2話 春雪異変 前編
〜前回のあらすじ〜
幻想街、そして幻想学園での生活にも慣れてきた魔理沙。
早苗の提案で霊夢から最初の異変の話を聞くことに!
〜霊夢の話のあらすじ〜
博麗神社で温まりながらぐーたらと猫のようになっていた霊夢。
春にも関わらず、雪まで降っていたことに違和感を感じた霊夢は外を飛び出して黒幕を探すことに!?
今回も紅霧異変と同様に前編と後編に分けようと思ってます。
というか、久しぶりの投稿だなぁ…
その代わり今日は長いから許してっ!!()
キーンコーンカーンコーン
一限目のチャイムが鳴った。
魔理沙「やっと終わった…」
私は結構絶望的な気持ちで言った。
霊夢「えー、私的には短いな〜って感じたんだけど…」
霊夢は顎に手を当てながら言った。
妖夢「まあ、それは人それぞれですから。」
妖夢さんが冷静にツッコミを挟む。
早苗「れーいーむーさーんー、さっきの続きお願いしますっ!」
霊夢「はいはい、分かった分かった。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私が異変解決か…。
私が神社の外に出ようと思ったとき、誰かが私を尋ねた。
???「あの〜、ごめんなさい。ここでヘアピンを落としてしまって…」
と、少し水色の入った白髪のお姉さんが尋ねた。
霊夢「れ、レティさん!?」
レティ・ホワイトロック。
中等部2年の美女と呼ばれている。
去年は2年B組の生徒。
今年は3年A組だとそうだ。
去年(この異変が起きてる時点)は風紀委員。
今年は保健委員だと言う。
霊夢「というか、レティさんはどうしてうちの神社に?」
レティ「貴方のお母さんと少し雑談、かしらね。お母さんに白○恋人渡しておくから、二人で食べてね♡」
霊夢「レティさんそろそろ怒られそうです……!!!
(ガチ焦り)」
霊夢「…それで、探しますよ。ヘアピン」
レティ「あら、ありがとうね。貴方も忙しいでしょうに。」
私は「いえいえ、そんな事ないです」と返した。
ーーーーーー約5分後ーーーーーーーーーーーー
レティ「……見つからないわね…。もう大丈夫よ。貴方も行く先があるでしょうから。」
霊夢「……いえ、レティさんは私にとって『先輩』ですし、『後輩』の私がそれをカバーするのは当然です」
レティ「貴方、結構面白いわね。でも、その考えは貴方にふさわしくないわ。」
私は首を傾げた。
レティ「先輩後輩関係なく、人妖に優しく接し、人妖に厳しく対応する。それが、博麗の巫女の使命である」
レティ「…と、貴方のお母さんが言ってたわ。まあ、少々私の言葉も混ざってるけどね!」
真面目な顔ながらも笑顔が眩しかった。
ーーーーーーさらに約3分後ーーーーーーーーー
霊夢「……あった!ありました!」
レティ「…え!本当!?」
それはレティさんらしい、水色の氷の結晶が描かれた自作の物だった。
レティ「うふふ、ありがとう。でも、こんなに時間かけて大丈夫だったの?」
霊夢「はい。こちらこそ、ありがとうございました。それじゃあ、行かなきゃいけないところがあるので。」
レティ「うん、気をつけてね〜」
そう言って、レティさんは手を振った。
この人からは、不思議な感じがする。
私はそう感じた。
霊夢「…行くっていっても、どこに行けばいいのかしら……。とりあえずアリスに聞いてみるか。」
???「えーん!ゆかりしゃま〜、らんしゃま〜!」
霊夢「…ん?」
小学生ぐらいの女の子が泣いてる声がした。
流石に私も博麗の巫女の娘として見逃す訳には行かなかったので、声がする方へ向かった。
あ、これは『博麗の巫女の娘』としてよ!?
別に、私が可哀想って思ったわけじゃないから!
(つんでれいむ)
霊夢「どうかした?」
橙「私、橙って言うの。紫様と蘭様とはぐれちゃって…」
八雲橙
(原作ではまだ八雲の名をもらっていませんが幻想学園の設定上、蘭と姉妹という設定を付けないと色々とややこしくなってしまうのでそうさせていただきます)
小等部4年。
中等部3年の八雲蘭とは姉妹。
とうの昔、実の親から虐待を受けていたらしく、それを紫が引き取ったのだと言う。
(ちなみに蘭もそうです)
ちなみに4年生でありながら、紫の指示により副生徒会長を務めている。
紫…確か、お母さんの宿敵だとかなんだとか…。
あと、高等部の生徒会長だとか…?
というか、蘭って、確か中等部の生徒会長よね!?
け、結構凄いわね……。
霊夢「…はぁ、急ぎだから。捕まってなさいね」
私は雲を超えた空を優雅に飛んだ。
橙「ふぎゃぁぁぁ!!」
と、叫んだ。正直、耳元で叫ばれてるからうるさい。
私はその断末魔(?)に呆れながら移動した。
ーーーーー少女移動中ーーーーーーーーーーー
あ、みんなにはまだアリスの所に行こうと思ったか説明してなかったけど、アリスって定期的に幻想商店街(原作では人間の里)に行って人形劇をしているので、色々と商店街の情報はまわってきてるはず。
…っていう理由でアリスの家に向かってるわけなのよ。
この橙って子も連れていきながら。
ようやくアリスの家に着いたので、1回降りているか確認してみることにした。
橙「ふぇー、慣れないことすると疲れるなぁ…」
橙は、走ったわけでもないのに物凄くバテていた。
霊夢「アリスー、いる?」
アリス「…って、霊夢じゃないの。雪、長引いてるわよね。ほらほら、寒いから上がって。…って、貴方も。手がかじかんでるわよ。」
と、言って、橙を指さした。
ーーーーーアリスの家 リビングーーーーーーーーー
アリス「………冬が終わらない、とね。」
霊夢「そう、まるで『春雪異変』みたいだなぁ、って思って。」
アリス「…確か、秘封倶楽部の二人が冥界に行って、謎の亡霊を討伐したら雪が溶けて桜が咲いたとか…。」
霊夢「それだっ!」
私はアリスを指さして言った。
霊夢「冥界に行けば、何か掴めるかもしれないわね!」
橙「…あれ?確か紫様と蘭様、冥界に行くとかなんとか言ってたような…」
霊夢「…あら、そうなのね。」
もしかしたら、冥界に行けばこの異変の黒幕にも会えるかもしれない。
そして、八雲紫や八雲藍に会えるかもしれない。
これって、『一石二鳥』だと思わない?
まあ、例え誰に言われようと冥界に行くけどね。
霊夢「アリス、情報提供ありがと!」
橙「ふぇぇ……もう行くの〜!?!?もっと温まりたかったのに〜(´・ω・`)」
アリス「ええ、うん…(なんだったのかしら…)」
そう言って、私たちは別れた。
ーーーーーーー少女移動中ーーーーーーーーー
冥界…か。
行ったこと無かったけど、冥界っていう言葉が正解だったら、それってタヒんだ幽霊らがわらわらといる場所よね…?
私とか橙とか、タヒんだりしないわよね…!?
私は急に心配になってきた。
???A「あれ?霊夢さんじゃないですか?」
???B「本物だ!握手!握手しましょ!」
???C「巫女の娘の?」
霊夢「も、もしかして『幽霊楽団』!?」
幽霊楽団「あったり〜!」
ルナサ「『幽霊楽団』の長女、ルナサ・プリズムリバーと、」
メルラン「『幽霊楽団』の次女、メルラン・プリズムリバーと、」
リリカ「『幽霊楽団』の末っ子の、リリカ・プリズムリバーでーす☆」
1人ずつ説明していきましょう。
ルナサ・プリズムリバー
去年は中等部1年で、今年は2年。(霊夢と同い年)
『幽霊楽団』ではバイオリンを担当している。
作曲はほとんどルナサが担当しているだとか。
ちなみに『幽霊楽団』は、プリズムリバー三姉妹と雷鼓という、ルナサの大親友で結成した幻想街代表のバンドである。
吹奏楽部の部長をしている。
実は白玉楼の近くに住んでいて、たまに従者の妖夢と一緒に家事の担当をしている。
メルラン・プリズムリバー
去年は小等部5年で今年は6年。
『幽霊楽団』ではトランペットを担当している。
トランペットであれば何でも吹けるらしい。
吹奏楽部の副部長をしている。
リリカ・プリズムリバー
去年は小等部4年で、今年は5年。(橙と同い年)
『幽霊楽団』ではピアノを担当している。(ボーカル担当)
歌も出来るとか。
吹奏楽部に所属している。
リリカ「それじゃ、いっちょいきますか!」
メルラン「急だねっ!?」
ルナサ「まあ、いいよ。」
〜〜♪ (幽霊楽団が流れる)
霊夢「ありがと!」
リリカ「あ、今日の4時に博麗神社でライブをやるからぜひ見に来てね!」
そう言って、チラシを私に渡した。
霊夢「OK!絶対見に行くから!」
『幽霊楽団』の皆がお辞儀をすると、
ルナサ「ここからは気をつけて、霊夢」
と、ルナサが顔をしかめて行った。
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早苗「ふぇぇ!?あの有名な『幽霊楽団』の皆さんと直接会うなんて私からしたらもう夢みたいです〜!!」
咲夜「そういえば、早苗さんはまだ『ここに来る前』だったわね」
アリス「あ、もうすぐ二限目が始まるわよー」
魔理沙「はーい」
私たちは二限目の「数学」を迎えた。
〜次回予告〜
冥界に突入した霊夢!
そこには、『西行妖』という「絶対に満開にならない」桜の木があって!?
紫と蘭はいるのか…。
その結末をお楽しみください♪