第一話 我が親友は……
なんかもう一つより早く更新出来た。
やぁ、はじめまして。
俺の名前は朧月 冷だ。
なかなか変な名前だろ?周りからはオボロやスズと呼ばれているが好きに読んでくれ。
まぁ、それはともかくいきなりだが俺には親友と幼なじみがいる。
その片方の親友なんだがとても将来が心配だ。何故なら……
「アサヒ!!」
仮の名としてKとしておこう。
今は体育のサッカーをしている中、今ボールを持っているKが名前を呼んだ……我が親友海原 朝日にパスする。 アサヒにボールが渡ると前方から三人もボールを奪いに…いや、アサヒを止めるためにやってくる。
しかしそれはたいして意味はないだろう。
当たり前だが足の速さには個人差がある。
三人の中で一番足が速いやつがアサヒがキープするボールにスライディングする。
ちなみに彼らは全員サッカー部でレギュラーでもある。さすがにそのスライディングは素人目に見ても上手いと思える。
そんなスライディングはただの素人ならば避けれるわけがない。
だがアサヒは違う。 アサヒはそれを上回る速さで避ける。しかも、ボールはまるで接着剤ででもつけているかのように離れない。
そうして一人目をクリア。だがさっきのあいだに他の二人は当然追いついている。ニ対一。
だがアサヒはそれすらものともせず、なんて言えばいいのだろう?まさしくアサヒは風のようにあっさりと二人を抜いて行った。
三人もアサヒを止めに行ったのでゴール付近にはキーパーともう一人しかいない。
もう一人のほうがアサヒへと向かって行く。それにたいしてアサヒはそいつにまっすぐ向かって行った。
そいつは最初は面食らったものの、すぐに落ち着き向かって来るアサヒを抜かせまいと身構える。 ついにアサヒが目の前まで迫って来た。
そいつの緊張はピークを迎える。いったいアサヒはどう行くつもりか?いや、どうしようとも抜かせない。そう思いアサヒの足元を見た時、そいつは驚愕した。
いつの間にかボールは消えていた。
そいつが動揺から脱け出せないうちにアサヒはそいつを抜いて行く。
慌ててそいつが振り返ると前方の人の身長より頭2、3個分高い位置に消えたボールを見つけた。
傍観者である俺はアサヒが何をしたのか分かる。
サッカーをしていない人でも大体は知ってるヒールキックというものだ。
さて、傍観に戻ろう。
ゴールから7メートルほどになった。ボールはまだ上空にある。
そこでアサヒは跳んだ。
腰の力をつかいながら蹴りあげ、落下中のボールの真ん中を足の甲で捉え、振り抜く。
ボールはかろうじて反応したキーパーの手より全然遠い、ゴールの端へと吸い込まれていった。
その後の着地も決まっていた。
ふむ、なかなか魅してくれるじゃないか、親友。
何も知らない女子達から黄色い声が、
ふむ、なかなかむかつくじゃないか、親友。
まぁ、見ての通り親友は運動神経がとてもいい。
ちなみに、
「おーい、アサヒ今回のテストどうだった?」
アサヒは微笑みながら、 「もちろん、余裕で……」
そう言いながらつき出された回答用紙には大きく……
「赤点だよ、ちくしょう!!」
大きく0の文字が。
勉強はまったく出来ない。親友は順位一桁台の常連だ。
まぁ、それはともかく。ここまで運動ができ、顔も俺とは違い、とてもいい。さらに性格も名前のように明るい。
そうくるとやっぱり女子にモテる。
ただ同じクラスや、アサヒのことをよく知ってる奴からは全然モテない。
その原因こそ、俺がアサヒの将来を心配している原因だ。
それではある日の日常をお送りしよう。
放課後、授業が終わり家へと帰っている時のことだ。
あ、ちなみに俺もアサヒも部活に入っていない。
俺はバイトで、アサヒはやりたいものがないからだ。
まぁ、それはともかく二人で談笑しながら歩いていると、前方に幼稚園児ぐらいの女の子二人がとても楽しそうに喋りながら歩いていた。
どこかに遊びにでも行こうとしているのだろうか?なかなか微笑ましい光景じゃないか。
そんなことを思っていると、アサヒもこの二人を見ていて、「ねぇ、スズ……」
突然俺に話しかけてきた。アサヒはいったん言葉をきり、とても爽やかな笑顔で、
「やっぱ幼女ってかわいいね。」
息を少し荒がせながらがポイントだ。ちなみにこのセリフは同じような場面に遭遇するたびに発生する。
そうこれこそがアサヒが同級生や知り合いには全然モテない理由で、
俺がアサヒの将来を心配している原因。
そう、我が親友は
変態(真性のロリコン)だ。