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ワンシーン  作者: 斗瀬
10/10

「今日から、人が嫌がることは法律で禁止されます。国民全員嫌なことなど一つもない、楽園のような国を作っていきましょう」


 朝のテレビでこの国の最高権力者がそんなことを話した日、様々なことが禁止されました。


 やりすぎで強引な勧誘も、浮気も、生活を圧迫する税金も……。


 泥酔した人間の公共施設の利用も、人を傷つける陰口も、電車の中で少ない座席を多く占領することも、列に割り込むことも……。


 口臭が臭いことも、道で唾を吐くことも、大声で話すことも、イヤホンの音漏れも、たばこも、お酒も、指定された場所以外での飲食も……。


 太っていることも、カラオケでみんなの知らない曲を歌うことも、外で写真を撮ることも、公共の場所で笑うことも……。


 香水も、ネットも、釣りも、レジャー施設も、スーパーも、コンビニも、学校も、仕事も、個人も……



 沢山の日々が過ぎました。ですが、禁止されることは毎日毎日増えていき、国は寂れ、音はなくなり、電気は通らず……。


 最後の国民が死んだ次の日、ようやく禁止されることはなくなりました。

ルールは必要ですが、やりすぎは良くないと思います。

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