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第9話 転校生と吸収

+α/ν'Game-Life 後悔の弱点は「プラスアルファ」!


第9話 転校生と吸収


 相変わらず小学校1年~6年、中学1年の勉強や水泳などをはじめあらゆる努力ばかりを重ねる日々を繰り返し続けている毎日・・・そして2年の時が過ぎ、俺は8歳になり、小3に進級した。


未生「いよいよ3年か・・・そういえば、今日から2人ほど転校生が来るという情報があったが。」


嶺吾「よぅ、池畑、転校生楽しみなのかい?まぁ、相手は女の子2人だっていうからな。すっごくウキウキだね。」


 そう、転校生の情報はすでに出回っていた。俺は彼女たちの編入に関してはもう知っているけどな。もちろん、幼馴染のあの2人である。そしてホームルームにて、


千恵美&ノエル「今日からこの学校に転校しました井上千恵美と大森ノエルです。今後ともよろしくお願いいたします。」


 そう、彼女たちは前の学校にて成績優秀であることが証明され、この聖マウザー大学附属小学校の編入が認められた。さすがに彼女たちには地元の学校では物足りなかったのであろう。この学校はレベルが高いっていうからな。


千恵美「これでまた一緒だね、未生ちゃん。」


ノエル「私たちが来て楽しそうだね、これからもいっぱい楽しもうね。」


嶺吾「はじめまして、僕は天崎嶺吾あまさきれいごです。池畑未生の幼馴染ですね。」


 彼は天崎嶺吾、俺のクラスメイトの1人である。どうやら紀里谷と里桜は他のクラスになってしま

ったようだ。まぁいい、暇さえあればいつでも会える。そして始業式・・・もちろん千恵美とノエルの2人は全校生徒の前でも自己紹介していた。


男子たち「あの2人、マジで池畑とかいう奴の幼馴染かよ。それにしても彼女たち、すごく萌え度高いよな。」


 彼女たちは男女問わず人気があった。本当に素晴らしい幼馴染をもったものだ。やっぱりやり直しの前に生け贄をいっぱい捧げておいてよかった。そして始業式を終え、廊下にて・・・


紀里谷「彼女らが未生の幼馴染か。しっかし、未生にはもったいねぇなぁ~。」


里桜「まったくだわ。こんなにも素敵な彼女たちが未生くんと一緒のクラスだなんて・・・。」


未生「確かに保育園のころから一緒だったけど。」


里桜「まぁいいわ、彼女たちのこと、よろしくね。」


千恵美「あら、隣のクラスの紀里谷くんと里桜ちゃん、だよね。私は井上千恵美、よろしくね。」


ノエル「私は大森ノエル、今後ともよろしくね。」


 お互いが紹介し合う千恵美とノエル。そして教室に戻り、ホームルームが行われる。


緋有里「はーい、みんな、ちゃんと彼女たちと仲良くしてあげてね。特に池畑くん、君とは幼馴染だっていうから、しっかり見守ってあげてね。」


 彼女は能登井緋有里のといひゆり先生、3年α組の担任である。どうやら紀里谷と里桜はβ組に選ばれたようだ。そして帰宅・・・


未生「さて、これからは中学2年・3年の勉強も取り入れていこう。」


 小学校3年~6年の勉強はもちろん、中学2年~3年の勉強もすることになった。当然スイミングも努力しまくる。他に習い事といえば・・・格闘技か。もうそろそろ格闘技もやりたいところなのだが・・・それは一応両親に相談してみよう。そして夕食の時間・・・


未生「父さん、母さん、僕、スイミングだけでなく格闘技もやりたいんだけど。具体的には空手とか。」


尋「空手か・・・まぁ、未生がやりたいというのなら俺は構わないけど。」


美玖「スイミングと空手を一緒にやるのね。そんなにいっぺんに色々やって大丈夫?」


未生「むしろいっぱい努力したいんだ。勉強だけでなく体育とかもいっぱい極めたいからね。」


美玖「未生ちゃんがいいっていうなら私は構わないけどね。」


 俺は体育に関してはスイミングだけでなく格闘技も取り入れていった。そう、何事も努力しまくることが新たな未来につながると信じているからだ。勉強はすべてマスターしているが、予習復習もしっかりせねば。そして俺と千恵美、ノエルたちと登校中・・・


チンピラ「あ?ぶつかってきたのはお前だろ!?」


大男「そっちがぶつかってきたんだろうが!よーし、こうなったらタイマンで・・・」


千恵美「2人ともやめてっ!!」


 千恵美は勇気をもって2人のケンカを止める。そして2人は一瞬にして和解した。


チンピラ「わりぃ、俺がよく見てなかったぜ。すまなかったな。」


大男「俺も悪かった。やっぱりぶつかったらお互いが気を付けねぇとな。」


 すごい!なんと、千恵美の体が突然光りだし、チンピラと大男が一瞬にして和解したとは・・・まさか、千恵美も・・・!?


未生「千恵美ちゃん、大丈夫!?待って、今、学校に連れて行くから。」


千恵美「大丈夫、ちょっとした立ちくらみだから。」


未生「無理しないで。僕がなんとか守るよ。」


 そして学校にて・・・


五代「なるほど・・・千恵美ちゃんが倒れたのね。大丈夫、少し休めばすぐに元気になるわ。」


千恵美「私にもなんだかよくわからなくて・・・突然体が光りだしてかなりすごい疲れが・・・。」


未生「わかった、少し休もう。では、後のことはよろしくお願いします。」


 彼女の名は達樹五代たつきいつよ先生、保健室の医師である。とりあえず千恵美のことは五代先生に任せ、ノエルと共に教室に戻ることになった。


嶺吾「池畑か。千恵美のこと、気になるのか?そういえば、千恵美が倒れたところを助けて保健室に運んだそうだな。」


未生「ちょっとね、チンピラと大男がケンカしていたのを見かねて彼女が止めたところ、和解してその直後に千恵美が倒れて僕が運ぶことになってね。」


嶺吾「さすがだね、男が女を守る、まさにドラマみたいな展開だね。」


未生「ドラマか・・・僕はドラマとかあんまり見ないからなぁ。」


 何を言ってるんだ、彼は。俺はあくまで当然のことをしたまでだが。まさか千恵美もアビリティホルダーの可能性が高い。どうやって彼女はアビリティホルダーに目覚めたのだろうか・・・。これはエルダールやフィンダルに報告せねば。よし、アビリティにテレパシーを付加してエルダールやフィンダルたちと話すとしよう。テレパシーの付加に必要なAPは2000、今のAPは23000だから、残り21000。よし、これでいつでもエルダールやフィンダルたちと話ができる!


未生(大変な事態だ、僕の幼馴染の1人がアビリティホルダーの可能性が濃厚になってきた。彼女の名は井上千恵美という人物だが。)


エルダール(まさか、その子もアビリティホルダーなの!?早いうちに彼女をいっぱい調べないと。)


 俺はテレパシーでエルダールと話す。そして俺は今度の休みに千恵美を人類監視所に連れていることにした。そして日曜日・・・


千恵美「ここって確か・・・松山緑地保全地域のはずじゃ・・・それにしてもずいぶんとキャンプ場みたいね。」


 俺は集会場に彼女を連れて行く。


千恵美「なんだか耳が長い女の子たちがいっぱいいるけど。」


未生「彼女たちはエルフといって、数百年も生きているという妖精の一族といわれているからね。」


エルダール「来たわね。君が井上千恵美ちゃんだね。」


千恵美「はい、井上千恵美と申します。」


エルダール「人間って本当によそよそしいわね。私たちエルフに敬語を使うなんて。いい?私たちエ

ルフの基本精神はね、フレンドリー精神といって、誰それ構わずタメ口で話して呼び捨てをしたりくん・ちゃん付けをするのが私たちエルフの習性なのよ。」


千恵美「だったら、エルダール・・・でいいよね。」


エルダール「そうよ、それでいいわ。池畑くんが言っていた新たなアビリティホルダーっていうのは千恵美ちゃんのことなのね。」


未生「そうなんだ、突然体が光りだしてチンピラと大男が和解した後に彼女が倒れて・・・それで学校の保健室に連れて行ったんだ。」


エルダール「私が調べさせてもらうわ。」


 リードアイで彼女の情報を調べる。なんと、彼女もアビリティホルダーであることが判明し、APの獲得方法が怒り・憎しみ・落ち込み等の負の感情を吸収し、APに変換するという方式であり、吸収すると疲労が蓄積されるという代償がある。


エルダール「おそらく彼女がアビリティホルダーに目覚めたのは細胞接触あるいは輸血などによるものが考えられるわ。アビリティホルダーと真人間の細胞が触れ合うと対象の真人間もアビリティホル

ダーになる可能性が高くなるという記録が確認されているみたいね。」


未生「そういえば・・・保育園にいた時に擦り傷を負った千恵美ちゃんの手当てをしたときに傷口を舐めたことがあったような・・・そうだ、それが原因なのかもしれない!確か千恵美ちゃんが指を切ったときに舐めたり消毒をしたりしたから・・・それが原因かも。」


千恵美「そうだったわ。そういえば、そんな経験をしたことがあったわ。それにしても私がそんな能力が目覚めるとは思わなかったわ。」


 ということは彼女もついにアビリティホルダーの仲間入りというわけか。くそったれ、俺はなんてことをしたんだ。これはもう取り返しがつかないことだ。彼女もいずれは俺と同じ苦しみを味わうことになりかねない。負の感情を吸収して疲労が蓄積されるというからな。


未生「アビリティホルダーが真人間に戻ることはできないのか!?もし戻れたら彼女には元の人間であってほしいんだ。」


エルダール「それが、一度アビリティホルダーになってしまったらもう二度と戻ることはできないみたいなの。だけど、それに近い状態に持ち込むことは可能だけどね。」


未生「それでもいい、彼女がそれでも幸せだったら僕はそういうのもアリだと思う。たとえ戻れなくてもそれに近い状態でも・・・。」


千恵美「いいわ、私もこの能力、気に入ってるから。未生ちゃんもアビリティホルダーなのね。確かアビリティホルダーというのはアビリティポイントというのがあって、未生ちゃんって、どうやってAPを得ているの?」


未生「僕の場合は対象の人間1人を生け贄に捧げることでその人間の残りの寿命分×100のAPを得られるんだけどね。だけどあまり多く生け贄に捧げると異常なまでの恐怖感や精神的苦痛を味わうことになるからね。それが僕のAPを得る際の条件と代償なんだ。」


千恵美「なるほどね、これで私もアビリティが使えれば便利ね。」


エルダール「だけどアビリティは一歩間違えば精神汚染にもつながるから使いどころが重要よ。アビリティホルダーになるとリードアイが使えるようになるから、あとは設立や改変などのアビリティを得るかどうかは千恵美ちゃん次第よ。」


未生「そのアビリティ、僕が設立のアビリティで付加しておくよ。いくよ、千恵美ちゃん。」


 俺は千恵美に設立・改変のアビリティを付加しておいた。念のために見極めやラーニングブースター、そして疲労回復大のスキルをつけておこう。えーっと、設立のアビリティ付加には1000で、改変も1000、これで残り19000、見極めは30、ラーニングブースターは200、残りは18770。こっちは犯罪者などの悪党を少しずつ生け贄にすれば自然とAPが増えていく。そして千恵美は負の感情を吸収することでAPが増える。犯罪者を減らしながら千恵美ちゃんが負の感情の吸収によって無効化すればもう無敵だ。最高のパートナーがいてくれてよかった。


千恵美「これで私たちも同類だね。これからも一緒に幸せな日々をおくろうね。」


未生「こちらこそ。悪い奴らを始末して優しい人間だけの世界にしていこう。」


 俺たちはお互い幸せな人間や優しい人間だけの世界を創立していくことを決意した。そしてエルフたちが協力してアビリティホルダーの俺たちが手を組めばもう何も恐れることはない。これを機に俺は千恵美ちゃんと付き合うことになった。これを機にエルフや人間たちが共存できる世界になればもう満足である!そう、俺は努力とともにみんなが幸せな世界を創立する!


第9話 おしまい

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