第2話 暴言と制裁と努力
+α/ν'Game-Life 後悔の弱点は「プラスアルファ」!
第2話 暴言と制裁と努力
1988年11月13日、この日は運動会が開催される日。そして、準備体操を行う俺。
未生(しっかりストレッチとかしなくちゃね。しっかり活躍できるようがんばらなくちゃ。)
俺は園庭でウォーミングアップをすることになった。そして、俺は1周目の人生にいた嫌な奴にあった。
翔吉「へっ、バカ未生。ずいぶんと余裕ぶっこいてるようだな。」
未生(こいつ、確か伊倉翔吉とかいったな。さんざん僕をバカ呼ばわりして誰かを見下すクズ野郎だ。)
未生「そうでもないけど?何か文句ある?」
翔吉「あ?俺に逆らう気か?俺に逆らったらどうなるか教えてやらないとな。」
奴の名は伊倉翔吉。俺より1つ上ですぐに暴言を吐き、人を見下すクズ中のクズ野郎。だが今は奴の暴言など赤ん坊の泣き声ほどにしか感じない。1周目ではいつもひれ伏していたが、今はもうこんなクズ野郎など相手ではない。
未生「ちょいとここじゃなんだからさ、裏に行って話付けようか。」
俺は翔吉の腕をつかみ、園舎の裏側に連れて行った。そして、
翔吉「いてっ!くそっ、テメェ、何しやがる!」
未生「ちょっとしたデコピンだけど?この程度で痛いだなんて、みっともないね。」
翔吉「ちくしょう!やってくれるじゃねぇか!」
自身の実力をかえりみずそれでも逆上し、俺に刃向かう翔吉。だが当然俺が勝った。
未生(さっすが2周目、ステータスが受け継がれるっていいことね。)
しかし浮かれていられるのもつかの間・・・なんと、奴の親御さんが俺の両親に絡んできた。
翔吉の父親「おい、お前らが未生とかいう奴の両親か!お前の息子が俺んとこの翔吉を大怪我させやがったんだぜ。どう責任とって・・・ぐはぁ!」
モンスターペアレンツとかいう奴か。当然そんなモンスター親父など屈服させてやった。
未生「翔吉のお父様ですか。親のせいにしないで直接僕を絡んだらどうですか?どうでしょうか?園児にやられる大人って、情けないですよね。」
翔吉の父親「くそっ、ガキだからって手加減してもらえると・・・がっ!」
俺は容赦なく奴の父親に対して制裁を下してやった。
未生「こんな親御さんがいるから息子がろくでなしのままなんだよね。親子そろってみっともない。」
その後、俺は両親共々園長に呼び出された。
加賀谷「まったく、あんたたちの家族とやらはどういう教育をしてるのかね?大切な園児たちを大怪我させて、その上その親御さんにまで暴力をふるうとはとんでもない。」
彼女は加賀谷雅子、上城保育園の園長である。
未生「暴力をふるって本当にごめんなさい。もう二度と暴力を振るいません。」
美玖&尋「どうか我が息子のご無礼をお許しください。」
逆らって事態を悪化させるのは気が引けるので、このまま謝罪して丸く収めることを決意した。
尋「まったく、お前もいい加減にしてくれよな。いくらなんでもいじめっ子相手だからってここまで痛めつけるとは。」
美玖「あんまり羽目を外さないようにね。いくら相手に非があっても暴力はいけないわ。気をつけなさい。」
未生「はい。」
そして運動会が始まる。もちろんかけっこや縄跳び競争はあった。そしてはしご上りというのもあった。1周目では怖くて腰が抜けたが、今ではこれくらい朝飯前である。そして、かけっこ等の競争系はみんな俺が1位をとっていた。そしてはしご上りが始まり、俺の番がくる。
未生「よし、行くぞ!」
そしてはしごを上り、頂上までたどり着いたらあとは降りるだけ。これも当然1位になった。そしてあらゆる演技系や競技系を終え、昼食タイム。
未生「1位をとれるってすごく楽しいね。勝てることの素晴らしさってこれほどに嬉しいよね。おかげで食事もすっごくおいしいね。」
美玖「確かにそれはいいけど、あんまり羽目を外すととんでもないことになるわ。何事も楽しめるというのはいいことだけどね。」
尋「未生って体力に自信あるんだな。惜しみなくいっぱい実力を発揮しような。」
昼食を終え、午後の部に突入。綱引きや大玉送りなどもあった。綱引きはなんとか勝てたが、大玉送りはなかなかうまくいかなかった。それでも相手チームとはどうにかやり合えた。そして運動会が終了し、自動車で自宅に帰る。
尋「どうだ、初めての運動会、すごく楽しかったろ。」
未生「楽しかったよ。特に競争系。1位が取れてすごく嬉しくてね。」
美玖「ちょっと羽目を外しすぎかなって思ったけど、そうでもなかったわね。まぁ、楽しめればそれでいいかな。」
そして帰宅後、お風呂に入り、あとは夕食。それから、自室にて勉強をすることにした。1周目では勉強は嫌いだったけど、今ならその努力を活かせるはず。そうだ、1周目で得られなかったものを2周目で得るには今からの努力が必要だ。だからこそ、今ここで努力を積み重ねる!
未生「すみません、紫苑さん、小学校の教材をありったけ持ってきてほしいのですが。」
紫苑「唐突にどうしたの?未生ちゃんの年で小学生の勉強だなんて・・・。」
彼女は新葉紫苑、自宅の屋敷のメイド長である。26歳で身長は167cm、バストはJカップでスタイル抜群、焦げ茶色の髪に三つ編みのおさげにメガネをかけた厳格なお姉さんではあるが、未生たちにはすごく優しいお方である。
リンネ「未生が小学生の勉強はまだ早いよ。そんなに努力したいの?」
栗子「お兄ちゃん、勉強熱心だね。これなら将来、素晴らしい先生とかになれるかもね。」
未生「そうとも思わないよ。むしろおまわりさんになって悪い奴らを正したいというのが僕の将来の夢だよ。だからね、将来のことを考えるには今からしっかりと色々努力しないとね。」
俺は1周目の失敗を活かし、この人生でできなかったことを成し遂げるために今から小学1年生~6年生の勉強をすべてこなしていく。そうしなければ生まれ変わった意味がない。
未生(よし、いい感じだ。色々とこのまま学び続けねば。)
全教科の課題を色々とこなしていく俺。努力しなければ成功はありえない。そして勉強を終え、
未生「よーしみんな終わった!さて、息抜きにどう過ごすか。」
紫苑「ふふっ、こういう楽しみはいかがかしら?」
未生「ちょ、紫苑さん、そういうのはちょっと・・・。」
紫苑「照れなくていいよ、未生ちゃん、私が色々と楽しませてあげるから。」
紫苑は何かしらゲーム版らしきものを広げた。それは、ライフズゲームというアナログゲームであった。ライフズゲームというのは、ルーレットを回して止まった数の分だけ移動してあらゆる人生の体験を味わうというすごろく形式のゲームである。
紫苑「とりあえずこういうゲームならやってみたいと思うでしょ。このライフズゲームというアナログゲームで人生の形式を勉強するというのも楽しいと思うよ。」
未生「そうか、それも悪くないですね。」
俺は紫苑さんと2人きりでライフズゲームを楽しむ。とはいえ最終的には紫苑さんが億万長者に、そして俺は開拓地送りになってしまった。
未生「これが実力の差か。さすがに運任せのゲームじゃどう動くかわからないな。さすがです、紫苑さん。」
紫苑「人生とは過酷なもの、どんな物事が存在するかわからないわ。それを基にしたのがこのライフズゲーム。これも勉強のうちよ。こういうゲームで色々と学んで人生を学ぶといいわ。」
未生「そうですね。そういうのも悪くないです。これからもよろしくお願いします。」
さすがに1周目の人生だったら勝ちにばかりこだわってキレてたな。どんな勝負も勝ったり負けたりすることがある。紫苑さんはそれを教えたかったんだな。これでまたひとつ努力に必要な要素を得ることができた。だが今夜はもう遅い。早く寝るとしよう。そして翌日・・・今日は代休であった。
瑠衣那「今日はボクといっしょに外でいっぱい楽しいことしましょうね。」
彼女は西田瑠衣那、屋敷のメイドの一員で21歳。身長172cmでバストはGカップ。褐色肌に水色の外ハネのショートヘアーの体育会系のボクっ娘である。
瑠衣那「今日はバドミントンでいっぱい体を動かそうか。」
今日は瑠衣那とバドミントンをやることになった。そして俺は彼女が打ったシャトルの落下地点を見極め、打ち返す。そしてまた彼女も負けじと打ち返していく。
瑠衣那「すごいね、キミ。3歳とは思えない動きだね。」
未生「僕も負けていられませんよ!本気でいきます!」
お互いがシャトルを打ち返す。しかし勝負はつかず、引き分けの状態で終わった。
瑠衣那「久々に楽しめたよ。本当に3歳とは思えない動きでボクもかなり苦戦したよ。さすがだね。」
未生「こんなにいっぱい体を動かせて楽しかったです。またよろしくお願いします。」
いっぱい体を動かせて楽しそうだった俺・・・1周目の俺だったら打ち返す以前に逃げていた。何かが迫ってくるというのはさすがにキツかったが、今はその程度など問題ない。何事も楽しめればそれでいい。もちろんそのために努力すべきところをしっかり努力しておく。そうしたほうが将来苦しまずに済む。そのために人生のやり直しを選んだ。俺は幼いうちから苦難を乗り切る。そうでなければ1周目よりもさらに悪化することになりかねない。後悔を打ち消すにはプラスアルファしかない!俺は絶対に歴史を修正しまくってみせる!
第2話 おしまい