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中学時代を知っている女

高校に入ってはじめての日がもう終わろうとしていたその中でもなお、その日のことについてあがいていた男が一人いたそれは俺である

「あー、なんでめんどくさいこと引き受けちまったんだよー、もう一度だけ朝からにでも戻りたい」

「お兄ちゃんうるさいよ!」

「だってもうめんどくさいんだもん」

「もうこれだから、じゃあ明日出かけようお兄ちゃんに高校祝い買ってあげたいから」

妹の顔はこれ以上ないというくらいの作り笑顔だった

「おいおい楓、他の人は騙せても俺にはその嘘の顔がバレバレだぞ」

チッと小さい舌打ちが聞こえたが気にも止めなかったまあ日常茶飯事だからな

「まあいい、付き合ってやるぞかわいい妹のためだからな」

「わ~お兄ちゃんありがとー」

「おいおい妹よ何かがこもってないぞ」

「何が殺意がこもってないって言いたいの?それなら早く言ってよいくらでも入れるから」

「ちげえよ」このこ怖いときたまにあるんだよなー

「じゃあ明日の11時出発ね!」

「ああ分かった分かった」

適当に流し俺は部屋に戻ってそのまま寝た……


朝、だいたい8時ぐらいだろうか俺を夢から遠ざけたのは妹だった

「何してんの楓?」

「お兄ちゃんをゆすり起こして起きなかったらビンタして起こそうかなって」

そんな笑顔で言われても途中からすごいこと言ったよね

「あと75時間後ぐらいに起こしてまだ寝たいから」

パァァァン!という音を立てて俺を無理やり起こした

「いやいや冗談を知らないのかな?」

「いやいや力抜いたよ、死なない程度に」

え、抜いてなかったらここに俺いないの

「ほらもう人多くなってきたよ、いつもみたいにいい人ぶらないでいいの?」

そう言われ俺はいつも学校で使ってる人柄に変更した

「楓どこか行きたいところはない?」

「まあそれはそれでキモいけどね」

いや言ったの君じゃん

その会話の中うっとうしいような視線と人をを早くかいくぐりたかった

そこからは大型のショッピングモールの中を周りいろいろ楓に洋服を始め雑貨などたくさんのものを買わされた、いやー全然俺のプレゼント買う気ないよね

「いやー、お兄ちゃんありがとね大好き!」

「いえいえ妹のためなら」

そんな会話を話していた道中少し遠くに見たことのある後ろ姿が目に入った、そしてその子を囲むようにいかにもな不良っぽい男が5人ほどいて暗い所に連れ込んでいた

「ええっとあれはなんだっけ四条さんだっけ、っていうかなんで絡まれてるんだ」

「何ひとりごといってんの、友達助けに行こうよ、おおっと間違えたお兄ちゃん友達いないもんね」

「余計なお世話だよイイカラ下がっとけお前だけには怪我させたくない、だって兄貴だからな」

「はいはいキモイキモイほら行ったいった」

適当な返しを受け俺は連れ込まれた暗い道に走った

「やめなさいそんな汚い手で触らないで汚れるわ」

「おいおい一人対五人だぞ勝てると思ってんの?はっきり言って無理だよそれよりかもこっちに来いよすぐ終わるから」

「いやよあなた達汚いもの一回家に帰って体でも洗い流してから出直してくるといいわ」

「貴様、一生人の前に出られないような顔にしてやる」

「いやいやそこの人たち五人ってちょっと卑怯じゃなかな」

「あなたは、白雲さん?危ないから離れなさい」

「あぁぁん、なんだてめえやんのか一人が二人になったところで変わらないんだよ」

そう言って一人の不良が殴りかかってきた

「嫌だな、話し合いで終われるわけもないか」

拳を避け軽く腹を殴った

「くっ、腕が!!、お前このまま帰れると思うなよ…やれ!」

残りの4人が襲い掛かってきたが俺がやることはただ一つで動けなくすることだった

そして5人の全員の自由を奪ったところで四条さんを助け出した

「怪我はしてない?」

「え、ええ大丈夫だけど」

「じゃあ今のうち逃げるよ、こけないようにね走るよ」

「お前ら待て、次あったら許さないからな覚えとけよ…」

不良の一人がその言葉を吐き捨ててそれから動かなかった

明るい道に出て人が多くいる妹の近くまで行った

「あ、お兄ちゃん怪我しなかった?」

「あ、うん、5人くらいだったし大丈夫だよ」

「まあそうだと思ったけどまあいいや、その人は結局友達なの?」

「はじめまして四条といいます白雲くんとは同じクラスで学級委員をしてますついでにいうと友達ではありません」

さりげなーくこの人もすごいこと言ったね

「じゃあお兄ちゃんその人送ってあげてわたし先に帰ってるから」

「分かった、楓も怪我するなよ」

「ういうい、じゃあね」

「じゃあ行こうか四条さん」

「ええ、ありがとう」

それから四条の家までゆっくりと歩いた

「四条さんなんで不良に対して反抗的な態度を取ったんだ?普通は取らないのに」

「私が来る前に他の人が囲まれていたのよだからあの人たちがその人達が追わないように気を引いていたのよ、しかも私ああゆう人たちに負けたくないの」

彼女は学校では冷たくしているがまさかこんな一面を持っているとは想像もつかなかった

「でも自分を一番に考えることも必要だと思うよ」

「昔は私もそうしてみんなにも優しくできていたのでもそれがきっかけで家族を離れ離れにしてしまったの、だからまだ嫌われているのね」

「親に嫌われているの?」

「ええ昨日まさか会えるとは思っていなかったけどねしかもわたし達の担任になるだなんて…」

それを聞いたとき俺は少し驚いていた彼女の母親が先生ということにではなく、俺を抜いて2二人になったのに顔色一つ変えなかったことに

「もうここでいいわ、ひとつだけ言いたいことがあるけど言ってもいい?」

「あ、ああいいよ」

「初めて対面したときから思っていたけどあなたの心に思ってること私とあの人には手に取る用にわかるからやめたほうがいいわよ」

(確かに透利は最初から見通していたがまさか親子ともにとはな…でもハッタリだろ一回揺さぶってみるか)

「何言ってるんだずっと僕は何も思ってないけど」

「そうね一緒に帰る最初は思っていなかったわねだって、自分には関係ないことだから、どうでもいいからでしょ、違うかしら」

「お見事、参考がてら何故わかったか教えてくれないかな」

「教えてあげる、私手品が使えるのだからわかったのよ」

(は?、何言ってるんだこいつ中二病なのか?でも昔の俺と同じぐらいやばいな)

「なんて嘘よ、いつか教えてあげるわ」

「ああ、それじゃあな」

「さよなら」

そして俺はゆっくり家へ向かった

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