22話:眠れない夜。
すみません、今回は短めです。
「眠れねー」
はい、当然眠れません。可愛い子と一緒に眠ったことなんてないもん。
しかし、しばらくすると、エルマが悪夢を見ているようで震えている。
「大丈夫だからな?」
そう言って撫でてやると、
「ばか。」
真っ赤な顔でそう呟いている。
「エルマ?起きてたのか?」
「お、起きたわよ。」
「そうか。」
起きたので、撫でるのをやめると、
「もう少し撫でて。」
そう甘えてくるので、撫でてやる。しばらくすると、
「ねえ、傍に居てよ。」
「ん?どうした?急に?」
「不安なの、私は。貴方が嫌いになるんじゃないかって?」
「なんで?」
「私、人間じゃないでしょ?だから、嫌いになるんじゃないかって。
そう思って・・・・・。」
「俺はエルマが好きだよ。」
シューーーという感じで顔が真っ赤になる。
「魔族だからじゃない、エルマがエルマだから好きなんだよ。
だから、ずっと傍に居るよ。」
「ばか。」
「それに、他の皆も好きだしね。種族とか関係ないよ。」
「ばーか。」
そう言って、胸に顔をうずめてくる。頭を撫でながら、
「もう一度言うけど、ずっとそばに居るからな。」
そう言うと、頷くエルマ。
そのまま、眠るのであった。
「おはよう。」
そう言って、目が覚める。
「おはよう。」
「昨日はありがとうね。」
「どういたしまして。」
「ねぇ。」
そう言うと頬にキスをしてきた。
「昨日のお礼よ。」
「分かった。それじゃあ、朝食の準備をしてくるよ。」
「分かったわ。」
そう言うと、部屋から出る。
「昨晩はおたのしみでしたね。」
部屋を出た時、丁度エマが居た。
「ふぁっ?」
素っ頓狂な声が流れる。
「え、エマこれはだな。」
「まあ、良いですよ。 ただ、今日は私の番ですね?」
「え、いや。分かりました。」
またまた、眠れない日が来るようです。
朝食を済ませて、着替えて集合する俺達。エマは盾と片手剣を装備している。
「それじゃあ、まずはクエストをクリアして、ランクを上げようか。」
「はい。」
「分かりました。」
「分かったわ。」
そう言うと、冒険者ギルドに移動した。