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いきなり最終話(クライマックス)  作者: アルファ・D・H・デルタ
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Are you ready for death ?

実は書こうと思っていたエピソードを色々とすっ飛ばしました。

書かなくても物語に不都合は無いと判断したからです。

まあどうしても書きたくなったら後から追加も考えています。

カナタを除いたパーティーメンバーの中で、ギルゴマの能力解放による、強烈なプレッシャーから、いち早く立ち直ったのは、意外にもレーナであった。


いや、意外だと思ったのはこれを見ていた人々の感想であり。

カナタにしてみれば予想通りの出来事であった。


カナタはレーナに対して常に想定外の予測を求めた。

それは時に馬鹿馬鹿しい程の仮定であっても、カナタは決して笑う事は無かった。


そして今回も、レーナはどれほど有利に事が進んでいても、頭の片隅に常に最悪の予測をしていた。

だからこそ、立ち直りも早かった。


数瞬遅れて立ち直ったのはホレスだった。

これは順当に経験の差であり、覚悟の差であった。


ホレスはタンクだ。

常在戦場を地で行く男であり、普段からこのパーティーで一番先に死ぬのは自分の役目だと言い切る男であった。


だが…アリシアだけは違った。

これは経験の差でも覚悟の差でもなく、役割のせいだと言えた。


カナタは、アリシアが冒険者アカデミーの生徒であった時から、彼女に対して自分の戦いの理論を全て教えていた。

アリシアが、自分こそカナタの一番弟子だと名乗る所以である。


だがカナタは、それと同時にアリシアの優れた直感能力も信じていた。

その直感力はカナタが長い年月をかけて培った理論をあざ笑うかのように作用し、何度もパーティーを危機から救ってきた。


それ故にカナタは、時に自分の教えよりもアリシア自身のカンを大事にしろと教えて来た。


そのカンがアリシアに今すぐここから逃げろと告げていた。

アリシアの頭はまるでアラームのように警報が鳴り響いていた。


自分の直感を信じるのであれば、パーティーメンバー全員に、今すぐここから逃げるように進言するべき案件だった。


その迷いがアリシアの行動を鈍らせた。

これは役割分担の弊害であり、決してアリシアの資質の問題ではなかった。



周囲を見渡し、瞬時にここまでの状況判断をしたカナタは、これらの予測を立てた後に、おそらくこの戦いにおいてアリシアは今後、使い物にならないだろうと判断を下した。


非情なようであるが、冒険者パーティーのリーダーとは、時にこのような瞬間的判断を即座に下せるようでなければ、結局はパーティーメンバー全員の命を失う事になるのだ。


カナタは、アリシアに、戦線を離れ待機するように命令を出そうとした。


アリシアにとっては残酷な命令だが、パーティーメンバー全員の命に比べれば当然の判断と言えた。


バランスを失ったパーティーの連携は、このような僅かな綻びが切っ掛けとなって戦線が崩れるものだと、カナタは主観時間で百年を超える戦いによって学んできた。


そしてまさに、カナタがアリシアへ最後の命令を下そうとした一歩手前で、アルファからのメッセージが全員の頭の中に響いた。


「みんな、これから作戦を伝えるわ。全員準備して」




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