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エッセイ

異世界でマヨネーズ無双をしようとした結果

作者: 高井うしお

2017.4.19 実験の経緯がちょっと伝わり辛いかと、少々ですが改稿しました。

2017.12.6 不粋なので書きたくなかったのですが、注釈を。こちらのエッセイは「うろ覚えで」「如何に失敗するか」の実験レポートです。今後、成功する為の試行錯誤や続編はありません。

 はじめましての方はこんにちは。高井うしおです。よろしくお願いします。

 そうでない方は、ああとうとう体張る芸に移行したのかと生暖かく見守って下さい。

 ※一部、活動報告と内容が重複します。




 4月某日、私は連載小説の最新話を執筆中でした。そこで、「主人公が異世界で現代知識を使って調味料を作って失敗する」というシーンを書きました。


 現代知識チート、したいですよね。私もです。ですが……。


 味噌は作ったことあります。市販の手作り味噌キットで。豆と塩と麹がセットになってます。結果、「味噌、買おう」ってなりました。説明書付きで材料もあったのですが手間がとんでもなかったのです。


 カレーは作れるよ!むしろスパイスからノリノリで作っちゃうよ!でも舞台設定では香辛料はバカ高いことになっています。


 で、今回のお話を書いた訳ですが、書いているうちに疑問がムクムクと……。舞台設定上、植物性油脂が手に入らないことになっています。動物性油脂は常温での喫食には向かないのであんまりおいしくはできないはず。という目論見はあったのですが、本当にそうなのか、と。


 案外、おいしく出来ちゃったらストーリーを変えなくてはいけない。そこで私は実際にマヨネーズを作ってみることにしました。


 以下はその実録レポートです。


■用意した材料

挿絵(By みてみん)


・牛脂(お肉屋さんで貰ってきた)

・豚脂(市販の純正ラード)

・オリーブオイル

・全卵

・ワインビネガー

・塩

・試食用のキュウリ


■前提


 主人公は料理が得意でもない普通の人で、現代知識を引き出せる術(スマホとか、現代社会への連絡手段)を持たない。よって私もうろ覚えの記憶のみで再現する。


■手順


 卵と油脂を混合し、酢を加え、塩で味を調える(胡椒は設定上NGの為、使わない)



 家族も寝静まり、さて、準備は整いました。レッツトライ!


 まずは牛脂からです。血が混じっているのでほんのりピンクです。

挿絵(By みてみん)



これを室内で常温にし、卵と混ぜます。ははは、全然混ざらない。しばらく格闘し、ダマが残りましたがまぁよしとしましょう。

挿絵(By みてみん)


 そこに酢を投入。少しずつ入れていますが、目分量です。そして攪拌。攪拌……。

挿絵(By みてみん)


 いやあああ!せっかく苦労して混ぜたのに!一気に分離して牛脂と酢と卵の混ざった液体に分かれました。その後、頑張って混ぜましたが分離したままでした。



 びっくりしたなー。とりあえず、塩を入れて味を調えます。味見にペロリ。うん。酸っぱい卵だ。




 気を取り直して次は豚脂です。こちらは高度精製した純正ラードですのでほぼ100%動物油脂!これなら少し違う結果になるかもしれない。わずかな可能性を信じて混ぜる!混ぜる!


 混ざんないいいいい!!さっきの牛脂よりいくらかマシですが、またダマになりました。そして酢を投入。……うん、分かってた。やっぱり分離した。疲れて写真を撮り忘れましたがまぁ、絵面は変わりません。




 ついでにオリーブオイルで挑戦。これは描写にないけど、まぁ参考になるかなと思いました。

卵とオリーブオイル、さっきまでの苦労が嘘のようにあっさり混ざる。さすが植物性油脂。しかし、粘りが出ない。酢を入れたら変わるかな、と入れて見たけどシャバシャバです。




■完成品


こちらです。右から牛脂・豚脂・オリーブオイルです。

挿絵(By みてみん)



 嫌な予感しかしないけど実食です。

 キュウリなのは私がキュウリが好きだからです。切ってないのはもう頭がパーになっていたからであって、決してズボラではありません。多分。

挿絵(By みてみん)



・牛脂マヨ

 卵液部分と分離しています。キュウリに絡まない。拭うようにしてなんとか口に入れます。お口いっぱいに広がる牛のコク……の後に、脂っぽい嫌な後味が広がります。酸っぱさと相まって不快感が高まります。


・豚脂マヨ

 同様に卵液部分が分離しています。これも卵液をこぼさないよう口に。……コク無し。精製して純粋な分、タンパク質が除去されているからでしょう。牛脂より味気ない感じです。それでもしっかり主張する脂の後味。私、何やっているんだろう……と後悔が襲ってきました。


・オリーブオイルマヨ

 マヨネーズ棚に市販品であったし、そんな酷い目には遭わないはず……。うん、後味さっぱりとしてちょっと胡椒とか砂糖を足せばドレッシングとしては一応、食べられる。液状だけど。




 以上です。無事、失敗という結果が得られました。皆様の創作の一助になれば幸い……て、なるか!こんなもん!結果は予想以上に残念で、悔しいのでネタにしました。これだけではなんですので、マヨネーズを作品に出す際のアドバイス?を。


・舞台は、植物性油脂の手に入る温暖な気候のエリアが良いでしょう。

・胡椒がなくても、それなりにマヨらしさは出ます。


<後日談>


 オリーブオイルマヨが悔しかったので、ルールに反しますがネットでレシピ見て作り直しました。油は少しずつ入れるのが良いみたいです。それから攪拌も足りなかったと思われます。ちょっとまだユルユルですが、もっとマシなものが出来ました。以上。


挿絵(By みてみん)


スタッフがおいしくないけど焼いてどうにかいただきました。なお、筆者は特殊な訓練を受けておりますので、絶対に真似しないでください。お腹壊しても責任は負いかねます。


2017.4.18 追記


なぜだか、日間総合27位にこのエッセイが……連載作品の本編の裏ネタ、おまけみたいな気だったのですが、はて?

ただただ笑ってくださいました方、アドバイスくださいましたガチ勢の皆さまありがとうございます。

そしてうっかりランキングからこれを見てしまった方。

エッセイジャンルにはたくさんの為になるエッセイが多数ございますので、決してコレがエッセイとは思わないでくださいませ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] とても面白かったです。 ありがとうございました☆彡
[良い点] こういう考察がしてある小説は好きです。 市場に出てる漫画や小説でも「何を食べての感想だよ!」「それとそれは同じ季節にはえないじゃない!」「あーあーコーヒーがくっそ不味く……」といちいち突っ…
[一言] そもそもの点が、生食出来る卵が内政チート出来るくらいの文明世界にあるのか? という所から始めなければいけないと思います。 マヨチート作品で疑問に思うのはまずソコですね 地球であっても、生食…
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