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Episode1










「このままではこの世界は…」



「それだけは止めねばならん…」



「だがどうしたものか…」



「……そうか、もうこれしか策はない…またそなたの力を借りるぞ」



「アーシャよ」























「「HappyBirthday!!!美嘉!!!」」



パンッパンッと小さな破裂音が部屋中に響く。

扉のノブを握ったままの私を目の前に立つふたりの人物が満面の笑みで出迎えてくれた。

「さぁさぁ固まってないで」と背中を押されて椅子に詰め込まれる。

毎年のことながら盛大に祝われる自分の誕生日に去年の誕生日からもう1年経ったのかとしみじみ思う。

目の前の人物ー…両親はふたりで仲良く作ったであろう料理を私が食べるのを見てから自分たちも食べ始めた。


私の名前は『七海 美嘉』。歳は16歳の至って普通な女子高生。あ、誕生日を迎えたから17歳か。

一人娘の私を溺愛する両親は誕生日を毎年有給を取ってまで祝ってくれるくらい両親とは仲が良い。

私の好物を把握して凝った料理を作ってくれる母親。

毎年部屋を飾り付けして特別な日を演出してくれる父親。

私はこの上ないくらい幸せ者なんじゃないかと思う。



『お父さん、お母さん、いつもありがとう。大好きだよ』



「か、母さん…美嘉が…」



「やだお父さんたら泣かないでくださいよ、もう。七海、お母さんとお父さんのもとに産まれてきてくれてありがとう。私も美嘉が大好きよ」



「と、父さんだってお母さんよりも美嘉が大好きだからな…!嫁には出さんぞ!」



「なにを言ってるんですか、まったくもう…」



号泣する父親と、それを眉を下げながらも笑ってなだめる母親の姿を見て、いつかは自分もこんな家庭を作れたらいいな、と思う。

大好きな料理とケーキを頬張って笑いが絶えない誕生日会は幕を閉じた。



ーその夜



『はぁ…まだおなかいっぱいだ』



お風呂も済ませて自室のベッドに横になる。

幸せな気持ちで胸もいっぱいだ。

高校生活もきっとこんな気持ちで過ごせるだろう。

そんな思い誕生日の夜に私は眠りについた。



















「アーシャよ、私のかわいいアーシャ…」




「きっとそなたなら、この世界を救ってくれよう…」














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