6話 紅霧異変 後編
〜前回のあらすじ〜
紅魔館で起きている『紅霧異変』を解決しに行った魔理沙。
霊夢だけで『クールフェアリークルー』や美鈴を倒してしまった。
(だいたい予想は出来ていたはず)
霊夢が咲夜にやられそうになったその時、魔理沙の『魔法を使う程度の能力』が目覚めた!
そのおかげで咲夜を討伐することに成功。
今回、まさかの友達のフランドールと対決してしまう…
パチュリーやレミリアとの激戦もお楽しみください♪
???「まさかの咲夜がやられるなんて…正直戦いは苦手なのだけど。」
咲夜「…パチュリー様!」
パチュリー「レミィが足止めしとけとかなんとか。とりあえず、弾幕ごっこよ!」
脳内で『ラクトガール 〜 少女密室』が流れてる気がした。
パチュリー「…日符『ロイヤルフレア』!」
そういうと、パチュリーさんの手の中から黄色のレーザーが出てきた。
魔理沙「おわっ!」
少しかすれたけど…。本当に当たってたらどうなってたのか…
想像するだけでも恐ろしい……
パチュリー「…火水金土符『賢者の石』!」
そういうと、パチュリーさんの背後から大きい虹色の石が私たちに向かって飛んできた。
私達は華麗に避ける。
このままだと消耗戦になっちゃう…!!
こっちも反撃しないと!
霊夢「霊符『夢想封印』!」
魔理沙「恋符『マスタースパーク』!」
私達は同時に言った。
パチュリー「……ふぇ!?」
どうやら、同時にスペカが来るとは思ってなかったらしく、私たちが本格的にスペカを発動する前にそのまま倒れてしまった。
咲夜「……よし、次に行きましょ」
魔理沙「OK!」
ーーーー紅魔館 3階ーーーーーーーーーーーーーーーーー
よし、後は階段を登れば屋上だ!
フラン「魔理沙、ここで何やってるの?」
フランちゃんが低い声でそう言った。
あの紅くキラキラとした目は黒ずんでいて、まるでタヒんだ魚の目のようだった。
フラン「咲夜やパチェは私の大事な家族なのに!」
フラン「私の家族に攻撃するな!この人でなし!!」
脳内で『U,N,オーエンは彼女なのか?』が流れてる気がした。
フラン「禁忌『レーブァテイン』!!」
このスペカはなんとか行けそう。
(良かった…)
魔理沙「恋符『マスタースパーク』!!」
フラン「…弱いわね」
フランちゃんは華麗に避けた。
フラン「QED『495年の波紋』!」
ラストスペカ!?
た、耐久苦手なんだよね……。
…ってそんなこと考えてる場合じゃないっ!
フラン「…ぐっ!」
フランちゃんは急にお腹を押さえつけ、そのまま倒れた。
咲夜「……やっと効いてきたようですね。」
霊夢「あんた何仕込んだのよ…」
咲夜「ちょっとした催眠薬…のようなものね。妹様が暴走してしまった時用に。実は弾幕に紛れて飛ばしておいたのよ。」
私はため息をついた。
霊夢「ということで、この『紅霧異変』を解決するわよ!」
魔理沙「…幻想街の為にも…!!」
ーーーー紅魔館 屋上ーーーーーーーーーーーーーーーー
レミリア「あら咲夜、なんでここにいるのかしら?」
咲夜「止めに来たのです、お嬢様。」
魔理沙「紅い霧を出すのをやめて頂けますか?」
レミリア「…フランはずっと外へ出たがっていた。ずっと友達も出来ずに、一人ぼっちで、引きこもって。そんな姿を野放しに見ていられるわけないでしょう!」
脳内で『亡き王女の為のセプテット』が流れてる気がした。
きっと、レミリアさんは妹さんのことを思ってこの異変を起こしたんだと思う。
でも、
魔理沙「この『紅霧異変』は、私達が解決します!」
レミリア「…面白いじゃないの。」
レミリア「『紅色の幻想郷』!!」
レミリア「このレミリア・スカーレットに簡単に勝てると思ったら大間違いよ!」
ぐっ…避けづらい…。避けるのがやっとだ…
霊夢「…あんたは紅い霧で幻想街をおおい被ったつもりなんでしょうけど、あんたの色は私にもあるのよ!」
霊夢「『夢想天生』!!!」
霊夢は『ラストワード』を発動した。
『ラストワード』とは、弾幕ごっこで最後に発動するスペルカードのこと。
そのためか、スペルカードより物凄く火力が段違いになっている。
レミリア「…貴方も…成長…したじゃない……の」
咲夜「…お嬢様は眠ったみたいです。」
魔理沙「これで、異変解決だね!」
ーーー紅魔館 玄関ーーーーーーーーーーーーーーーー
咲夜「それでは、また招待するわね」
霊夢「いや、当分は懲り懲りよ…」
霊夢が小さな声でそう呟いた。
魔理沙「お邪魔しましたー」
咲夜「では、またお待ちしております」
咲夜さんが少し笑った気がする。
ーーーー幻想学園 寮ーーーーーーーーーーーーーーーー
幻想学園は普通の中学校とは違い、寮という私達学生が生活できる場所があるらしい。
二人部屋なんだって。
霊夢「はあ……やっと戻ってこられたわー」
霊夢はため息をついた。
魔理沙「えっと…私は245号室。」
私は寮の部屋が書かれてる紙を見ながら言った。
霊夢「私は…246号室ね。」
魔理沙「ちょっと離れてるけど、よろしく〜」
私達は、それぞれの場所に移動した。
ーーー少女移動中 245号室前ーーーーーーーーーーーー
魔理沙「じゃ、私こっちだから。また明日〜」
霊夢「また明日ー」
霊夢はそう言って、部屋の中に入った。
さて、私ともう1人の人って誰だろう。
知らない人だったらどうしよう……。
私はゆっくりドアを開けた。
アリス「あら、魔理沙さん?貴方だったのね。」
アリスさんはびっくりした顔でこちらを見た。
魔理沙「そういえば、お人形さん可愛いですね!」
何か話題を入れようとした結果、アリスさんが持っている金髪のお人形さんが目に入った。
アリス「この子達ね。上海と蓬莱って言うの。私のお気に入りなの!」
アリスさんが笑顔で語った。
アリス「あ、あと敬語は無しにしてちょうだい。友達、欲しかったんでしょ?」
アリスさんは小悪魔的な表情で私を見た。
魔理沙「……!! アリス、これからよろしくね!」
この時、私は幻想街に来てから初めて友達が出来て
初めて笑えた気がする。
第1章『紅霧異変』完
第2章『春雪異変』スタート!
『春はどこへ?』に続く……