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祭り男と海 後編

シリアスを混ぜるつもりは一切無かったのにシリアスになってしまいました。

あるぇー?

桐嶋和也はパラソルの下で大きく欠伸をした。

(偶にはこういうのも良いもんだな)

「主様、どうかしたのかえ?」

後ろからの声に振り向くと、玉藻前がラムネを二本持って立っていた。

「…しかし、不思議な光景よのう」

よっこいせ、と見た目不相応な声を出して横に座る。

「何が?」

ラムネの蓋を開けつつ、和也が尋ねる。

「あれじゃよ」

言って、玉藻前が指したのは海。

アルテミスと須佐男が遊んでいるのを見つつ、玉藻前は呆れた様な表情をする。

「…仮にも神、しかも異教の神が共に海で遊ぶなどという事は、妾の時代では有り得なかった事じゃ。妾がここに監視も無く居れる、というのもな」

言いながら、彼女はラムネを『一気飲み』する。

「ーーーー、!?」

「落ち着け馬鹿。取り敢えず飲み干せ」

「死ぬかと思ったぞ…。これは神殺しの薬か何かか?」

「そんなご大層な物が子供の小遣いで買えると思うか?」

和也が飲むと、再び玉藻前も飲み始める。ちびちびとだが。

「…何でお前らがこんな事を出来るか、だっけ?」

唐突に和也は切り出した。

「自分で言うのもなんだが、俺が居るからだろうな。俺が死ねば、奴らは絶対に戦争を起こす。誰が殺したかを押し付けあってな。だから俺という緩衝材があれば、神々は争わないし、争わせない。お前が出てこれてるのは、俺が居るからだよ。『和也がやる事なら間違いない』。ありがたい事に、これが神々の見解だからな」

まああいつらの仲が良いっつうのもあるんだろうがな、と和也は笑いながらラムネを飲む。

「…好意に応えないのも、その為か。神々の間の微妙なバランスを崩れさせない為の」

相当な女泣かせじゃのう、と玉藻前はすっかり気の抜けたラムネを飲み干す。

「ま、それもあるんだがな。もう一つの理由を話すのはまだ早い」

…知りたい、と玉藻前は思った。

この男が見てる物を。

この男の隣に立って見てみたい、と。

「…前途多難じゃが、な」

「どうかしたか?」

「いや、何でも無い」

言いながら、玉藻前は後ろを向く。

そこから見ているであろう誰かに対して。

「…負けぬぞ?」





その後バーベキューをしたらゼウスがビール片手に飛んで来たり、何か得体の知れない物part.2がインドから郵送されて来たりするのだが、それはまた別の話。

これから試験なので、この先一週間程投稿が出来ないと思います。

え?言い訳は聞いてない?失礼しました。

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