聞いたら泣ける寝言
「なろうラジオ大賞6」参加作品です。
ジャンルはエッセイ。
よろしくお願いします。
これは友人から聞いた、本当にあった「聞いたら泣ける寝言」の物語。
友人が仕事で泊まりの出張に行った。
同僚2人と一緒。
今回の仕事は、3人1組でする部品チェック。
チェックするのは大量の小さな部品。
1人が製品の状態を読み上げ、もう1人が書き込み了承。
2人はそれを淡々とこなしていく。
友人はそのそばで別の事をしていた。
夕食を済ませると早めに部屋に戻り明日に備える。
運悪く、ホテルは同室しか取れなかったそう。
3つ並んだベッド、その真ん中が友人。
深夜、右側に眠る同僚が声を出す。
「1がA」
それは仕事の内容。
その声で目を覚ました友人が「夢の中でもチェックしてるのかよ」と、同僚の寝言に笑った時…
「はい」
左側の同僚が了承の声をあげた。
するとすかさず右側の同僚が
「4がB」
次の寝言を発した。
「はい」
左側が了承。
「2がA」
「はい」
「3がC」
「はい」
「…」
「…」
「…」
「マジかよ。勘弁してくれよ…」
止まる事のない2人の寝言に挟まれた友人。
しばらく黙っていたが、うるさいので一度2人を起こしたそう。
その後は大人しく寝たそうです。
「みんなが可哀想っっ!」
その話を聞いた時、私はめっちゃ笑った。
「社畜」と言う言葉がまだなくて「24時間戦えますか?」と問われる時代。
夢の中まで戦うサラリーマンにエールを贈りたい。
作中の仕事の表現は適当です。
偶然当てはまるものがあるかもしれませんが、全く関係ありません。
拙い文章、最後までお読みくださりありがとうございました。