最終決戦1.集い争い始まり
おはようございます、ロンロンの弟子です。番外編と同時進行で頑張っていますよ!
さて今回から第三部、真実編がスタートです。ついにここまで来ましたね。思えばここまで長かった・・・と昔を思い出している時間があれば本編見てもらったほうがいいですね。
それではどうぞ!
希衣奈をあそこまで追い詰めて泰人のことを恨むのは何故か。・・・理由は単純なものだ。
俺、零渡祇亞の家は何事も上を目指さなくては気が済まない家系だったらしく俺も当然のごとく完璧に育てられた。それこそ真面目で成績優秀、教師からの信頼も厚い、そんなところだ。だがそんな奴ほど孤独なものだ。というより成績上げること以外には何も知らなかったと言ってもいい。
だがそんなものずっと続けられる訳がない。何がきっかけだったのかもう忘れてしまったが俺は隠れて非行に走った。どうでもいいようなことだった気がする、そのせいか悪友ばかりが増えたもんだ。
そんなある日とある女子が目についた。それが希衣奈だ。クラスで浮いていてほとんど会話をしようとしない、いい相手だった。今思えば・・・なんであの頃あんなことしてしまったのかとは思う。だが・・・そんな日も終わりを告げた。
茅野泰人
あいつも孤独だった。・・・といっても奴はとんでもない変人だったから誰とも気が合わなかっただけっぽいから手が出しにくかったが。あの夜、奴に邪魔をされて全てが狂った。しかし、それだけで恨みを持ったんじゃない。問題は奴らが付き合いだしたことだ。
同じ境遇だった奴ら・・・だが気づけば奴ら同士で打ち解けている・・・だと?はは、・・・ふざけるなよ。俺は変わっていない・・・本当に心を通わせる奴に会えず変われないというのに。だったらいっそのこと全てを・・・・・・。
その結果がこれだ。今更許されようとも思わない、だが許せないことがある。
・・・希衣奈を失ったあとでも奴にはまだ大事なものがあるみたいだな。
ならば大事なものと共に奴を
消したくなるじゃねえか
午前8時・雪美の屋敷
「全員・・・集まったようだな。」
ヴィントルの一言。居間には泰人、莉麻、ティルス、スィング、ミュア、雪美、スタッフと全員揃っており準備もできているようだ。
「当然だ。俺は祇亞の野郎と決着をつけなくちゃいけないからな。」
「お兄ちゃんが行くんだもん。私も行くよ!」
「・・・やれるだけのことはやりました。」
「うーむ、もう少しで思い付きそうなんすよね。」
「・・・大丈夫、きっと。」
「お姉ちゃん・・・。」
「いやぁ、乗りかかった船だし最後まで付き合うよ。」
それぞれ一言ずつ述べる。気合が入っているようだ。
「よし、ならば最終確認をするぞ。よく聞くんだな。」
こうして最後となる会議が始まった。
ホテルのとある部屋、緋情夫が起きたときには既に星音は起きており朝食が並べてある。サミーは部屋を嬉しそうに飛び回っていた。
「も、もう起きてやがったか。」
「うん、おはよう緋情夫君。」
ああと返す緋情夫。とりあえず朝食に口を付けると星音が話しかけてくる。
「あのね、私何がなんだか分からないんだけど・・・」
「何も言わなくていい。だまって俺について来いよ!」
ドキッ
星音の胸が高鳴る。いつもの怖い声じゃなく何か優しさを感じるような声だった。・・・ならば信じてみよう、そう思った。
「・・・うん、宜しくね!」
「・・・揃ったようね。」
午前9時、学園前に予選を突破した者たちが集結した。
泰人、莉麻、ティルス、スィング、ミュア、緋情夫の6人だ。スタッフ、雪美、星音は見学者である。スタッフはあの後、本戦を辞退したため見学組である。
「うわー、またここに来たね。」
サミーが緋情夫の上を飛んでいた。もちろん泰人たちの目にすぐ入る。
それを見たフィルディアはすぐに泰人に変身許可をもらい変身するとサミーに駆け寄る。
「サミー!!」
「あ、お母さんだ。わーい!」
抱き合う二人。大きさは違うのでサミーがフィルディアの胸に埋もれる感じだ。
そしてその時フィルディアは確信した。お母さんと呼び方が変わっているということは何かしらの余兆ではないかと。
「何かあっさりと見つかったな。」
「あの、サミーを保護していただいたようでありがとうございます。サミーの母のフィルディアです。」
フィルディアがお礼を言うと少し照れくさそうにする緋情夫だった。サミーに夢中になって星音が見えていないようだ。
「それにしてもなんでサミーがここに?それに人数が少ないような・・・。」
「それについての説明は私がするわ。」
声がする方を向くと上空にミーアが飛んでいた。服はリポーター風のスーツだが見た目が梓由のため全然似合わない。
「まずサミーと星音だけど解放したわ。あなたたちのサポーターとして参加してもらいます。そして今回は6対6のチーム戦。貴方たちと私たち、それぞれ6人出して戦わせるわ。そのため予選通過したその他キャラは削除しといたから。」
憐れモブキャラクター。残念だがここでリタイア!
「というわけでそちらには泰人、莉麻、ティルス、スィング、ミュア、緋情夫がチーム。残りは観客席に移動してもらいます。特例としてヴィントルは力を貸していいわ。」
「そうか。当然だがな!」
「・・・さてそれではフィールド紹介。今地図を出すから。」
パッ
上空に大きな地図が展開する。その地図には4つの島がある。それぞれ離れた場所にありそれが戦いの舞台であると理解できる。
説明はこうだ。4つの島は春、夏、秋、冬となっておりそこがバトルフィールドになる。それぞれの島に1、1、2、2の人数が割り振られて戦闘をする。因みに人数はちゃんと1対1、2対2のように割り振られるためそこは心配いらないが誰がどこに行くかはランダムだ。失格は予選と同じく気を失った場合である。そしてこのチーム戦では更にサポーターシステムとリーダーシステムが追加される。サポーターシステムはサポーターが一度だけ選手を助けられるシステムだ。一人一回、いれる時間は10分間である。因みに泰人たちのサポーターは雪美、星音、スタッフ、サミーでありミーア達の方は悪夢神のみだ。どうやら悪夢神は参加はしないようだ。次にリーダーシステムだが泰人たちの中からリーダーを一人決めてそのリーダーがやられた時点で終了というわけだ。リーダーはルーレットで決まる。・・・とその前にミーアたちのメンバーが紹介されるようだ。
「じゃ、入場!!」
その声に合わせるように6人が姿を現す。
祇亞、白マントの男、着ぐるみの男・・・はもう知られているが他にここにいるはずがない見知った顔が2つあった。それに最初に気づいたのがティルスとスィングだ。
「・・・なんで、君がここに?」
「あんた・・・確かにあの時消えたはずじゃ・・・?」
そうその2人とは・・・・・・ティライズと武者蜥蜴隊のリーダーだった。
「・・・・・・・・・。」
2人とも言葉を発さない。見ると様子が少しおかしいようで目つきが危ないように見える。
2人に少し遅れて泰人たちも気づいたようで少しざわついている。
「・・・・・ちっ、やっぱり来やがったか。これは結構面倒なことになりそうだ。」
ヴィントルが呟く。ミーアチームのサポーターに自分の姿が見えたからだ。すぐに悪夢神の仕業だと理解した。
だがそんなことを気にしていないようでミーアはルーレットを2つ出現させる。それぞれ名前が書いてあるが白マント、着ぐるみの男、武者蜥蜴くんのように本名ではないのもあった。
そして回転を始める針。くるくるくるくる回って指した名前は・・・
「・・・僕ですか。」
「ま、当然だな。」
ティルスと祇亞だった。これでチームリーダーが決まった。
「ま、王子隊とか言われてたしちょうどいいじゃないか。それに祇亞のやつを無視できなくなったしな。」
泰人は納得しているようだ。祇亞のほうを睨みつけるが祇亞はヘラヘラと笑っているだけだ。
「それじゃあ決まったことだし始めよっか。・・・そういえばこの世界に迷い込んじゃった人はここにいる人たちで全員だから安心してね。」
ミーアの一言に思い出したかのように反応する泰人たち。すっかり忘れていたようだが他に巻き込まないと知ったのかホッとしているようだ。
「それで制限時間だけど夜中の0時になったら君たちが来てから7日経つんだっけ?ディオールとこの世界が融合したから確かそうだったよね。だから夜中の・・・」
え???
泰人と、莉麻、そしてティルスが一番驚いたがスィングたちも同様のようだ。ミーアのチームメンバーは知っていたようで驚かない。
「おい!!悪魔野郎、貴様・・・!!?」
ヴィントルが突っかかる。それに悪夢神はふふふと不気味に笑う。
「そのとおりだ。ま、我らを倒せば世界を元に戻し更に願いを一つ叶えてやろう。無理だろうがな。」
「・・・言ってろ。元々お前を倒すために俺様は生きてんだ。倒しちまえば関係ないな。」
特に慌てた様子のないヴィントルだが泰人とティルスはとくに焦っているようでかなり慌てているようだ。・・・もしかしたら忘れていたのかもしれないね。
「それじゃ、今度こそ始めましょうか。・・・・・・転移開始!」
そうして全員がその場から姿を消した。
果たしてどうなるのか。・・・・・・最後の戦いが始まろうとしていた。
続く
どうでしたか?
因みに泰人はいつの間にか元の姿に戻りました。描写入れ忘れましたね・・・。
さてさてここからは最後の戦いです。チーム戦ですが、バラバラなのでそんな気があまりしませんね。勝利した人は他の島に移動できるのでそれを上手く利用すればいいんですがねー。
さて次回ですがついに最初の戦いが始まります。一体誰と誰なのか・・・それは次回ということで。
さて次ですが今月中にもう一ついきましょうか。その後は番外編でも投稿しますかね。
それでは皆さん元気でまた次回お会いしましょう!!