出てきたと思いきや


「・・・ぶはっ、流石に死ぬかと思ったっす!」


スィングが地面から出てきた。あまりの光景に固まるサンドルスとスピーカーだったが・・・・・・


「・・・・・・復帰!スィング選手復帰しました。勝負続行です!」


「・・・なん・・・・・・だと!?」


驚く悪夢神。無理もない、スィングが閉じ込められたのは地下3階。普通そんなところに閉じ込められて出てこれる訳がない。それに地面を素手で掘り進めるとは思えない。

しかし、サンドルスは気付いた。スィングの服が砂まみれ・・・というより泥まみれであることに。


「なるほど、能力を使うことで脱出してきたか。」


「まぁな。・・・結構疲労が溜まってるから休みたいところなんすけど・・・・・・」


スィングはサンドルスの上空にいる霧・・・悪夢神を見る。シロミャーですら勝てなかった相手だ。そんな相手がスィングの回復を待つとは到底思えない。


「やってやるっすよ。かかってきな!!」


サンドルスは・・・喜んでいた。そう、スィングは生きていたのだ。まだ敵討ちのチャンスは残されている・・・それが嬉しかった。


「・・・・・・悪夢神、邪魔をするなよ。奴は僕一人で倒してみせる。」


「それは出来ない相談だな。あの状態から復帰する男となると相当危険な人物と判断せざる終えない。ならば全力で消す・・・・・・む!?」


ここで悪夢神は気付いた。・・・スィングが自分の右腕に術式を描いていることを。

自分の肉体に描いているということは、強化呪文である可能性が高い。・・・それに悪夢神にはあの術式に心当たりがあった。あれは・・・・・・


「ま、まずいぞ!あれは・・・・・・」


「遅い!・・・これが俺っちの最初で最後の魔法だ!」


術式が完成する。・・・そして、唱える!



「幻印・ファントムハンド!!」



「くるか!?」


サンドルスは身構える。この術を彼は知らないためどう来てもいいように考えを張り巡らせる。・・・だが


・・・・・・しーん


特に何も起こったようには見えない。サンドルスは術が失敗したのだと思った。


「・・・なんだ驚かせ・・・・・・」


「なぜ貴様がその術を知っている・・・・・・のだ?」


「・・・え、これは!!?」


サンドルスは上を見て気付いた。そう・・・悪夢神の霧が消えていくのだ。そして同時に気付く。


「クッ、・・・まさか!?」


違和感を感じ自分の左腕を見る。・・・まるで水分が抜かれたかのように干からびかかっていた。

そしてそれにより彼はファントムハンドの力に気付いたのだ。


「・・・なるほど、触れていないものにまで触れる≪幻の手≫ってわけか。」


「そうっすよ。これは古代呪文なんで知っている人も少ないと思うっすけどね!」


サンドルスはミーアにいろいろな知識は与えられたが流石に古代呪文までは教えられていなかった。

そう思っているうちにも身体はどんどんと干からびていく。


「もらったっす!!」


「・・・ふふふ、そう簡単にはいかないよ!」


そう言うとサンドルスは姿を消す。スィングは当たりを見回すがサンドルスの姿はない。

そう、彼は・・・・・・


「悪いな。再び地面の中に迷宮を作らせてもらった。場所が分からないならば・・・その腕も意味がないだろう?」


「・・・・・・もう見破られたっすか。」


サンドルスの声がどこからともなく聞こえる。その通りだった。ファントムハンドは全てに触れることができる・・・が、さすがに場所が分からないものまでは触れることができない。これではスィングは手の出し用がない。


「それに手があると言ってもこの島のもの全てに触れる位だが、君にはにはもうそんな力は残されていないからね。・・・さて、今度こそ僕の手で君に引導を渡してあげるよ!!」


すると突然風が強くなる。何事かとスィングが風の吹いた方を見て・・・唖然とした。

そこには巨大な砂嵐が渦巻いていた。


「・・・これは、洒落になってないっすよ!!」


流石にこれに飲まれれば只では済まない。だがスィングは逃げようとして・・・倒れてしまう。


「・・・あ・・・・・・れ?何で身体が・・・・・・?」


「当然だ。古代呪文を魔法初心者が使って何もなしで済む訳がないだろう。」


そう、普通の呪文よりも遥かに体力を使うのが古代呪文。体力にはかなりの自信があるスィングでも流石に魔法については初心者、体力を持っていかれても仕方なかった。

そうしている間にも砂嵐は近づいてくる。・・・・・・もう逃げている余裕もなかった。


「・・・・・・嘘だろ。」


「なかなか面白かったよ。・・・だがここまでだ。」


スィングは何もできずに・・・・・・砂嵐に飲まれた。






砂と凄まじい風が彼を襲う。スィングは縮こまって耐えるしかないものの砂嵐何て初めてでありなんの装備もない彼が耐えられるはずもない。


「(悪夢神を消したとき行けると思ったんだけどな。・・・・・・やっぱそんなに甘くはなかった・・・か。)」


ファントムハンドがあれば絶対に勝てる。そう確信していたが、その弱点をすぐに見破られるとは思ってもみなかったのだ。

徐々に意識がなくなっていく。目の前が白んでくる。だが彼は諦めなかった。


「(何かないか・・・・・・ん?)」


彼は何かを感じた。ポケットの中からそれを取り出す。そう、白核石の破片だ。崩れる迷宮の中で一欠片だけ拾うことに成功していたのだ。

そしてその破片が光っている。・・・とても温かかった。そして・・・・・・あることに気付く。

地中にはまだ白核石が残っている。そしてその破片はとてつもない力を秘めているためそれをサンドルスが野放しにする訳がない。・・・ならば破片があるところに彼がいる、そう思った。


「(・・・賭けるしかない!!)」


それ以外に手は残されていなかった。意識を失う前に見えないサンドルスを倒す方法、それは・・・・・・。

スィングはポケットから更に取り出す。それは・・・導きのビー玉だった。昨夜の修行の時に何かの時のためにとティルスから渡されていたのだ。それを覗き込み場所を確認する。・・・彼はシロミャーがパートナーとして好きだった。ならば・・・見えないわけがなかった。


「(見えた!・・・・・・行くっすよ!!!!)」


地面に手を当てる。辛うじてファントムハンドの効果は残っている。・・・スィングは全てを込めて、幻の手を伸ばした!


「(届けえええええええええええええええええ!!!!)」






地下の迷宮


「終わったな。・・・皆、敵は討ったよ!」


サンドルスは迷宮の中にいた。さっきと同じ場所に迷宮を作っていたが、その理由はこれだった。


「さて、白核石の破片を回収しておこう。後で悪夢神に渡して完全に処分しておかないとな。」


そう破片だった。彼は計画性の高い性格をしており自分の障害は何としても排除したいと思っている。

前に海の隊に泰人達の相手をさせたように。


「さて、回収を・・・・・・ぐが!?」


突如身体に激痛が走る。先ほどスィングに左腕の水分を抜かれた比ではなかった。

周りを見るが誰もいない。当然だ。


「ならば何故・・・まさか!??」


白核石の破片を見る。そう、これを目標にファントムハンドを使ったのだと気付いたのだ。


「・・・僕の動きを読んだのか。まさか、砂嵐の中で!?・・・・・・ありえない。」


サンドルスは脱出しようとするがすでに身体のほとんどの水分がなくなっており逃げる力も残されていなかった。


「・・・やはり僕を倒すのはスィングだったか。・・・・・・すまん、皆。」


その言葉を最後に彼は意識を失った。






スィングは手応えを感じていた。だがもう限界を超えており、いつ意識を失ってもおかしくなかった。


「負けるわけには・・・・・・お?」


気付くと砂嵐は消えていた。そう、スィングは耐えきったのだ。・・・・・・そして


「決着がつきました!夏の島の対決、ギリギリの対決を制したのは・・・スィング選手です!」


スピーカーが勝者を告げた。そう、スィングは勝ったのだ。サンドルスにも・・・悪夢神の陰謀にも。


「やったっすよ、シロミャー。・・・・・・いやはや、もう動けないっす。」


バタンと横になり勝利を噛み締めるスィング。これが泰人の後押しになればいいと、そう思っていた。











続く

どうでしたか?

ここでシロミャーにはいなくなってもらいました。・・・いや、強すぎるんで。でも後でまた出すかもしれません。

さて、次回ですが、ついにあのキャラの対決です。ネタバレしますと、ティルス対ティライズ戦です。さて普通に戦いますとティライズが圧倒的有利ですが、・・・今回修行のこともちょこと出しましたが一応ティルスもとある条件付きで戦えるようにはなっています。それはどんなときなのか・・・それは次回で公開しましょうか。

次の投稿は今月中にできればいいほうです。就活一からやり直しなのでどうなることやら・・・。

それでは皆さん、元気でまた次回お会いしましょう!!

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