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いきなり最終話(クライマックス)  作者: アルファ・D・H・デルタ
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記憶の彼方

彼の意識の中で交わされている会話ですね。

本来、意識の共有には深い信頼関係が必要となります。

彼らパーティーメンバー以外には不可能な事です。

「あ、教官!」


「リーダー!」


「おい、アルファ!奴の姿が消えたぞ!」



彼に話しかけていたメンバー達は、彼の姿が突然、フッと消えた事に焦りを見せた。



「大丈夫よ、ここは彼の意識の中。おそらく一度に多くの情報が脳内に入り込み、負荷が掛かり過ぎたのよ。彼は深層意識へと移動しただけだから心配いらないわ」


「この中では時間の概念も意味は無い」


「そうね、現実世界では多分まだほんの数秒程度しか経ってないはずよ」


「それより私達はこの膨大な量の情報を処理しなくてはいけない」



アルファとベータがそう言うと、メンバーの頭には途端に大量の意識が流れてきた。



「今からこの情報を有益な情報と無益な情報に分ける必要があるわ。そして有益な情報のみを彼に渡すのが私達の役目よ」


「…彼を応援する声はそのまま届けてあげて欲しい。私には理解出来ない事だけど、それも彼の力となるらしいから…」




引き伸ばされた時間の中で彼らは膨大な量の情報を仕分ける作業に入った。




「しかし、本当に大丈夫なのかよ?本当に奴は戻って来れるのか?」


「そうですね、彼の意識は今、自分が誰なのかも思い出せない程に混乱しているのでしょう?」


「教官がこのまま意識を取り戻せない事もあり得るんじゃないですか?」


「大丈夫、必ず戻って来る」


「今、彼は記憶の彼方にいるわ。そこで自分の記憶を思い出しているはず。私達は彼を信じてここで情報を分別する事に集中しましょう。そうする事で彼の意識が戻った時にスムーズに現実世界へと戻れるはずよ」



メンバー達は今、彼の意識の中で情報を共有していた。

不思議な感覚ではあったが、それは心地よいと思える感覚でもあった。

意識を共有して理解し出来たのは、この中の全員が彼の事を心配し、信じている、という事であった。



そして全員が、彼が戻ってくる事を心の底から願っていた。


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