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いきなり最終話(クライマックス)  作者: アルファ・D・H・デルタ
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エピローグ、その6~冒険者の鉄則~

カナタがどのような冒険者でパーティーリーダーであったのか、少し垣間見る事ができるようなエピソードを入れようと思い、今回の一連の話を足す事にしました。

頭を下げたルクレシアに対して、最初に声を掛けたのはベータだった。


「カナタを蘇らせる事が報酬のひとつだという事は理解した。では他の報酬についても話し合いたい」


「おい!何を言ってるんだ。あいつを生き返らせてくれるなら、それで充分な報酬だろう?!」


ホレスはベータの言葉に驚きの声を上げた。


死んだ人間を生き返らせるなど、まさに神の奇跡と呼ぶしかない行為だ。


今回に限って言うならば、カナタの魂を無事保護さえできれば、その奇跡が確約されているのである。

ホレスにはそれが、充分すぎる報酬に思えた。


「いいえ。残念な事に、それでは冒険者の報酬としては不充分だわ。今回の事を例えるなら、依頼主の望みがそのまま冒険者報酬に置き換えられている事になるのよ」


レーナが真剣な顔つきで言った。


「その通りよ。もし薬師が自分の子供の命を救う為に、冒険者へ素材採集の依頼を出したとしたら、冒険者の鉄則として、それに見合った報酬を要求するべきでしょう?」


アルファもより具体的に今回の事を例えた。


「それは確かに、冒険者の鉄則に違反しますね…」


アリシアもまた、肩を落としながら呟いた。


「大丈夫、はは様はこの交渉もきっと織り込み済み」


しかし、ベータは自信のある表情でそう答えた。


「まあ、おそらく、この交渉自体を楽しんでいる節はあるわよね」


アルファも肩を竦めてベータに同意した。



「二人とも本当に成長したようね。お母さんは嬉しいわ」


ルクレシアは全く悪びれた感じもなく、笑顔で答えた。



「試されたって事か?」


ホレスは少し不機嫌そうに言った。


「依頼主としては、依頼前に冒険者を試すのは当然の行為ですよ。ホレス」


レーナが優しくホレスとルクレシアをフォローした。


「う、うぅ。た、確かに教官ならやりそうな試験です」


アリシアは頭を抱えて嘆いた。

カナタの一番弟子としては、気付くべき事だったと反省しているようだ。



「ごめんなさいね。皆さんがちゃんと、冷静に現状を把握できているのか少し試したの」


ルクレシアは正解に辿り着いたパーティーメンバーに、微笑みながら答えた。


「では今から、カナタを生き返らせる事とは別に、報酬について交渉をさせて頂きます。お母様」


アルファが真剣な顔つきでそう言って、全員を代表してルクレシアに交渉の宣言をした。






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