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Mystic world  作者: ロンロンの弟子
悪夢編・再出発
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4.動く者達

沙汰達はフレムリーを出て草原をしばらく歩いていた。


「結構歩いたな。あとどれくらいで着くんだ?」


沙汰はティルスに聞いてみる。


「・・・そうですね。もう少しだと思うんですが・・・。」


「・・・・・・あれかな?」


ミュアが指さした先は緑の木々が生えた森が見えた。


「いや、あれは違うよね。」


「まぁ、青い森が青森県っていうおちじゃなければな。でも、あそこで合っているんじゃないか?行ってみるか。」


沙汰がそう言うと4人はその森に向かった。










着いた。やはり緑の木々が生い茂った普通の森に見える。


「さて、多分ここだと思うんだが・・・。」


沙汰はミニパソを取り出すと何かを調べ始める。




・・・・・・・しばらくして、ミニパソを閉じる。


「水の芸術家、この辺の木々の水分を調節して多めにしてやってくれ。」


「・・・分かった。」


スィングはよく理解していないようだったが、とりあえず地面に手を当てて目を閉じる。





・・・・・・・・すると、緑色だった木々が少しずつ青く変わっていく。


「おぉ、よく分かりましたね。」


「ん、さっき調べただけさ。大雨の日だけ青い森が出現するって話だったからもしかしてと思ってな。さてと・・・・・・・・・・。」


沙汰は辺りを見回す。すると少し先にある木が一本謎の青い光を放っている。


「あれだな。行くか。」


4人はその木を目指して歩いて行った。






「ふむ、ここにいいましたか。」


そんな光景をシュパルツは上空から見ていた。


「ラルゴの少年と能力を失った彼はもう終わり、早速・・・。」


そこで一人の少女、ミュアが目にはいる。


「・・・なるほど、こういうことなら最後の試練が終わるまで見届けてあげましょうか。」


シュパルツはそう言うと、しばらくその森を見ていた。


「それにここに来たということは彼もまだ諦めていないようですからね。」






「ティルス、ちょっと聞いていいか?」


歩いている途中、沙汰が声をかける。


「はい、何ですか?」


「とりあえず、試練は3つ終えてて一つはなんか変な兄さんにつけられた指輪だっけか、で継続中だ。つまり行くところは後一つだ。そんでさっき調べたんだが、その場所はここじゃなくて違う所にあるらしい。どうしてここに来たんだ?」


そう言われてティルスはあっと思いだすような表情をして


「すみません、言い忘れていました。実はこの指輪について調べに来たんです。」


ティルスは自分につけられた赤い宝石のついた指輪を指さして言う。


「この森のどこかにとある民族の住んでいる村があるんです。そしてその村には何でも知っている物知りな学者さんがいるみたいなので少しお話を聞きに行こうと思いまして。」


沙汰とスィングはなるほどと頷く。ミュアは聞いているのかどうなのか分からないがぼーっとしていた。


「あ、着きましたね。」


ティルスのセリフに3人は光っている木が視界に入った。その木は一か所ぽっかりと穴が開いてあった。どうやらこの光のせいで開いたものらしい。


「さて、ここから入っていくみたいだな。じゃあ俺から行かせてもらうよ。」


沙汰はそう言って穴に飛び込んだ。


「・・・ん。」


次にミュアが


「では行かせてもらいますね。」


ティルスが


「最後は俺っちか。」


こうして全員穴に入っていった。すると青い森は一気に元の緑色の森へと戻っていった。










「・・・あの、それってどういう意味ですか?」


場所は不思議な空間へ。フィルディアは男にそう返す。


「詳しいことは話せないんですが、これには深い訳があるんです。貴方の娘を、世界を救うためには貴女の力が必要なんですよ。」


男はそう言って、泰人に手をかざす。

すると泰人から緑色の光る球が出てくる。


「よし、お次はっと・・・。」


それを手に取り、男はラルゴに手をかざす。・・・と今度は金色の光の球が出てくる。


「・・・初めてだから上手くいくかね。」


そして、泰人の肉体に金色の光の球を入れる。

・・・すると


「・・・・・・・きた!!」


辺りにまばゆい光が溢れる。ぱぁーーーーっという感じで。

一瞬闇が光に押されるが、それはすぐに消える。


「・・・・・・・・・・えっと、何が起きたのですか?」


そこには一人の人間が立っていた。しかし、それは泰人ではなく、一人の金髪な大人の女性だった。見た目はフィルディアそっくりである。服は着ています、はい。


「どうやら上手くいったようですね。泰人の肉体に貴方の魂を入れたのです。それに合わせて姿も変化させておきました。服も着せておきましたよ。」


そう言って男は笑う。何気に緑色の球を懐に入れる。


「・・・聞きたいことは色々ありますが、とりあえず1つ聞きます。私は何をすればいいんですか、こんなことをして。」


「君にはある町に行ってもらう。そこには君の娘は勿論泰人の妹もいる。そのサポートをしてもらいたい。」


突然雰囲気が変わり、厳しい命令口調になる男。どうやらこっちの方が威厳が持てると考えたようだ。


「え・・・・、そ、それで娘達が助かるなら。」


突然のことでフィルディアも驚いたがサミーと莉麻を助けたい思いでそう言う。


「では、扉を開ける。何かあれば闇の精霊に聞いてくれ。・・・一応これを渡しておく。」


男は落ちていたラルゴを拾ってフィルディアに渡す。


「能力はウィップしか使えないが、護身用にはなるだろう。」


そう言うと闇の空間の一部に手をかざす。すると穴が開く。


「・・・よく理解できませんが、私には貴方が悪い方とは思えません。なので、貴方を信じてみます。」


そう言って穴を通っていった。




「さて、邪魔ものがいなくなったな。これで泰人の修行ができる。」


男はそう言って緑の球と段ボールを取り出す。・・・段ボールをどこから出したかは深く突っ込まないでほしい。


「あれを倒せるくらいになってもらわんとな。頼むぞ。」


そう言って緑の球を段ボールに入れた。


そしてその段ボールは鈍く光りはじめた。










続く

どうでしたか?また次回見ていただけると嬉しいです。

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