第22話 彼は彼女の思いに悩む。そして彼は姿を変える。
第22話 彼は彼女の思いに悩む。そして彼は姿を変える。
それにしてもガルディスはなぜ俺をそんなに憎んでいたのか・・・1周目の人生で奴は俺の何が憎かったのか・・・楽しそうな俺の何が悪い。そんなに俺が憎かったら俺がいる学校に編入しなければよかったものを・・・奴は学校を選ぶことができなかったのか・・・。これだから転生者にロクな奴らはいない。残りのシャドーエルフも転生者の可能性は高いな。だがフォセッタとグレネリア以外にも何人かシャドーエルフがいるに違いない。
リンネ「どうしたの?未生、顔色悪いよ。」
未生「ちょっとね、ガルディスのことだけど。」
栗子「あのシャドーエルフね。おそらく彼女は1周目ではお兄ちゃんの中学時代の同じ学校の同級生の1人みたいね。それにしても転生者にあんな奴らがいるなんて。」
未生「奴は本当にタチが悪い奴だったよ。少しばかり気に入らなければ俺に対して何度も突っかかってくる。それを先生にも母親にも言ってるのに手を貸してくれずに無視しろとか・・・そんな奴がなぜ俺の学校に転校しやがったのか・・・よくわからないな。」
栗子「まぁ、人には色々と事情があるからね。誰かを愛し、誰かを憎む。それは誰でも一緒ね。」
リンネ「嫌いだったら誰もそいつにかかわることをしないのに、あいつは本当にイラっときたわね。あのガルディスとかいう奴。」
そうだ、母親や先生に言われるがままに俺は奴を無視しようとした。しかし結局奴は無視されたことを根に持ってさらに俺に絡んできやがった。突っかかっても無視しても何も変わらないだろうが。まぁ、幸い高校に入ってから奴と会うこともなくなったが、それでも似たような奴らがいくらでも現れる。当然か。世界は広い。とはいえ奴と会うことがなくなっただけでも良しとしよう、そう思えた。なにしろ俺は付属の高校に入学することになったからな。とはいえ結局は俺たちが通っていた学校の健常者はロクな奴がいなかった。中でもラグビー部の監督と俺の担任で学年総主任の老害は本当にクズ野郎だった。奴らは女性であっても手を上げたり平気で泣かしたりする最大級の偽善者であった。俺がラグビー部に入った真の目的はそのラグビー部の監督の情報を得るのに手っ取り早い環境にあったからだ。そう、あらゆる情報を得て奴への復讐を行うために。そして高校1年の学園祭の期間中に俺のクラスメイトの女の子にさえもげんこつをして泣かせたクズ野郎だった。だが奴はもうこの世にいない。それは2周目の前に新たな事象を創作するために生け贄にしたからな。だが転生して俺に復讐を仕掛ける可能性も高い。
美玖「未生ちゃん、ごはんだよ。」
未生「はーい。」
俺は悩みながらも目の前の料理をたいらげた。よし、こうなったらエノからアレのアビリティを習得する方法を考えよう。まぁ、相変わらず犯罪者を生け贄にしてAPを蓄えている。今のところ使い道がなくて相当なポイントがたまっている。今のところ20万はある。細胞変換のアビリティを得るにはどうすればいいか。そして食事を終え、俺はエノのところに行く。
未生「エノ、俺も細胞変換のアビリティを使えればと思うのだが、それを得るにはどれくらいのAPが必要になる?」
エノ「細胞変換は相当な魔力が必要だわ。私は魔力量がいっぱいあるから大型種族や小型種族にも変身できるけど、並みのアビリティホルダーが使うにはさすがに無理があるわね。」
未生「そこまで大袈裟じゃなくていいから。俺が言いたいのは細胞変換であらゆる姿に変化できる程度でいいんだ。」
エノ「それなら8万は必要ね。今のところ未生のAPは20万はあるから、12万は残るね。」
未生「そうか、だったらいけるな。よし、細胞変換を取得しよう。」
俺は細胞変換のアビリティを得ることにした。よし、これで好きな姿に変化することができる。そしてうまく使いこなせば相手の姿を好きなように変化させることも可能である!
未生「そうだ、これを使ってある方法を思いついたんだが。」
エノ「あること?」
未生「よし、今、それを証明して見せよう。」
俺は自身の理想の姿を思い浮かべ、細胞変換のアビリティを自身にかける。俺の理想の姿、それは猫耳と尻尾が生えた女の子、そしておっぱいが大きくて黒髪ボブカットでボーイッシュな外ハネにアホ毛がある・・・それが俺の理想の姿。それを思い浮かべて細胞変換を行うことになった。そして・・・
エノ「あら、すごくかわいいね。」
未生「よし、成功だ。声も女性になってるな。」
リンネ「あのー、どちらさまで・・・え、未生ちゃん!?」
栗子「お兄ちゃん、その姿って、まさか・・・!」
エノ「未生も細胞変換のアビリティを得たみたいよ。その関係で女体化できるようになったわね。そ
れにしてもおっぱいすごく大きいわね、私には劣るけど。」
リンネ「未生ちゃん、すごくボインボインだね。私と同じくらいかしら。」
栗子「私もいっぱい大きくなりたいわ。お兄ちゃんみたいに。」
未生「そうか、栗子もきっとそのうち大きくなるよ。もしダメだったら栗子にも細胞変換のアビリティを付加しようと思うけどね。あるいはこっちから細胞変換で大きくするというのもアリだけど。」
本当にうまくいくとは思わなかった・・・よし、これならいつでもあらゆる場面にて適応できる!だがいきなりこの姿で人前に出るのはちょっと・・・
サーリャ「へぇ、未生も細胞変換のアビリティを身につけたのね。まずは女体化してメイドカフェで働くという方法で女の子らしさを身につけないとね。」
俺は細胞変換で女体化した状態でメイドカフェで働くことになった。それは土日の部活がない日に行うのであった。
未生「いらっしゃいませ、お席はどちらになさいますか?」
お客様「カウンターで。あら、君、新人かい?」
まぁ、ある意味新人ではあるが。
猫美「はい、初めまして、新人の伊藤猫美です。よろしくで~す♪」
よし、仮の姿の状態では伊藤猫美と名乗るとしよう。
お客様「この尻尾って、本物かな?」
猫美「はい、もちろん本物です。」
エノ「じゃ、今からそれを証明して見せるね。」
エノは俺の猫耳と尻尾を触る。
猫美「ひゃん!」
お客様「感じているということは・・・やっぱり本物か。」
猫美「はい、そうです。これで本物であることが証明されました。」
俺はお客様と歓談を楽しみつつもメイドとしての業務を楽しんでいた。女体化できてメイドもでき
るなんて、なんて素晴らしい!細胞変換のアビリティを得ておいて本当に良かった!そして業務終了の時間・・・
猫美「すっごく楽しかったわ。またメイド、やってみたいな。」
エノ「さすがね、未生、もうここまで身につけるなんて・・・言動も振る舞いも一般女性の基準値をクリアしているわ。」
猫美「そうか、でもまだまだだわ。まぁ、今日はこれくらいにして元の姿に戻るわ。」
俺は元の姿に戻った。それから数日後、俺はボロ布をいっぱい持ってきて、錬金術であらゆるメイド服を錬成した。
未生「よし、これならエノに似合いそうだな。エノ、これ、着てみる自信はあるかな?」
エノ「これを?私に似合うかな・・・ちょっと着てみるね。」
未生「ちょっと後ろを向いてて。俺も用意するから。」
俺は細胞変換で女体化することにした。そうすれば彼女に何かあった時に俺も対応できる。というよりエノの爆乳を堪能したいというのもあるが。
エノ「あらやだ、未生ったら、私の生着替えを見るために女体化なんて・・・。」
猫美「何を失礼な・・・私はただ、エノに何かがあったときに私が何かをできるようにと・・・。」
エノ「まぁいいわ、もうすぐ着替え終わるわ。よし、OK。どう、似合う?」
猫美「すっごく似合うわ。特にその胸元・・・。」
そうだ、さすがピンク髪のLカップのスーパーバスト!そう、このメイド服、谷間が見えるように、そしてエノのビッグサイズにも対応できるように錬成したのさ。とりあえず演技はこれくらいにして女体化を解除しよう。
未生「よし、パーフェクトだ。やっぱりそれくらいにセクシーに決めないとな。」
まぁ、1周目のメイドカフェでの出来事を頼りに色々と俺なりにあらゆるタイプを考えたからな。俺が1周目でメイドカフェの常連だったときにあらゆる衣装を見ていろんな種類のメイド服を用意したからな。
エノ「もぅ、エッチ、そんなに私のおっぱいばかり興味持って・・・ヘンタイ。でも許すわ。私のこと、考えてくれて。本当にうれしいわ。」
よし、エノのハートをわしづかみにしたぞ。これで俺もいつかはエノと・・・!?
栗子「お兄ちゃん、みーてーたーわーよー。」
リンネ「私を差し置いてエノと楽しそうに・・・これはお仕置きが必要ね。」
やべっ!ちょ、栗子、お姉ちゃん、めっちゃ病んでるし・・・これ、死亡フラグ確定だろうが。
栗子「さぁ、女体化して思いっきりエッチにキメてね、お兄ちゃん。」
リンネ「よし、女体化完了ね、どんどんあらゆる気持ちよさを堪能してもらうわ、ね、私たちもいっ
ぱい楽しんじゃうからね。」
猫美「ちょ、そんなぁ~!」
ちょ、いくら女体化でも完全じゃないし・・・だって、一部はどうあがいても残ってしまうから。ナニとは言わないが。そう股のアレだ。いくらアレが残ったまま女体化していたら男のときよりもすごく気持ちよくなっちゃう!そんなわけで女体化をする羽目になり、姉妹にさんざんあんなことやこんなことをされる俺であった。まぁ、俺らの業界ではご褒美であるが。こういう楽しみも悪くない。そう思えてよかった。めでたしめでたし。
第22話 おしまい