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第15話 サンアントンスキー場2

 アルプススキー3日目でその神髄に触れることができた。町は小雪がチラついていたが山は雪は止んでおり、ゲレンデは一面深雪の世界だ。今年2月の網張スキー場以来の深雪の感触は脚ごたえ十分である。長い幾つものコース全体が深雪なので存分にアルプスの雪を堪能する事ができた。


 でも…、でも一度大きなハプニングあり、えらい目…と言うかカッコ悪い目にあった。

 一人で乗っていたTバーリフトでの事である。それまで快適に乗っていたTバーリフトのバーの先が脚から外れて手で握る状態になってしまった。何とか元の脚の位置に戻そうとしたが、Tバーを引くスピードが速く腕だけでは対処できなく、とうとう肘で抱え込むハメになってしまった。

 こうなると処置なしでこのまま最後までカッコ悪い姿勢のまま行くのかなと覚悟を決め、引きずられること5分。途中で急にリフトが停止した。理由は解らぬまま取り敢えず楽になりたいと思いTバーを放したところへゲレンデ・パトロールの人がやって来てくれ、後ろの人と一緒に乗るよう指示された。うまく見つけてもらえて助かった。


 ゲレンデ・パトロールは何人ぐらいいるのだろう? スケートリンクと違ってスキー場は上から下へしか滑れないのでそこそこの人数が必要かも。リフトを停止するようにパトロールからリフト稼働係へ無線連絡が行ったのであろう。

 後の人はロンドン在住のニュージーランド人だったが日本人っぽい顔立ちだった。

 私も彼も2人用のTバーリフトに1人で乗っていた。また中年の婦人が一緒に乗る相手を求めて乗り場付近で泣きべそをかいている姿を見かけた事もあった。Tバーリフトは2人用チェアーリフトと違って1人で乗ると、結構バランスを取るのに苦労する。

 カナダ・バンフでは2人用チェアーリフトに乗る時は相手を見つけて必ず一緒に乗っていた。ここオーストリア・サンアントンでは日本と同じで1人で乗る人も結構いるようだ。ヨーロッパ人は北米人ほどは人懐っこくはないようだ。


 クリスマスシーズンに突入したところで一旦サンアントンを離れる事にした。サンアントンはヨーロッパを代表するスキーのメッカである。スキー場も混雑する上、宿の確保も大変である。オンシーズンは小さな田舎のスキー場でのんびり楽しもう。

 オフシーズンに戻ってきたら、また同じ宿に宿泊したいと思う。女将さんがとても良い人だし、部屋も清潔で気持ちが良い。

 そう言えば、宿で一度面白い事があった。シャワーを使った後、少し溜まり場で時間をつぶして部屋に戻ると椅子の背に超ビッグサイズのデカパンが掛けられていた。??? よく分らないが、取り敢えず『返す必要あり』と判断し、現物持参ですぐ事務室を訪ねたら、女将さんと中学生ぐらいの娘さんがいた。そこで即座に、

 "This is not mines, not my size."

 This is でなく、They are が正しいと思うが…。


 女将さんは何とも言えない顔をしたまま無言で現物を受け取って、そのままゴミ箱にストン。側にいた娘が何とも楽し気にカラカラと無遠慮に笑い転げていた。楽しい母娘である。

 

 さて、初日にオーダーしておいたオーダーメイドのスキーパンツができているはずである。スキー靴を持参して訪ねてみた。流石にピッチリしている。膝から下のファスナーだけがまだなので午後からもう一度訪ねる事になった。


 でき上れば午後の便で美しい田舎のスキー場のある町、チロル地方のオーバーグルグルに出発する。それまで少し時間があるので近くの川を見に行ってみた。小さく美しい川である。

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