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いきなり最終話(クライマックス)  作者: アルファ・D・H・デルタ
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残された時間の中で、その2~彼方の記憶~

あー、いつものパターンか…。

そう思われた方は正解です。

あ、でもなるべく簡潔に済ませようと思ってます。

と言う訳で次回からまた過去の話を書きます。


な、なるべく簡潔にするから!

お願い、見捨てないで~。


カナタがゆっくりと息を吐き、続きを話そうとした瞬間。


キーンという耳鳴りのような音と共に…カナの視界は、突然ブラックアウトした。



…え、なに?


不意にカナは足元の覚束ない浮遊感に襲われた。


しかし、カナタの姿は暗転した視界の中で、まるで人形のように動かなくなっている。



そして、その後ろに幻のような映像が現れた。



これは…カナタの今までの戦いの様子?

カナタの…記憶?


カナはこれが幻ではなく、カナタがこれまで歩んできた道のりだと気付いた。



カナタは時に単騎で巨大なドラゴンに立ち向かい。

あるいはそのドラゴンよりも大きな狼に剣を突きつける。

またある時は洞窟の様な場所で怪し気な恰好をした人達に次々と魔法を放つ。



それら全ては馬鹿げている、と表現しても良いほどに無茶な戦いぶりであった。



「これは…エンシェントドラゴンと戦った時の記憶か?」


「こっちは銀月狼と戦った時ね。今考えると、良く無事だったわよね…」


「あれは狂信者達と戦った時ですね。初めて…教官が人を殺した時です…」


突然、カナの耳に人の声が聞こえた。


驚いて振り向くカナの後ろには見知らぬ人達がいた。



誰?

私の知らない人達…。

いいえ、少し見覚えがあるかも…。

そう確か…初めてこの世界に来た時に、護衛を務めてくれた冒険者パーティーだったはず。



カナは戸惑いながらも身構えた。だが相手に敵意はないように思える。



「お久しぶりね。勇者…いえ、中田佳奈さん」


そう言って赤い髪をした女性が微笑みながらカナに話し掛けてきた。



「ここはカナタの記憶の中。今、時間の流れは止まっている」


先ほどの赤い髪の女性とそっくりな顔をした青い髪の女性が不愛想に話し掛けて来た。



「おい、ベータ!そんな説明じゃ、分からないだろう?!」


赤い髪の男性が怒鳴り声を上げた。



「ホレス、うるさい!アルファも長く時間を止めていられる訳じゃないのよ?!静かにしなさい」


先ほどとは違う、少しきつい目つきをした青い髪の女性が赤い髪の男性の胸をドンと叩いた。



「えー、っとごめんない。私達は教官の…あ、カナタさんと一緒にパーティーを組んでいたメンバーです」


黒い髪をした女性がニコリと笑いながら、話し掛けてきた。



「正確には時間を止めた訳じゃないの。云わば彼の意識の中で我々は会話しているだけよ。まあ、だから安心して、とは言える状況ではないけれどね」


再び赤い髪の女性がカナに話しかける。



「こんなやり方は、フェアじゃない」


青い髪をした不愛想な女性が、一言だけ呟いた。



「ベータ!それでは意味が分からないだろう?すまんな勇者よ」


赤い髪の男性が頭を下げた。



「そうね、彼女にも私達にも、ちゃんと説明してもらえるかしら?」


青い髪の女性が不満そうに言った。



「そうです!このままだとカナさんが可哀想です!」


黒髪の女性は今にも泣き出しそうだった。


感情の起伏が激しい女性なのだろうか?



カナはぼんやりとそんな事を考えていた。



「そうね、あなた達全員に知る権利があると思うわ。彼が今から、一体何を言う気なのかは分からないけれど。その前に、これまでの事を全部説明するわ」



赤い髪の、アルファと名乗る女性が話したのは、カナの想像を超えた、長い長い、"彼"の物語だった…。


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