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ダンジョン作成!~目指せ男の夢~  作者: 紅龍
第一章・ダンジョンの始まり
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初めての戦い、意外なツワモノ達

諸事情でクリカラの名前を変更いたしました。突然の変更申し訳ございません。

 ナズナとテイロン、二人の水晶に映った冒険者と思われる青年は、入り口付近で多少の警戒を見せた後、ダンジョン内に進入し、入り口でぱっくり大口をあげて、畑を指差しながら停止した。水晶では音は聞こえないが、おそらくダンジョンと思われる場所に畑がある事が理解不能で混乱しているのだろう。


 冒険者、それは魔族やモンスターたち闇の種族と対なす、光の種族である人間・エルフ・ドワーフ等を中心に構成される光側の遊撃戦力である。冒険者達は、ダンジョン等の闇側の拠点等を潰したり、ダンジョン内の魔物を狩って闇側の戦力を漸減する事を目的に当初は結成された者達を母体にしている。しかし、長き戦いの中、次第に戦いは沈静化して行き、遊撃戦力の意味は薄れ、今では時折見つかる遺跡の冒険や、ダンジョンの魔物を倒す事で手に入る、魔石目的で侵入するトレージャーハンターとしての意味合いが強くなっている。


 極々まれに生まれる天然ダンジョン以外では、魔族がダンジョンを作成しているのは光側にも広く知られている為、魔族を討ち取って名を上げることを目的とした者が最深部目指して潜ってる事もあるが、多くが危険度が少なく、収入の多い上層部での魔石狩りを目的とする。


 そんな冒険者達が集うギルドでは、世界中の支部の魔導師達が魔法による探知網を作り上げており、ダンジョンと思われる反応を見つけ出しては、探知された瘴気の度合いによって、それに適した冒険者を派遣するのである。それは、魔族側の予測より速く行われることも多々あるのだ。


 「どうすんですか!? もう来ちゃったですよ!」


 「速過ぎだろ・・・・・・」


 「ですが、問題が・・・・・・」


 「だな」


 『やる気満々なこの子等をどうするか・・・・・・』


 ある程度の力ある者は、水晶越しでも相手の力を知る事は出来る、その力が開いていれば感覚だけではなく感情でも理解が出来る。

 今回の冒険者は、ナズナなら普通に対処が出来る新米クラスだと、二人は判断していた。

 ゆえに、実力が未知数な上に、マスコット目的で戦力としては期待出来ない筈のチナ達の態度は、頭の痛い問題であった。


 二人の目の前にはやる気満々で気合を入れる、赤チナ四体が今にも駆け出そうとしていた。


 テイロンとしてはマスコット目的で創ったチナ達を戦わせたくはないし、ナズナとしても自分そっくりな小さい子を戦わせたくは無い。だがそうこう悩んで目を放している内に・・・・・・。


 『いない!?』


 そう、四体ともすでに向かって行ってしまったのである。







 ~SIDE・冒険者~


 俺が冒険者になって二年、ようやく戦闘やら探索やらに慣れてきた所で、ギルドからお呼びが掛かった。それは瘴気が小さい、小型のモンスターかあるいは新規の小さいダンジョンかの反応の確認である。俺の属する支部には冒険者が5人属しているが、俺以外は皆出払っていたので、単独での仕事となった。


 「モンスターかダンジョンか確認してくるだけでいいって言われたけどさ」


 こんな瘴気が小さなダンジョン、それも気配なんて皆無に近いんだったら俺一人でも楽勝だぜ! 攻略しちまえばこのダンジョンで得られる物は全部俺の物だ。魔族はガキだろうがなんだろうが首を持って帰れば大金に化けるんだ、さっさと稼いでもっと大きな町で嫁さん貰って暮らすんだ。


 だけどよ・・・・・・。


 「なんで、畑? ここってダンジョンだよな? 近隣の村とかの隠し畑ってオチは無いよな? 瘴気あったよな?」


 普通はダンジョンならモンスターか魔物が出てくるんじゃないのか? そうか、行き成り可笑しな物を見せてこっちを混乱させるつもりなんだな、さすが魔族だ、汚い手を使う。


 奥に進むと階段があった、おそらく下層へと繋がっているのだろう。


 「こっからが本番だな、気合入れていくぜ! ってうん?」


 階段に向かうと声らしき音が階段から聞こえてきた。


 なんか奥から声が、魔物かモンスターか!?

 

 階段から少し離れ身構えた俺の前に出てきたのは、小さい角の生えたちっこいガキ達だった。


 って・・・・・・ハイ?



 「角が生えてるってことは魔族? モンスターにこんなのは居ないはず、まさか魔物? いやいやいや、こんなんが?」


 混乱してる俺の元にチビ達は寄ってきて俺を覗き込んでくる。

 なんだろう可愛すぎてほんわかして来るんだが・・・・・・。


 ドカッ


 「ぐぅ!!???」


 何かが後頭部を殴る音と共に強い衝撃が走った。

 確認しようと振り向く前に俺の目には、それぞれ凶器を取り出し躍り掛かってくるチビ達が映った。


 畜生、こいつ等魔物だったのか。





 『・・・・・・』


 居ない事に気づきすぐに水晶で一部始終を見守っていた二人は、チナ達のあまりの凶行に冷や汗を流していた。


 階段を昇った所に居た冒険者に三人が無邪気に囮として近づき、その隙に一匹が後ろに回り後頭部を一撃、そしてその衝撃に気を取られた隙に囮組が武器を構えて襲い掛かる。

 山賊の手口としてもポピュラーな方法ではあるが、まさかそれをマスコットキャラのはずのチナ達が行うとはテイロンでも予想できなかった。


 「何ですかあれ?」


 「我が知るか、むしろ我が知りたいは」


 水晶には、滅多刺しにされ息絶えた冒険者の周りを嬉しそうに跳ね回る、チナ達の姿が映っていた。


 マスコットのはずが意外な凶悪さと実力を発揮した彼女達により完勝で終わった開幕戦、これがどう転ぶのかは、まだ誰も知らない。

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