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未視感
やけに充実した日の終わりに
不意に懐かしさがこみ上げてきて
独りの夜が歪んではっと気付く
人間だということを思い出す
明日はきっと訪れるはずだけど
時間の流れを止めてしまいたいねと
会ったこともない君に言われたい
人間だということを思い出す
(僕は…
私は…
君は…)
人間だということを忘れるまで思い出す
既視感=デジャブの逆の意味の造語です。何度も感じたはずのことが、いつでも初めてに感じてしまう。この詩で言うと"自分は人間"ということです。奇妙に思われるかもしれませんね。前に少しお話ししたこととつながりますが、人間は慣れてしまう生き物です。ですが同時に、慣れることは恐ろしいことでもあります。さすがに"自分が人間である事実"に慣れなかったらそっちの方が怖いかもですが(汗) "どうして人間に生まれたのか"を考えることも大事な気がします。また哲学じみてしまいましたが、そういう警報(?)も込めたタイトルだと思うと……なかなか深いですよね? 深いということで!www