6話:ギルドに報告した
「これから二人はどうするんだ?」
そういってリーザとエルマに問いかける俺。
「街に戻ります。」
そう言って答えるリーザ。
「えと、貴方は?」
困惑するエルマ。
「俺はミナトだ、よろしくな。」
「はい、先ほどはありがとうございました。」
「どういたしまして。それで、二人だけで大丈夫か?」
「はい、一応変身魔法があるので」
そういうと、リーザは金髪の、エルマは黒髪の美少女になった。
「どこから見ても人間に見えるな・・・。」
「はい。」
「どうして?さっきは魔族の姿になってたんだ?」
「えと、魔族が人間の姿になれるので、地雷のように解呪の魔法陣が
埋められてまして、それに引っかかってしまいました。」
「そうか・・・。」
「人間になりすまして、争いを行う魔族が多いので
人間も対策するようになったそうです。」
「それなら、二人で帰るのは厳しいな・・・・。」
「大丈夫ですよ。」
「いや、現に襲われているしな。分かった。
俺もついていくよ。」
「良いんですか?」
「ああ。その前に、クエストを受注している最中だったから
報告してくる。報告しないと調査が来る可能性があるからな。
それまで、ここで待っていてくれないか?」
「「分かりました。」」
「ここなら、安全を確保出来るはずだから。」
「一つ良いですか?」
そういって問いかけるエルマ。
「なんだ?」
「貴方はどうして伝説の蘇生魔法を使えるんですか?
後、転移魔法も。」
「それは・・・・。分からないな。
詳しいことはいづれ話すよ。」
「分かりました。」
「それじゃあ行ってくるよ。」
そういって冒険者ギルド前に転移する俺。
そして、受付嬢に話しかける。
「クエストを完了しました。」
「状況を説明してください。」
そう言われたので、洞窟の出来事を話した。
「分かりました。それでは報酬です。」
そう言って、報酬金を渡される。
「後、貴方の魔族が出たらしいのですが、
何か知りませんか?」
「いや、知りませんが。危なかったのですか?」
「よかった。魔族に襲われていたら、死んでいたのかもしれません。」
「本当に良かったですね。何かあればギルドに報告しますよ。」
「分かりました。」
そういって退室しようとした俺。だが、
入れ違いに入ってきた冒険者が報告に来て。
「魔族の女を一人殺した。もう一人は逃してしまったが。」
「分かりました。報酬はこちらです。」
こいつらが・・・。あいつをやったのか。
そういって見ていると。
「なんだお前?」
そういって話しかける冒険者の男。
「いえ、さっき受付さんから魔族が出たという話を聞きまして。
討伐されたならよかったです。」
「おう、攻撃してこなかったが、殺しておいたぜ。
一人は取り逃しちまったが。まあ、あの傷なら死んでるだろ。」
「よかったですね。それじゃあ。」
そう言って立ち去ろうとする俺。
(お前の顔は覚えておく。いづれ二人に謝罪させてやるからな。)
「お前新入りか?」
「そうですが。」
「お前みたいな貧弱野郎には冒険者には向いてないぜ。
魔族にビビるような奴にはな。」
「そうですか?それで?俺は忙しいのでこれで。」
「待てよ、相手してやる。」
そう言ってにやにやしてる男とそのパーティ
「は?めんどくさいからやめときます。」
「俺はDランクだ。ランクが下の雑魚が粋がって。
痛めつけてやる。」
「そう言って襲い掛かってくる男。」
「はあ、めんどくせーな。テレポート」
そういうとギルドの入り口に冒険者と俺を転送する。
「なんだ?これは?」
困惑する冒険者たち。
「ここなら迷惑掛からないよな。
それじゃあやるか。」
そういって黒い笑みを浮かべる俺。
「おらあああああ。」
そう言って剣を振りかざす俺
「バースト」
そういうと、剣を持っていた手がはじけ飛ぶ。
「ぎゃあああああああ。」
叫び声を上げる男。
「やべーぞ。おら」
「火矢」
仲間の男の弓使いと女の魔法使いが狙ってくる。
女神官は男の腕を治療している。
「もうやめましょう。めんどくさいから。」
そう言いつつ。矢と魔法を転送してかき消す。
それでも狙ってくるので。
「バースト」
そういうと弓使いの手と魔法使いの足を弾け飛ばす。
「「ぎゃあああ」」
失禁し気絶する二人。
「ひっ」
小声を上げて驚く神官。
「こいつらの後始末をしておけ。後、今度俺にあったとき
謝罪したなら、その傷を治してやる。」
そう言って、洞窟で待つ二人に会うためテレポートした。