――誰そ彼の手記――
数ある物語の中から選んでくださりありがとうございます!
おかげ様で完結させることができました(*´ω`*)
お読みいただいたすべての方に感謝を!!
この場を借りて御礼申し上げます!
内乱が終わり平和が訪れたカノン王国では王族の帰還パレードが開かれていた。
パレードを見る民たちが手を上げ声を上げ、王族の帰還を喜んでいる。
彼らの視線の先には金色の髪を風になびかせながら進む一人の王族の姿があった。
癖のない真っ直ぐな髪に深い青色の瞳をもつ王女。
――アレクシア・ディア・カノン。
彼女は後の世にもその名を遺す。
千年以上も続いて来た三族と魔族とのいがみ合いに終止符を打った賢王として。
彼女が挙げた声明には人族だけではなく獣人族や悪戯好きの精霊族までも同調の意を示し、魔王にも受け入れられた。
各種族の溝は深くとも、重大な一歩を踏み込んだのは間違いない。
かくして世界につかの間の平和が訪れた。
ん? 結局ヴォンはどうなったかって?
ふふ。それは物語のページの外側の世界だ。
私がここでいうべきことではないな。
ただこれだけは言っておこう。
邪悪で醜悪な王ゼノンは倒され彼らにも平穏が訪れた。
確か……王宮の離れを使って皆で暮らしていたはずだ。
諸君らがその物語を望むのならば、いずれ再びまみえることになるだろう。
ん? 私か?
私はただの語り部。
無数に存在する物語を記録する者。
ただ紡がれる物語を語る者。
ある時は――隠居をした高名な占い師
ある時は――宿屋を経営する女将
ある時は――方舟に属するもの
ある時は――王に仕える給仕
……ふふ、ご名答。私の予言通りになった。
言っただろう? 「今の世界は滅ぶことになる」と。
そうさ。ヴォンが世界を変えたのだ。
彼らにとっての最高な未来へと。
物語は選択次第。
いつでも選択一つで変えられるものなのだから。
諸君らも何か迷っていることがあるのなら一歩踏み出してみるといい。
意外にも早く道が開けるかもしれないぞ?
要するに君たち次第ということさ。
だから、君たちは君たちの物語を歩んでいくといい。
私たちは、ただ語ろう。
君たちが存在する限り、私たちもまた生れ落ちるのだから。
「ヴワアアアアアアアアア!!! イヤアアアアアアアアア!!!」
ん? おお。
ヴォン達が何か新しく動き出したようだ。
新しい物語が綴られていく。
ならば私は語って聞かせよう。
物語のその先を……。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
そして完結までお付き合いいただきまして、本当に感謝いたします!
本作は本当に楽しみながら書かせていただきました(*´ω`*)
また、お読みいただいた皆様にも面白かったと思っていただけたら幸いです。
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