表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/8

実行当日②

『……ザー……おい…おい!……………返事をしなさい…っ!………電波が悪いな…………ザザッ…聞こえま………ぉーぃ……………』


静かな静かな家の中に、突然人の声が聞こえます。

命などない、電子的な人の声。

それはまぁ、ここに生きた人などがいない事は当たり前ですが。


玄関に無造作に置かれた──落ちている、黒い箱から。

ザーザーと流れるノイズの隙間に紡がれた言葉。


──────誰にも、届くことはありません。


『………応…がないような……で…………ザッ……捜索………GP…を使用……』


==============


「応答は!」


「それが…」


「あぁ…………じゃあやるか。」


「調べてみます!」


「う…う、ごいています…!」


「は?」


「GPSのシールからの電波が…」


「そっ…それは本当だな!?」


「「ハイ!」」


総勢10人もの警官が、一斉にある1点を追いかけたのでした。


==============


「重く…ないか?」


心配そうに妻の顔を覗き込んでいる夫。

2人はずいぶんと血色も良くなり、顔にもわずかながら肉がついてきました。

あの頃へ、近づいて。


「私の子よ?重いわけがないじゃない。」


「そうか。良かった。」


夫婦は沈みそうな太陽に向けて歩きます。

ただひたすらと3キロ半。目指すは扇川へと。


「あぁ…………あれじゃあないのかしらねぇ…」


そういった彼女の瞳にうつったのは、とても広く、ゆったりと水が流れる澄んだ川でした。

どんぶらこ、どんぶらこ、と、笹舟が流れているような。

いつもより少し短いです。ごめんなさい。キリの良いセリフで終わらせたくて。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ