表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Mystic world  作者: ロンロンの弟子
ディオール編・動き出した闇
30/115

妖精の村 後編

こんばんは。なんとか投稿出来ました。今回は・・・少し暗いですね。色々と考えたのですが、これに決定しました。

それではどうぞ!

あれは、1年位前になります。

この村には人間も出入り自由で、かなりいい関係を築いていました。そんなある日のことです。


「こっちだよ~。」

「あーん、待ってよぉ。」


スィングさんとあの子はとても仲が良くその日も遊んでいましたね。まぁ、あの頃は平和でしたね。はい、それはもう。そして、夕方になり


「じゃあ、俺っちは帰るよ。」

「え~!?あたちまだ遊びたいよ。」

「そう言わない。また明日来るから。な!」

「・・・うん。約束だよ。」


まるで兄妹のような光景。私もこの時は普通に明日を迎えられるものとばかり思っていました。

しかし、その日の夜。悲劇は起こったのです。




「サミー。ご飯出来たわよ。」


その日の夜、いつもどおりに夕飯を作り、サミーを呼びました。でも返事をしません。


「もう、あの子多分あそこに行ったのね。」


あの子が時々秘密基地みたいなところに行くことがありました。夕飯の時間に行ったのは、多分私に構って欲しかったのでしょう。


「もう。少しお仕置きしなくちゃね。」


私はあの子の秘密基地に向かいました。




村の外れにある小さな小屋。そこがあの子の秘密基地でした。その日私がそこに着いた時、嫌な予感がしました。小屋全体が、黒い光で覆われていたからです。


「・・・何かしら?」


私は小屋のドアを少しだけ開けて中を覗いてみました。そこで金色に光っているサミーと鈍い光を放っている水晶が会話をしていました。


「ねぇ、水晶さん。なんであたちぴかぴかしてるの?」

「まぁ、世の中色々あんのさ。現に俺水晶だけど話してるじゃん。」

「・・・なるほど。そうだね。」


なんか・・・何とも言えない会話でした。


「それはそうと、嬢ちゃん。俺に興味あるなら触ってみるかい?」

「うーん。そうだね。すべすべしてそう。」


さすがに私もそれが何を意味するか瞬時に理解しました。そして考える前に部屋の中に入っていました。


「駄目よ、サミー。それに触っちゃ駄目。」

「え、・・・ママ?」


寸前の所であの子は手を止めました。


「チッ・・・。」

「ママーーーー!!」


サミーは私の所に駆け寄ってきました。


「凄いんだよ。なんかピカーって光ったと思ったら、あたちぴかぴかと一緒になって水晶さんがお話しするの。」

「・・・そのお話はちゃんと後で聞いてあげるから少し下がっててね。」

「うん!」


サミーは私の後ろに隠れました。


「ほう。その妖精の母親か。俺の邪魔をするのかい?」

「当たり前です。子を守るのが親の使命ですから。」


私はその水晶にそう言いました。


「その嬢ちゃんの輝きは俺の欲しいものでね。邪魔をするなら、あんたを消滅させるだけだ。」


そう水晶が言うと鈍い光を放ちます。その光をまともに受けた私はとても息苦しくなりました。


「・・・・・・ぐぅ。」

「・・・どうした?もう何も言えないか?んじゃ・・・。」

「・・・止めて!!」


やられそうな時に、サミーが私の前に立ちます。


「・・・・・・駄目、逃げて。」

「ママ苦しそうだよ。可哀想だよ。」


サミーが泣いていました。・・・私のために。


「ていうか嬢ちゃんが俺を触ってくれるなら止めるよ、うん。」

「うん。あたちいいよ。だから止めてね。」

「勿論さ♪」


サミーが水晶を触ろうとします。すでに私は止めることさえできない状態でした。

そして、サミーが水晶を触った瞬間、強力な光で私は見ることができませんでした。




「・・・・・一体、どうなったの?」


いつの間にか苦しくなくなっており、周りを見渡しましたが誰もいませんでした。どうやら少し気を失っていたようでした。



「・・・・うわぁーーーーーー!!!!」



外から悲鳴が聞こえたので外に出ました。そこには


「ようやくお目覚めか。」


封印の魔法陣を展開している・・・・・・サミーの姿がありました。


「とりあえず、お前以外の精霊はすべてこの大地に封印したよ。思った通り、この嬢ちゃんは素質があるようだ。」

「・・・サミー?何を言って・・・・・・。」

「ん?言った通りの意味だが何か?」


もうあれはサミーではありませんでした。見た目だけ同じですが全くの別物です。


「・・・貴方はあの水晶ですか?」

「・・・ああ。そう言うことになるね。」


サミーは不気味に笑いながら答えます。


「だったら、娘を・・・・・・。」

「つーか、もう目障りだ。お前はこの村ごと封印してやるよ。」


サミーはさっきよりも巨大な結界を展開し呪文を唱えます。


「待っ・・・」

「じゃあな!」


サミーのその言葉とともに私は眠りにつきました。




「これが私の覚えているすべてです。」


フィルディアは話し終えると一息つく。


「・・・俺っちの知らない所でそんなことが。」

「・・・・・・それって本当か?」


泰人が真剣な顔つきで質問する。


「・・・はい、本当です。」

「・・・なるほどな。莉麻がおかしくなった理由がようやく分かったよ。」


泰人は何か納得したようだった。


「フィルディアさん。聞きたいことがあるんですが、今すぐにサミーの所に行く方法はありますか?」

「俺っちからもお願いします。俺っちもサミーちゃんを助けたいんです。」


二人で頭を下げる。


「・・・私もそうしたいのは山々なのですが、残念ながら・・・。」


ふいにフィルディアは泰人のラルゴとポケットを見る。


「・・・いえ、一つだけ方法があります。ついてきてくれますか?」

「・・・分かりました。」


三人は村の中央にある少し大きめの家の中に入っていった。






場所は変わる。いつの間にか白虎は外にいた。そこに


「・・・待たせたな。」


着替えを済ませたサミーが戻ってきた。


「何でもいいけど、早く水晶破壊したいんだ。いいよね?」

「・・・お前は何を言っている?それを俺が許すわけないだろう。」


いきなりでサミーも少しびっくりした。


「だったら力づくにでも。」


白虎は地面に落ちている大きめの石を拾う。


「いいぜ。だったらこっちは最終兵器の投入だ。」

「・・・最終兵器?」


サミーは右腕を頭上に上げ、指をパチンと鳴らした。


「さぁ、始めようか。今度こそ貴様の最後だ!」





この話もそろそろ終わりが近いです。今年中には終わらせられるように頑張ります。11月は投稿出来ると思いますが、詳しい日程は決まっていません。しかし必ず投稿します。待っていていただければ嬉しいです。

それではみなさんまた次回お会いしましょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ