残された時間の中で、その4~ベータの告白~
本当はこれまでの彼らの戦いを書こうかとも思ったけど、怒られそうだからやめておきます。
もう少しで記憶の中での会話は終わります。
まず、最初に貴女に謝る
本当にごめんなさい
私と姉様はとても酷い事をして来た
私達姉妹は、この世界に来る前に
はは様から力の一部を借り受けた
私は予知能力
そして姉様は未来視
でも…実はそれだけじゃない
私達二人が同時に力を行使した時にだけ
未来の正確な再現が出来る
彼はその再現された世界で何度もの冒険をしている
時間で言うならすでに百年は優に超える戦いを経験している
そのお陰で今まで生き残れたことは事実
ただその中で彼は
…何度も…死んでいる
再現された世界は現実ではない
頭の中での再現に過ぎない
死は、本物の死ではない
でも精神は確実に侵され
やがて、生と死の区別すらつかなくなる
今のカナタは自分が生きているのか
死んでいるのか
全てが曖昧になっている
だからあんな無茶が出来る
元々カナタは貴女を救う為に、はは様と契約を結んだ
それは死の契約
貴女を救う時に
もし何か邪魔が入ったとしても、大丈夫なように
いくつか人の領分を超えた力が与えられている
私達の本当の役割は
彼がその力を間違った使い方をしないように見張る
単なる監視者に過ぎない
その力の一つに
相手が例えどのような存在であっても
滅ぼす事の出来る能力がある
ただしその代償は己の命
おそらく彼はそれをギルゴマに使うつもり
…ごめんなさい、嘘を吐いた
私には彼がそれを使う姿が“見えている”
これは確実に起こる近い未来の話
彼は…カナタは
死ぬ
だから、次に貴女が現実世界に戻った時
それが彼との最後の会話になる
本当に
本当にごめんない
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