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家族


チビたちがご飯を食べ終えて私が食器を洗っているとメアリーが降りてきた。

「お姉ちゃんごめんっ!お姉ちゃんに朝ごはんとかやらせちゃって。」


「いやいや全然いいよ。

 私が家にいるときぐらい甘えてくれたっていいんだからね。」

メアリーにいつも押し付けてるんだし。

「そんなの悪いよ。

 お姉ちゃんは仕事で疲れてるっていうのに。」


「いやいや甘えられるのも私にとってはうれしいんだよ。

 だからじゃんじゃん甘えちゃってね。」

そういったんだけどメアリーはまだ気にしてるみたい。

しょうがないなあ。


私は悲しそうな顔を作ってから、

「家族なんだからいいよ。

 家族には甘えるものでしょう。それとも私とは家族いや?」

と聞いた。


まあこんなこと聞いたら当然

「いやっ、そんなことないよ。私たちは大切な家族じゃない。」

っていってくるので、私は満面の笑みを作っていった。


「ありがとう。じゃあこれからも甘えてね。」

「うっ、うん。」


いや満面の笑みを作ってていうけどうれしくないってことじゃないんだよ。

けど効果的な笑みと、普通に浮かべる笑みとはちょっと違うんだよ。

私の仕事上、人には好感を持ってもらった方がやりやすいからこういうのはお手の物だよ。


だましたようで少し後味が悪いけど、これでメアリーも少しは私に頼るようになるでしょう。

甘えないってことは私のことを家族って思ってないってことにしたからね。

メアリーはがんばりすぎなんだよ。

もうちょっと休まないと。


普段チビたちの面倒を見てるのはメアリーなんだからそのメアリーが倒れちゃったら大変。

私はいろんな町を渡り歩いてるからずっとは見といてあげられないし。


二日ぐらいはチビたちの中でも大きい子たちが何とかするだろうけどそれ以上になると少し心配だから。

はあ、それを考えるとチビたちには早く大きくなってもらわないとね。


よしっ、男の子たちに戦闘でも教えるか。

学もない、親もいないっていう私たちが一番手っ取り早く稼げるのは冒険者だからね。

早く自立してもらわないと。





・・・・・・・私が捕まる前に


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