3話 転校生の正体
〜前回のあらすじ〜
魔理沙達のクラスに転校生が来る一方、レミリアのクラスにも目が不自由な少女、沙耶香が転校してきた。
彼女はいつも怯えてばかりで、レミリア達は温かく見守っていた。
だが、放課後の時にさとりは沙耶香の異変に気が付き、レミリアと一緒に後を追った。
後を追ったのは良かったものの、沙耶香に気づかれてしまった。
そこでレミリア達が見たものとは・・・?
沙耶香「あーあ、もう少し秘密にしておきたかったのに」
開き直ったか、独り言を呟いた。
沙耶香「私はそこら辺の障害者なんかじゃあないの。貴方達妖怪のハーフなんかと違って」
さとり「・・・!」
沙耶香の言葉を聞いたさとりが、突然青ざめた。
レミリア「さ、さとり?」
さとり「さっきまで怯えていた心が・・・」
沙耶香「あら、やはり、エルフは最強の妖怪なのね!」
エルフ!?沙耶香は本当は人間じゃなくてエルフってこと!?
それにしても、一体どうやってさとりの能力を騙して・・・!!
沙耶香「さあ、おしゃべりはほどほどにしましょう。正体がバレたからには、潰すまでね」
さっきまで楽しそうだった目は鋭い目付きに変わった。
表情は読めそうで読めなかった。
レミリア「さとり!攻撃の体制を!」
さとり「ええ!やりましょう」
レミリア「神槍『スピア・ザ・グングニル』!」
沙耶香「まあ、流石吸血鬼のハーフといったところね。でもまだまだね」
あえて、私に聞こえる声で、グングニルを軽々と持った。
というか、私のグングニルを持てるって相当力があるんじゃ・・・
さとり「想起『恐怖催眠術』っ!」
さとりがスペルカードを発動するも、沙耶香は弾幕の隙間をすり抜けていく。
沙耶香「では、こちらのターンね。葉符『呪われし動植物』」
そうすると、イノシシや熊、牙の付いた植物達が私達の目の前にいた。
レミリア「ひぇっ・・・!」
私はあまりの恐怖に腰が抜けてしまい、そこに立ち尽くしてしまった。
さとり「レミリア・・・っ!」
さとりも顔を真っ青にして立ち尽くしてしまう。
さとりは動物を飼ってるから・・・
きっとその気持ちがぶつかって、攻撃できないんだ。
立ち尽くしてると、沙耶香は余裕の笑みを向ける。
そして、私達以外に地面を踏む音がした。
???「わわっ、こいしちゃんの言う通り、ほんとにお姉様がいる・・・」
私達がいることに動揺を隠しきれない。
というか言ってしまっている。
???「お姉ちゃん達の声がしたから来ちゃったー!」
さっきの奴とは違う、この場面に全く合わない明るい声が響く。
沙耶香「誰だ!下級生はもう下校時刻を過ぎてるはず・・・」
今までのあのムカつく笑みが一気に曇る。
???「見ない顔ね、特別に名乗ってあげるわ」
おい。今、カッコつけたでしょ。
???「そーしよー!」
と、なんとなくムカつきながらも、首だけをなんとか2人の少女の方へむける。
フラン「私はこのスカーレット家の最強の妹、フランドール・スカーレットよ」
真紅に染まった瞳で金髪のポニーテールの少女。
これが、私のたった1人の可愛い妹、フランドール。
あ、もう知ってるか。
こいし「そしてそして〜!お姉ちゃんの妹の古明地こいしでーす!」
こっちは緑色のショートヘアーの少女。
ぱっちりと丸くて緑色の瞳をキランと輝かせながら言っているのが、フランの友達であり、さとりの妹、古明地こいし。
こいしは久しぶりに会ったから、なんだか懐かしい気分ね。
沙耶香「フランドールって、あの幽閉された・・・!?」
フラン「ええ、1度はね。でも、あまりにも外が面白そうだったから来ちゃったの」
幽閉されたっていうか、危ないから幽閉したんですけど。安全のためなんだけど。
まあ、面白そうだったからっていうのは、多分事実だけど。
こいし「ちょっと〜!私にも触れてよ〜!!」
沙耶香「くそっ、こいつらの妹か・・・」
フラン「何よ、怯んじゃって。いいから始めましょう?」
いや、
レミリア・スカーレットというカリスマの妹に
人の心を読んで攻撃してくる悟り妖怪の妹。
こんなんに怯まないのはどっかのフラワーマスターか神出鬼没のスキマ妖怪くらいでしょ。
沙耶香「くっ・・・こうなったらヤケだ!」
では、第2ラウンドと行きましょうか!
さとり「今、格好付けた」
うるさーい!!
フランだってさっきカッコつけて・・・
フラン「それじゃ、始めましょうか、」
無視すんなぁ!!!
フラン「貴方が負ける勝負を」
そう告げると、フランの目は、私が見てもゾッとするような狂気的な瞳になった。
こいし「表象「弾幕パラノイア」!」
フラン「禁忌「レーヴァテイン」!」
こいしの弾幕パラノイアである程度、沙耶香を捕まえて、フランのレーヴァテインで逃がさないように追い込む・・・
連携プレーがすごいわ・・・!
いつ、弾幕ごっこの練習してたのかしら。
っと、今度はこっちの番ね!
レミリア「「スカーレットディスティニー」!」
さとり「「赤神鷹の連撃」!」
沙耶香「・・・っ!!!」
バタッ
その場で沙耶香は倒れ、何かの魂が出てきた。
さとり「あれは・・・!?」
こいし「あっ!ちょっと待ってぇ!」
フラン「どこに飛んでいくのかしら?」
微かに透明な魂はどこかに飛んでいく。
さとり「もしかしたら、沙耶香さんに取り憑いていたのかもしれません。後を追ってみましょう!」
そうね、他の人に取り憑かれちゃ困るし。
霊夢や真乃美に怒られるし。
こいし「それじゃ、魂探しにしゅっぱーつ!」
こいしの合図と共に、私達は魂の飛んでいく方向へと向かった。
〜次回予告〜
レミリア達が魂を追っていく先は・・・洋館!?
魔理沙は陽大と話をするべく、教室へと向かう。
だが、陽大の様子が違うことに魔理沙は・・・!?
いつ投稿するか分からないのに見てくれてありがとうございます!!
次回もお楽しみに♪