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その2

「今さらなんだけどさ。幸樹って、私のどこを好きになったの?」


「は? どこって、全部?」


 全部かぁ。


「逆に、夕夏は俺のどこを好きになってくれたの?」


「え? ぜ、全部?」


「へぇ。なるほど」


 幸樹が意地悪そうに口の端を持ち上げて笑う。


 うん。悪かったよ。今の私の聞き方だと、答えにくいんでしょ? 私も聞き返されて困ったよ。


 だけど、確かに『全部』ってところに集約されてるかもとも思う。


「出会ったときはさ。きっとお互いに好きとかそういう気持ちはなかったよね」


「まあ、出会ったときはな。どちらかと言えば、初めて夕夏と話したときは、変わった子だと思ったよ」


「ああ、その節はすみません?」


「いえいえ、こちらこそお世話になりまして」


 そう言えば、私たちの出会いは本当に、なんか色々想定外というか、予想外というか。






 あの日は、珍しく私の機嫌が悪かった。だから気分転換に散歩に出かけたのだ。


 季節は夏の終わりごろ。時間は夕方で。日が落ちてきていたけど、ムシムシと暑かったのをよく覚えている。


 湿度が高く、ジメジメと空気が肌に張り付く不快感に、散歩に出たことを後悔し始めたころだ。いつも行かない道を使って、帰ろうか迷いながらも足を進めると、行ったこともない寂れた公園にたどり着いた。


 夕方というのもあってか、その小さく寂れた公園には子供の姿はどこにもなく、ただ一人、スーツ姿の男性がベンチに腰を下ろしているのが見えた。


 年のころは私より上っぽいけど、ビックリするほどのイケメンで、だけど何よりも驚いたのは、その男性が泣いていたことだった。


 寂れてひとっこ一人いないとは言え、こんな場所で泣いている姿なんて、誰が想像できようか。


 思わず固まってじっと見てしまった私が悪いのだけど、タイミング悪くその男性と目が合ってしまい、さらに私は気まずさでがちがちに固まった。


 だけど、本当に綺麗な涙だった。あの光景は多分、死んでも忘れられないかもしれない。


 男性はしばらく私を見ていたけど、すっと私から視線をずらすと、ただただ静かに、泣き続けていた。


 あんなに泣いたら、この暑さも手伝って干からびてしまうのではないかと、そんな馬鹿なことまで考えてしまって、私は何を思ったのか、近くにあった自販機で冷たいコーヒーを2本買うと、あろうことか男性に話しかけに行った。


 今思うと、普段の私なら絶対にやらない行動だ。だけど、あの時は見てはいけないものを見てしまったという罪悪感や、あれだけ泣いているということは、よほどのことがあったのではないかという、意味の分からない心配も手伝って、私にありえない行動を起こさせたのではないかと思う。


「日が落ちてきたとは言え、水分は取った方がいいですよ」


 私がその男性の前に来てコーヒーを差し出せば、男性は酷くうつろな瞳で私ではなく、私が差し出した缶を見つめていた。


 そこで分かったのが、先ほど私と目が合ったと思ったのは、たぶん私の気のせいだったんだということだ。なにしろ彼は、私など目に入っていない。


 ここまで側に来て初めて、彼がひどく傷ついていることが分かったのだ。それは痛々しいほどに。


 私は彼の手を取って、その手に缶を握らせる。そこで初めて、彼の瞳は私という存在をとらえてくれた。


「だれ?」


 たった一言だったけど、その声は、どこまでも冷たい響きを含んでいた。分かりやすくいうなら『拒絶』だ。


 そりゃそうだ。赤の他人がいきなり側に居て、勝手に触れたと思えば缶を握らせて来たのだから。


「えっと、通りすがりの他人です」


 そう私が答えると、彼は眉間にしわを寄せて私を見上げる。


 そりゃそうですよねぇ。私ってば不審者極まりないなぁ。と、自分自身に『何やってんの』とツッコみたい。


 だけど、気が付いてしまったら、こんなに傷ついて打ちひしがれている人を、放っておくことができなかった。


「何かあったんですか?」


 私がそう聞けば、彼はふいっと私から顔をそらして。


「あなたには関係ないでしょ」


 そう言って、全面的に『拒絶』の意思を示した。


 それはその通り。私には関係ないし、彼にとっては気持ちが悪いかもしれない。不審者でしかない行動なのも自覚している。


 だけど、一度手を出すと決めたからには、そう簡単に逃げてやる気もないのだ。


「まあ、そうなんですけど。理由を言いたくないなら、別に無理に聞こうとは思ってないですから。ただ、冷たいうちにコーヒー飲んでくださいよ。そしたら、おとなしく帰ります」


 甘いコーヒーが嫌いじゃなければいいのだけど。


 私は自分の分のコーヒーのふたを開けて、中身をちびりと飲み込む。やっぱり甘いものはほっとするなぁ。などと思っていた私に、彼の視線が突き刺さる。『放っておいてくれ』という無言のメッセージは届いているけど、宣言通り、あなたがコーヒーを飲むまで離れてやらない。


「別に、のどは乾いてないんで」


「そんなに泣いてるのに?」


 私はそう言うと、ハンドタオルを取り出して彼の涙を拭こうと手を伸ばす。が、彼に思い切り手を弾かれた。ちょっと痛かった。


 だけど、弾かれて驚いた私よりも、弾いた彼の方がかなり驚いた顔をしていて、彼の顔にセリフを付けるなら『しまった』と、吹き出しを付けてやりたくなるほどだった。


「あ、すみません……その、触れられるのは、あまり好きじゃなくて」


「そりゃそうですよ。赤の他人に触れられるのが好きな人なんていません。私がぶしつけに触ろうとしたのが悪いんです。だから、あなたは悪くないですよ」


 気にしないでくださいね。と、私は笑顔で答えて、彼にタオルを差し出した。すると、彼は渋々と言う感じで受け取って、涙をふくわけでもなく結局、手で持っている状態で落ち着いてしまった。


 ふくために渡したんだけども、まあいいけど。


「あなたの目的は、何なんですか……こんな、見ず知らずの男に話しかけて、ナンパでもしたいんですか?」


 ああ、そう言う捉え方もあるのねぇ。なんてどこか他人事のように思いながらも、きっと彼は冗談じゃなく『ナンパ』をされる人なんだろうと思った。


 だって、本当に凛々しくて綺麗な顔をしている男性だ。


 黒い髪と瞳、整った鼻や唇、その顔立ち。モデルとかやってますと言われたら、ですよねぇっと、納得してしまえるだろう。でも……。


「残念ながら、私は別にあなたの顔にも興味はないですし、あなたがどこの誰で、どんな仕事をしているのかもまったく興味がありません――」


 恋愛偏差値『ゼロ』は伊達ではないのだ。


 カッコいい人を見ても、カッコいいとは思っても、付き合いたいとは思わない。だって、相手が私を好きになってくれる確率なんて、ゼロでしょ。ゼロ。努力するだけ無駄なのです、はい。と心で思いつつも、彼の男性的な魅力部分に興味がないと伝えれば、男性は目を丸くして少しだけ驚いたような顔を見せた。そして、訝しむように眉を寄せる。


 じゃあ何が目的なんだと聞きたいんだろう。その疑問はもっともだと思う。


 だけど、自分でも今、考えてみても不思議でならないのだ。


 心配とか、罪悪感は確かにあったのだろうけど、どうしてこんなに彼が気になったのか。私にもよくわからない。


 自分の思っていることを口にするのはあまり得意ではないのだけど、それでもあえて理由を口にするなら。


「――ただ、男性が人目をはばからずに泣くっていうことに、少なくともショックを受けたのは事実です。だって、男性ってあまり人前では泣かない人が多くいるイメージだったので。逆に、よほどのことがあったのではないかと……」


 男性だからと言うか、大人になると、人は泣くことを我慢することが多くなるような気がする。だから余計に、涙を止められないほどの悲しみに傷ついている彼が、放っておけなかったというか……。今だから言えることかもしれないが。


「ああ、でもすみません。これじゃあ、余計に悪いですよね。興味本位って言ってるようなものだし……」


 赤の他人だから、興味本位以外の理由なんてないかもしれない。そもそもあなたが心配だったから。なんて、そんな理由を言ったところで信じてもらえないだろうし。


 だけど他に言いようもあっただろうにと、自分の吐き出した言葉に困っていると。


「君は、変わってるな」


 彼はそう言うと、初めて苦笑いに近い顔で少しだけ笑ってくれた。だけど、彼のその微かな笑みが、単純に嬉しいと思えた。


「変わってますかね? あまり自覚はないんですけど」


「フフッ。かなりな」


 彼はそう言うと、缶のふたを開けて中身をちびりと飲み込んだ。ぽつりと「甘いな」と言ったその声は、どこか硬さが消えていたような気もする。


「面白い話じゃないけど――」


 ふいに、彼はそう話し出した。


 実はこの時、彼は祖父を亡くして泣いていたのだ。


 色々と、彼の人生のかなり重い話を聞かされた。


 彼は幼いころに両親を亡くし、祖父に育てられていたこと。その祖父にやっと楽をさせてやれると思った矢先に、その祖父が他界してしまったことで、彼の心は行き場を失ってしまい、途方に暮れていたということ。


 あとは、まあ、彼の祖父が多額の遺産を持っていたので、それ目当ての人が彼に言い寄ることも多くて、人が信じられないとか。ちなみに、その遺産は全てどっかに寄付したのでもう手元にないらしいが、それでも、彼の見た目を気に入って言い寄る女性も多いらしくうんざりしているとか、なんか色々。


 他人事ではあるけど、苦労してるんだなぁ。なんてちょっと同情してしまったけど。


 とにかく。彼の涙の理由は、おじいさんが死んだことに他ならない。


 彼にとっての唯一の家族だったらしい。


 親戚は他になく、おじいさんの知り合いも仕事関係以外にない。だけど、所詮他人の興味はおじいさんの持っていたお金だけで、誰も心からおじいさんの死を悲しむ人がいなかったことに、彼は怒りすら覚えたらしい。


 そりゃそうだろうな。


 そして、彼は唯一の家族を亡くしたというのに、周りは彼の心など、どうでもいいのだと知った時に、自分の周りに信じられる人間が一人もいないことの孤独を、自覚してしまったのだとか。


 自分で聞いておいてなんだけど、マジで重かった。うん。ビックリ。


 だから話を聞かせてもらったあと、私が言えた言葉は。


「気のきいたセリフを吐けない私を許して」


 だった。


 いや、本当に気の利かないやつだよね、私って。私が聞きたいと彼に言ったくせに、慰めの言葉一つ思いつかないなんて。だけど、本当に思いつかないんだよっ。


 だってきっと、彼が欲しいのはありきたりな、『可愛そうに』とか『辛かったね』とか、そういう誰もが言える言葉ではないんだろうと思うと、簡単な同情のセリフすら陳腐に思えて口から出すことは出来なかった。


 だって、私には本当の意味で彼の孤独や悲しみを理解してあげられないのだから。


「いいよ。別に慰めてほしいわけじゃない。ましてや君は他人なんだし」


 だけど彼は、何も言えない私を責めるでもなく、そう言ってうっすらと顔に穏やかな笑みを作って見せた。


 うん。なんでか私の方が気を使われてしまう始末である。本当に、私はダメなやつです。


 だけど、一つだけ、私でもわかることがある。


「うん。あのさ……」


「なに?」


「うまいことは言えないけど、多分、あなたのお爺さんは、幸せだったんだと思うんだ。あなたがそばに居てくれたから」


 彼の話を聞いていて、彼がとてもお爺さんを愛していたということがよくわかった。きっと、彼のお爺さんは、彼をたくさん可愛がって、たくさん愛してくれたんだろうって、見ていなくても、彼の話からとてもよく伝わってきた。


 だからこそ、思うのだ。


 これは、私の勝手な思い込みかもしれないけど。


「だから、あなたにも幸せになって欲しいって、思うんじゃないかな。だって、大好きな家族の幸せを願わない人って、いないと思うから……」


 だから、彼が泣いていたらきっと悲しむと思うし、いつか、笑って欲しいと思う。今すぐには無理でも、いつか。


「本当に、そう思う? 爺さんが、幸せだったって……」


「思うよ。私は、そう思う」


「そっか……。そうなら、いいな」


 彼はそう言うと、下を向いた。彼の両肩が震えていて、私はそっと彼の背中を撫でることしかできなかった。






 それから、ナンパをしたかったわけじゃないんだけど、彼の背中があまりにも儚げで、放っておいたら死んじゃいそうで見ていられなくて、私は無理やり彼と連絡先を交換した。


 今思っても、後にも先にもここまで積極的になったのは初めてで、今後は絶対にないだろうと言える。


 それからひと月くらいは彼から連絡もなくて。


『元気にしてますか? 辛かったり、何かため込んでいたら、いつでも連絡ください。私は話を聞くくらいしかできないけどね』


 というメッセージを私から送った。


 別に返事を期待していたわけじゃない。ただ、元気でいてくれたらそれでいいと思った。


 それから、2・3日してから彼から『一応、元気でやってます』という返事をもらい、さらにその一週間後ぐらいに、『爺さんの夢を見て……』というメッセージをもらって、そこからは、何となくメッセージのやり取りを1年くらい続けて。


 ある日、彼から『何かお礼をしたいんだけど』というメッセージをもらったけど、私はお礼が欲しくて彼とメッセージのやり取りをしていたわけじゃないから、『お礼はいらないです。お気遣いありがとう』と返したら、三日後ぐらいに『行きたい店があるんだけど、一人じゃ入り難いから付き合って。もちろん奢るよ』と言って誘われて、奢ってくれるならちょっとごちそうになろうかな、なんて。


 それから、ちょいちょい一緒にご飯を食べに行くようになって。


 なんか奢ってもらってばっかりじゃ申し訳ないから、私も今度、奢るねって言ったら、それは気にしないでいいから、代わりに手料理を食べたいと言われて……。


「ねぇ、幸樹」


「ん?」


 テレビの音をBGM代わりにまったりと休日を過ごす。


 何もせずにベッドに横になりながら、彼の抱き枕になっている私。こんな休日の過ごし方も、もう随分と慣れたものだ。


「今さら思ったんだけど、お礼はいらないってメッセージ送ったこと覚えてる?」


「えぇ? なに突然。えっと……ああ、もしかして最初のころの? お礼というオブラートに包んだデートの誘いをバッサリ切り捨てられた時のこと? もちろん覚えてる」


「ああ、アレやっぱりそういう意味だったんだ。わかり難いっ」


「慣れてないって言ってただろ? ああ、本当なんだって、確信を持ったよ。あのやり取りでさ」


「えぇ? 普通はあのやり取りで察せるモノなの?」


「さぁな? だけど、一年以上メッセージのやり取りしてるくせに、今さらお礼なんておかしいと思わなかったのか?」


 幸樹はそう言うと、私をぎゅっと抱き寄せておかしそうにくすくすと笑う。


 言われてみれば、確かにそうかも。


「でも、やっぱりわかり難い!」


「まあ、そこが夕夏の可愛いところでもあるんだけどな。他のやつに奢るからって誘われてもついて行くなよ?」


「行かないよっ! 私そこまで食い意地張ってないですよっ!」


 失礼だなっ! もうっ!


「君はお人好しだし、優しいから心配なんだよ。押しにも弱いし」


 うん。押しに弱いというのは、確かに否定できない。だけど私だって、別に誰彼かまわず優しさを振りまいてるつもりはないんだけど。


 それに……。


「幸樹が悲しむことは絶対にしたくない。って、思ってるんだよ?」


 私は寝返りを打って体ごと幸樹の方へ向くと、彼の顔を見つめる。


 あなたが私の全てだから。


 あなたが悲しんだり、傷つくようなことは絶対にしたくない。あなたの笑顔が私の喜びで、あなたが喜んでくれるなら私は自分が出来ることを何でもしてあげたいと思う。


「うん。わかってるよ。俺だって、同じだ」


 幸樹は切なそうに目を細めると、私のおでこに唇を落とした。


「うまく、あなたに私の気持ちが伝わってるか分からないけど、でもなによりもあなたが大事なんだよ?」


 次は頬に、耳元に、首に、私の手を持ち上げて、手の甲に、そして唇に、彼はたくさんの溢れた気持ちを私にくれる。


 彼の唇はたまらなく甘くて、優しい。


「分かってる。だけど、君は自分がどれだけ魅力的な人なのか分かってなさすぎる。だから心配なんだよ」


 幸樹は言葉通りの心配そうな顔で、『はぁ~』とため息を吐き出して見せた。


 うん。失礼だな。


 私が他人から見てどう映っているのかはさっぱり分からないけど、少なくとも、幸樹に出会う前は、一度として男性から情熱的に迫られたことなどない。そんな非常に残念な私なのだから、今後、劇的に男性にモテまくることなんて絶対にないだろうと思うのだ。


 それに。


「あれなんだけどさ。もしもね。私が凄く魅力的に見えているんだとしたら、きっと幸樹の脳内フィルターってのがあるとは思うんだけど――」


「俺のフィルターって……」


「うん。それもあるかもしれないけど、私がすっごく魅力的に見えるのは、私が幸樹を好きだからなんじゃないかって思う。あなたにだから見せる顔? っていうか」


 私がそう言って首をかしげて見せれば、幸樹は私の頭を引き寄せて、何度も唇を落としてくる。小さくはじける唇の音がなんだか耳にくすぐったい。


「本当に、夕夏ってズルいな。そんな甘い顔で見上げてくるなよ。俺だけが、夕夏のそんな顔を知ってるって思うと、抑えられなくなるだろ?」


「私って今どんな顔してるの?」


「すごくかわいい顔」


 そう言って微笑む幸樹の顔のが、よっぽど甘い気がする。


「俺以外に見せるなよ。そんな顔」


 いや、だからどんな顔? あなたのその甘い声で囁かれるほうが、よっぽどたまらないんですけど。

 それに、あなたのほうがきっと分かってない。どれだけ魅力的な人なのか。


「幸樹にだからするんだよ。こんな顔? よくわからないけど」


「うん。自覚なんてしなくていい。夕夏は俺だけを見てればいいよ。ずっとね」


 幸樹はそう言うと、また唇を私に寄せる。


 彼の降らせる想いの雨で、私はすっかり溶けてしまいそうだ。


 もうお昼はとっくに過ぎていて、お腹も減ってきてはいるんだけど。今は幸樹がくれる唇の熱と甘さを味わっていたいと思う。


 あなたが満足するまでか。あるいは、私が満足するまで。





 つづく

そして二話目ですが、一話目より長くなっているという不思議。

さっくりは読めるはず、うん。

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