ラルゴ 後編
少し掛かりましたが、ようやく後半ができました。
良かったら見てください。
「・・・・・ラルゴ・ウィップ!」
光が少し治まり、泰人の姿が見える。特に変わったところは見えないが、ラルゴが光っている。
「・・・発動したか。だが、すぐには使えまい。」
そう言うと、変な人は棍棒を取り出し殴りかかってくる。泰人は冷静に祖父に言われたことを思い出し
「・・・んじゃ、思いっきりいくぜ!」
泰人は念じる。すると、メジャーの測る部分が自在に伸びだした。
「・・・もう使えるのか!?」
「ぶっ飛べ!」
勢いをつけ、変な人めがけて測りの部分を振り投げる。ぐんぐん伸びていき、腹部にクリーンヒットする。
「ぐ・・・。(まさかこれほどの力とは・・・。)」
変な人は吹っ飛び、木に体を強打し気絶する。それを見た泰人は、肩の力を抜き
「・・・アウト。」
と呟く。メジャーの光も完全に治まり一息つく泰人。
「思い出したのは良かったけど、・・・爺ちゃんの言ってたこと本当だったんだ。だとすると・・・・・・。」
色々考えながら、変な人は放置し宿屋に戻る泰人だった。
宿屋に着いたころには日も暮れ、全員一つの部屋に集まっていた。
「おかえり。遅かったじゃない!」
「まぁ、ちょっとな。」
泰人はさっきあったことを説明する。
「・・・・というわけだ。ラルゴが何なのか分からないし、ウィップ以外はまだ思い出せない。」
「・・・大体分かったわ。じゃあ、今日あったことを整理しましょう。」
サミーが仕切る。
「まず、明後日には一度あなた方の世界に帰ります。明日は時間あるから、三人とも力の制御の練習をするからね。そして戻った後、準備ができたらまたこっちに戻ってくる。ティルス様がそっちの世界にいれるのも7日だから、それまでにはお願いね。」
「分かったけど、二つ聞いていいか?」
ええ、いいわよとサミーが頷く。
「護衛しろと言ってたけど、いったいどうすればいいんだ?」
「実はね、王になるには5つの試練があるの。その試練の護衛は別世界の住民じゃなきゃ駄目らしいわ。」
「・・・王になるには色々知ったほうがいいから、別世界の奴と組ませるんだろう。」
「その通りだよ。」
「5つの試練ってどんなの?」
「詳しいことは分からない。その試練の場所しか分からないわ。」
その言葉に泰人は少し考え、
「・・・分かった。んで、もう一つなんだけど、ラルゴって何なんだ?」
「そのことについても分からないわ。ここには図書館がないし、もう少し大きな町に行けば分かるかも。」
と他にも色々話をし、大体みんな把握した。
「ではそろそろ自分の部屋に戻りましょう。」
それぞれな部屋に戻る一同。こうして夜は更けていった。
次の日は、三人とも修行をしていた。莉麻は癒しの力、泰人はウィップ、沙汰は・・・・ただミニパソを弄っていただけだったが、それぞれ有意義には過ごせたようだ。
しかし、ラルゴの二つ目以降の力はまだ謎だった。
そしてディオールに来て三日たった。ついに帰る時が来た。
「じゃあ頼むぜ、ティルス!」
「分かりました。」
「私はこっちで待ってるから。」
「うん、ちゃんと戻ってくるからね。」
「では参ります。」
ティルスは例の呪文を唱える。すると、光が溢れ泰人達は姿を消した。
「・・・ティルス様を頼むわね。」
サミーは呟いた。
次から現実に戻ります。まずあれから終わらせないと・・・・。
では、また次回お会いしましょう。