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第9話 やらなきゃやられる

数ある物語の中から選んでくださりありがとうございます!

楽しんでいただけたら嬉しいです(^^♪

 


 ダンジョンの中には冒険者が溢れていた。

 皆、一攫千金いっかくせんきんを狙って集まってきているようだ。


 もちろんオレ達の狙いも同じだ。


 一攫千金とまでいかなくともアレクの目標金額に余裕ができるくらいは稼ぎたい。

 そう思ってダンジョンに入ったのがちょうど五日前のことだった。



 モンスターをほふっては素材をはぎ取り、ほふっては剥ぎ取り……。


 なんだかこれだけ聞くと追剥おいはぎの様に思うかも知れないが仕方がない。

 やっていることはほとんど同じなのだ。


 モンスターから見たらオレたちなど追剥も同然さ。


 オレ達はそんなこんなで順調に進む。

 これだけ素材があればすでに目標金額には届いていると思う。



 もう出てもいいとは思うが、せっかくここまで進んだのだ。

 ボスの部屋の奥にあるお宝もぜひ手に入れておきたいところ。


 ちなみに、階を進むにつれて溢れていた冒険者たちの姿も少なくなった。

 今オレ達がいるのは十五階層。


 あれだけいた冒険者たちも既にオレ達二人だけになってる。


 このダンジョンのレベルなら、もうそろそろボスが現れてもいいころだろう。



「あ! ヴォン!! 見て」


 アレクの声変わりのしていない高い声がダンジョンに響く。

 目線の先には重厚感の漂う扉。


 遂に出た。

 ダンジョンボスの部屋だ。


 今まで出てきたモンスターのレベルからさほど高レベルのダンジョンではないと思うが油断は禁物。


 オレ達は準備を入念にしてから足を踏み入れた。





 ボスの部屋は随分広かった。

 五階建ての小さなビルくらいなら入ってしまう広さの空間は不気味なほどシンと静まり返っている。


「何にもいない……?」

「いや……」


 何だろう、いやな感じだ。

 嵐の前の静けさというか……。


 そう思っていた時、風が飛んで来た。


「っ!!」


 オレはとっさにアレクを突き飛ばしながらもそれを避ける。


 ――ガンッ


 大きな音がし、次いで地響きが起こる。

 見れば俺たちがいた所は大きくえぐれていた。


「ぐるるるるる」


 闇の中から低い唸り声が聞こえる。

 中から出てきたのは虎くらいの大きさの翼をもった獣――ウィンドサーバル。

 Bランクのモンスターだ。



「げえっ! まじか!!」


 オレは思わず声を上げる。


 何しろ、オレとの相性が最悪なのだ。



 ウィンドサーバルは素早い動きで飛び回りつむじ風を起こして攻撃してくる。

 もちろんそれを避けている間にも自らの鋭い爪と牙でも攻撃してくる非常に厄介な相手だ。


 オレの攻撃スタイルとは絶望的に相性が悪い。

 弓使い(アーチャー)の天敵ともいえる。


 弓を射ても素早く動き回る相手には当たらないし、風を起こされるとそもそも弓が使えない。



 これはまずい。


 今までのモンスターの様にオレが行動範囲を狭めてアレクが倒すという戦法が使えない。


 そうなれば持久戦となりオレ達はじり貧に陥るだろう。


 だがそれも、オレとアレクだけで考えるのであればの話だ。




 手がないわけではない。

 父さんたちを召喚して手数で仕留めるのだ。



 だがそれをすれば、アレクにオレの正体がばれる可能性がある。


 オレはちらりとアレクを見た。

 その顔には焦りがにじみ出ている。



 どうする?

 父さんたちを召喚して手数を増やすか?



 そうこう考えている暇もない。

 先手必勝とばかりにウィンドサーバルの攻撃が止まないのだ。


 オレ達はよけ続けるだけで手一杯だった。

 流石はダンジョンボス。



 と、ここでアレクが打って出た。

 ウィンドサーバルが近づいたところを一閃。


 けれどもウィンドサーバルはそれをひらりとかわし、アレクに爪を向けた。

 間一髪、剣で受けるアレク。


 上からの力がかかり態勢が崩れる。



「くっ!」

「アレク!」


 オレは必死にクロスボウを射る。

 当たらなくともアレクから遠ざけねば。


 一発、二発。


 それぞれかわされ、地面に突き刺さる。



 だがアレクからは離れてくれた。


「大丈夫か!?」

「う、うん。何とか!」


 どうにか無事だったようだ。


 だが、このままでは本当に危ない。


「……っ」


 迷っている場合ではない。

 やらなきゃやられるだけだ。



「アレク、今から見るものは絶対口外しないでくれ」

「え?」


 オレはつぶやくと能力を解放した。






ここまでお読みいただきありがとうございました!


「面白そう・面白かった」

「今後が気になる」

「キャラが好き」


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