兄妹達からのゲームへのお誘い
拙い所もありますし、何番煎じだって話ですがよろしくお願いしますm(_ _)m
「トラにぃ!一緒にゲーム始めない?」
それは唐突に始まった、季節は夏、トリプルテールがチャームポイントな妹『猫宮 雷華』からゲームを始めようとお誘いが来たのである、つうか…
「新ハード買う余裕なんざ我が家にあるわけなかろう愚か者」
雷華が言うゲームとは巷……所か最近世界を賑わせているゲームVRMMORPG『Arcadia World online』
リアルに限りなく近い五感、生産職は高レベルになればアイテムのオーダーメイドも可能(妹情報)、NPCはそれぞれ個体毎にAIが備わっているらしくβテストの時から評価は良かったらしい(妹情報)
そしてそのネトゲβテストが終わり、今月末にめでたくリリースするらしい。
しかしやるにはVRゲームをするためのVRマシン(S〇Oのナー〇ギアの様なヘッドギア型やカプセル型等)が必要であり、現在そのマシンの予約だけで数ヶ月先まで埋まってる挙げ句に値段も高い、とてもではないが我が家の生活費から3台分の金を捻出するのは無理である。
「ねぇ!良いじゃんトラにぃ!βテストが終わってもうすぐ正式版がリリースされるんだよ!!ねぇ!おねがぁい!おねがぁい!」
「我が家にVRマシンを買う余裕なんてないだろ?つか何処ぞのリヴァイサン推しする妹の物真似止め!しかも下手だし!」
「ぐぬぬ……じゃあもし…もしもマシンが3台あればやってくれるの?」
…………何だ?まさか3台もマシンがあるのか?まさか自腹?まぁそんな事出来るわけもないだろうし……
「そうだな、3台あればやっても良いかな」
「言質は取ったよ!?」
「おおぅ!?」
妹はそう言うとバタバタと自分の部屋へ戻って行った。
「ありゃりゃ、大河ぁ言質をとられちまったな」
そんな言葉と共に男が1人リビングに入って来た。
「兄貴……まさかと思うがマシンを買ってやったのか?」
「2台なぁ」
この語尾に草生やしてそうな男は俺の兄『猫宮 虎鉄』二十歳の大学生だ。
「よく買えたな?」
「まぁ、本当は3台買う予定だったんだけど転売を防ぐ為にお一人様一台までしか購入できなかったんだよ、だから俺と雷華で二台買ってきた」
「ならどうやって……」
二台しか無いマシンでどうやって三人やるのか聞こうとした時部屋の外からドタドタと雷華の走る音が近づいてきた。
「ほら!虎にぃ!VRマシンが3台!しかもヘッドギア型!」
雷華は部屋に入るなりマシンを3台、黄色と黒そして赤色の3台のVRマシンを見せ黄色のマシンを俺に渡してきた。
「これで良いよね?一緒に『AWO』をやろうよ!」
「くくく、言質取られてるから逃げられんなぁ」
「…………はぁ…分かったよ一緒に始めよう、所でどうやって3台手にいれたんだ?2台しか買えなかったんだろう?」
俺がそう聞くと雷華はコテンと首を傾げ「私と鉄にぃはβの頃からやっててその時鉄にぃがβ最後のイベント上位入賞した時の特典だよ?」と小説のテンプレみたいな事を言ってきた、一緒にどころかお前ら先に始めてたんかい。
あ、俺の名前を言い忘れたな俺の名前は『猫宮 大河』猫宮家の次男だよろしくな。