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千年目のニート+大和撫子  作者: 藤堂 ほころ
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千年目のニート+出会い

 あー憂鬱である。


 何もない白い部屋の中に私は一人たたずむ。


 この部屋で暮らしてもう千年にもなる。


 千年前ある日私が目を覚ますといつのまにかこの部屋におり、なぜここにいるのか、ここはどこなのか全くわからぬままこうしてだらだらと暮らしている。


 一つだけこの部屋の良い点を挙げると、望んだものは何でも出てくるという点だ。


 それによって私は多少の暇つぶしをすることができるし、出てくるものは外の世界と対応しておるらしく書、今の時代では雑誌というものを読みそれで得た知識によってまた新しいものを出現させることができる。ただ、出したものは少しの間で消えてしまい、「げいむき」とくに育成型のげいむをしているとそれまで育ててきた物の怪どもが消えて行ったときは号泣ものであった。


 まあこんなことして過ごしている私のことを近頃はニートというのであろう?しかも千年目の熟練ニートだ。


 そして今、私の前には縄、椅子があり天井には鉤を付けた。もうこれだけで何をするのかわかろう。


 もう私は生きることに疲れ果てた、なんでも物が出てこようと何も面白くない。思えばよく千年ももったものである。


 百年目は何を思い迎えたのだろう?

 二百年目は何を思い迎えたのだろう?

 三百年目は何を思い迎えたのだろう?

 四百年目は何を思い迎えたのだろう?

 五百年目は何を思い迎えたのだろう?

 六百年目は何を思い迎えたのだろう?

 七百年目は何を思い迎えたのだろう?

 八百年目は何を思い迎えたのだろう?

 九百年目は何を思い迎えたのだろう?

 千年目は……これだけはわかる、私は椅子にのぼり縄を首にかける。


 「人生最悪の気分だ」


 「あのう……」


 「はっ!!」


 いきなり響いてきた声に驚き思わず椅子から足を踏み外す。いや、踏み外したのではなく時間の経過とともに消滅しただけだ。なんだ、どうせ私は死ねなかったのではないか。


 「死ぬのはよくないと思いますよ」


 見るとおしとやかなたたずまいをする制服姿の女史がいる。


 すると突然、なぜか私の眼から涙があふれてきた。


 ああ、なぜだなぜ涙が流れるのだ。前に泣いたのはいつごろであったか、それすらも思い出せない。

 「大丈夫ですか、いきなりそんな……」


 なるほど、わかった。私はつまらなかったのではない、この部屋にいくら頼んでも出てこなかったものそれは、すなわち生命。私はつまらなかったのではなく、私は……


 「寂しかったのだなぁ」

なんかパクってしまった感がある、「人生最悪の気分だ」のとこ。わかる方は感想か何かでご一報よろしくお願いします。

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