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いきなり最終話(クライマックス)  作者: アルファ・D・H・デルタ
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歴史は再び動き始める

ジョン・ドゥ=英語圏における身元不明(遺体)の呼び名

ナナシーノ=名無しの

ゴンベ=権兵衛


「アリシア主席、卒業おめでとう。結局最初から最後まで主席の座を守り通したな」


そう声を掛けられてアリシアは嬉しそうに振り返った。


「ジョンドゥ教官!ありがとうございます。これも教官の教えのお陰です!あ、ナナシーノ教官とゴンベ教官も、本当に今までありがとうございました!」


アリシアは自分の恩師とも言える三人の教官に頭を下げた。


「それでアリシア主席はこれからどうするつもりなの?」


赤い髪をしたナナシーノ教官に聞かれ。アリシアは少し困惑した。

確かにこの魔術学の教官にはお世話にはなったが、自分の進路を気にしてもらうほど目を掛けられていたとは思っていなかったからだ。


「えーっと、しばらくはソロの冒険者として活動をしようかと思ってます」


「それは良くない考え」


さらにゴンベ教官にまで声を掛けられ、アリシアは恐縮した。

この戦闘学の教官にもお世話にはなった。だがこの普段無口な教官が自分の進路に口を出す事など想像すらしていなかったからだ。


「実はなアリシア主席、俺達も冒険者として活動を再開する事にしたんだ」


座学担当のジョンドゥ教官がアリシアにそう宣言した。

アリシアは驚いた、この三人が高名な元冒険者パーティーだった事は噂で聞いていた。

十賢者の一人であり冒険者アカデミーの学園長でもあるユーリィ・エルフィンドワーフの強い推薦で教官となった。

これは生徒達の間では有名な噂話だった。


「そうなんですね、お三人がパーティーを組まれたら、ご活躍されるのは間違いないですね」


アリシアは素直に思った事を口にした。


「そのパーティーにアリシア主席も加わる気はないか?」


ジョンドゥ教官が驚きの言葉を言った。


「え?私なんかが、お三人のパーティーに、ですか?!」


「あぁ、どうだろう?俺達と共に来てはくれないだろうか?」


アリシアは一瞬パニック状態になったが憧れの三人から誘われたのだ。数瞬のちには我に返り。


「はい、喜んで!!」


そう答えていた。


「よし決まりだな、では早速、これからの方針を決めるぞ。まずは…ユーリィを大賢者にする。それから…」


「今の軍務大臣には死んでもらう必要がある」


「そうね、彼が生きていると何かと不都合だわ、このままだと遠征軍指揮官に無能な人間が選ばれてしまいそうだものね、ユーリィを大賢者にする事は賛成だけど、以前のように勇者召喚そのものを無くそうとするとまた修正される可能性が高いわね…」


アリシアは突然繰り広げた物騒な話題に面食らい、絶句したまま何も言えなかった。


アリシアは後に回顧する時、いつもこの時の事を思い出す。この日、普通の冒険者見習いであった自分が世界の歴史を動かすどんでもない冒険に足を踏み入れたのだと…。

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