予兆?
(°▽°)コンニチハ~!
『影の薄さ診断』で40%だったことにショックを受けた狐野葉です。
どうしてそんな診断をしたか?…そんなこと気にすることじゃありませんよ♪
それではどうぞ~(^_^)/~
未来が抱いた最初の感情は、仮想世界の成功に対する愉快なものではなかった。また、仮想世界の失敗に対する悲観なものでもない。それは疑問や悩みとも違う好奇心に近い感情。
触れてはいけない、観てはいけない、聞いてはいけない、関わってはいけない。……何となくそんな幻聴が頭の中で木霊のように響いたような気がした。
自身にとっては特別気になった事でもなかったため、別の事を考えそれを心の奥に押し殺す。
「…ここはどこだ」
自然と口に出たその言葉に、その者の深い感情は籠ってはいない。それを言う事によって現状が進歩するはずがないのを本人も分かっているからだ。それでも軽く思った事を口にしてしまうその行為は人間らしい反応だ。
未来は体育館でインターフェイスを装着したところまでは覚えていた。ならこの場所はVRMMORPG、別称『仮想世界』の中の筈…なのだが、一緒に接続されている筈の被験者とラボメンの姿が見当たらない。
疑問や不安を抱かないでもないが、別に一人になった事に不満を抱いてる訳ではない。ラボメンが自分と同じ目に遭っている確信が無い事に不満を抱いているのだ。所謂、自分だけが皆と別の状況になっていたらなんか嫌だ、というお茶目な人間らしい心情だ。
だが、そんな事に耽ってはいたが、ふと心の底で焦りを感じ始める。
現実の戻り方…知らないんだけど――というような具合に。
そもそも何故このような状況になってしまっているのか。単純な答えとしては、VRMMORPGがまた失敗した、と考えるのが妥当だろう。では、どうして自分は何も存在しない暗闇に一人なのか。
「ボ………こ…よ………」
……今、二人になった。
突然自分の前方から気配を感じ取る未来。顔を上げると、視線の先には小さい子供が一人立っていた。
歳はまだ4歳、5歳くらいだろうか。だが、その身に着けてるものはボロボロの布切れだけ。髪は腰の部分まで伸びきっている。
つまり、一般人では有り得ない姿=システムによって作られた存在、NPC(※non payer characterの略)と考える。
こう考えた理由は曖昧なものだが、大抵の人間は子供を見殺しにする程の看過な理性を持ち合わせていない。
その証明として、良識的であり常識的であるための法までもが存在するのだ。普通そんな境遇にある子供が身近にいるとは考えにくいだろう。が、それでも確信ではないのも確かだ。
どんな事であろうと大抵の物事には僅かな可能性が存在するものだ。それを撥ね退け常識に寄生する者はただの時代錯誤した脳の保有者でしかない。
人でない可能性を捨てきれない、何故かその意志だけが強く波打っていた未来は普通の子供と仮定し話掛ける事にする。
「そこの――君、親は?他の人がどこにいるか分か…」
それは一瞬だった。問い掛けている間、子供から目を離さなかった。にも拘わらず、気づけなかったのだ。子供が自分の隣に移動している事に。隣に移動し服の裾を掴まれている事に。
こういう場合緩みきった人間は驚き、“叫ぶ”“逃げる”等の選択肢を瞬時に決行する。まあこの行為は遊戯等の場合では傍観者側からすると良い反応なのだろう。
しかし、今現在の状況下にあった場合はとても愚かな行為である。何故なら、今の状況が遊戯と確定していない上、自分のいる場所すら分かっていないのだ。確実な自身の安全を確保できていないなら、危険を招く行為でしかない。
だが未来は賢くも動揺しそうになるのを堪え、子供の姿を確認する行動に移っていた。
そして、それを視界に捉えた瞬間、酷い頭痛が未来を襲う。痛みに視界が歪み、体の力が抜けてくる。
その原因は自身の眼で確認はしてしまったからなのか……血塗た姿で、虚ろな眼で泣き笑っている子供の姿を。
ここで理解できた事が1つ。そこには確かに先程の子供が居たが、最初の面影は残っていなかった。否、元からそんな可愛らしいものは無かったのかもしれない。それでも今は確信している、狂人が存在る、と。
そして視界が突如暗くなっていくのを知覚するのと同時に、未来は狂人の声を耳にする。
「ボクはここだよ………未来」
突如未来の目の前に現れた謎の狂人。狂人の言葉は何を意味するのか?
仕事の関係上、更新が遅れてしまい申し訳ありません。(しかも短い!!)
ここだけの話、実は小説を長く書き過ぎてしまい分けました(文字数:2万文字)。
書きすぎて投稿が遅れるとは…まさに愚の骨頂!
( ☆∀☆)次回の更新は三日以内にはあげる予定です!
では、今後ともごひいきに♪