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武器の使い方を覚えよう。  作者: 矢崎はくとう
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剣??

「…⁉︎」


思わず息を飲み込むしかなかった。


生まれてからずっと森の奥に隔離されていたアルメにはテレビやラジオなどのメディアは存在せず、本でしか読んだことのないような世界がそこには広がっていたのだ。


前を見れば、地平線の彼方まであるような草原と5メートルはあるような岩が少女あり、後ろを振り返れば鮮やかなエメラルドグリーンの木々が生い茂っており、小さな生き物たちが暮らしている。


「あの扉がこんな世界に繋がってるなんて信じられない!すごいぞ!」


生まれてこのかた自由というものが存在しなかったアルメにとってはまさに、そこは天国だったのだ。


「ヒャッホー!!」


叫び声をあげて、天高くまである雲一つない空に向かって叫ぶ。


普段はこんな事をしないような性格ゆえに自分でも驚いていたがそれ以上に自由という枷のない世界が素晴らしかった。


だが、恐怖は突然に訪れた。

地響きの、ような唸り声と共に3匹のウルフがそこにはいたのだ。


お腹を空かせたようにヨダレを垂らすウルフ達を見て見るからにアルメを自分たちの餌として狙っているのはアルメにもわかる。


(まずいぞ…。これは食われる)


冷や汗のようなものが、背中や顔じゅうから吹き出しどうすればいいか分からず混乱する。

逃げようにも、すぐに襲いかかってきそうなウルフ達から逃げるのは困難だと判断した。


(とりあえず死んだフリをしよう)


誰にでも分かるようなわざとらしい演技と共にその場に倒れこんで死んだフリをした。


そうしてこの難を逃れようとしたのである。


(あれっ?まてよ。ウルフ達が僕が死んだって認識したらそのまま引き千切って食べられるのでは⁉︎)


そんな当たり前の事さえ忘れるほど、混乱していたのだ。もはや絶体絶命に近いこの状況。


(来世はもっとまともな人生を歩めるように祈っとくか。泣)


そう思いつつアルメが今世を諦めていたその時、青い閃光が目の前を横切りウルフ達を蹴散らしていった。アルメは自分の目を疑った。

しかし、先ほどまでいたウルフ達は何処かへ逃げてしまった。


「あんた!!大丈夫か??」


目の前にいたのは自分とはそう歳が変わらなさそうだが、ガッチリとした腕や陽を浴びた褐色の肌がよくわかる少年というよりは青年がいた。ツーブロックのような黒髪がよく似合う。


「ありがとう。それよりもさっきのは??」


先ほどの青い閃光が一体何だったのか?それを、尋ねずにはいられなかった。


「ああ、あれはこの鉄剣から生まれた技だよ。」


「鉄剣??技??それは一体何なんだい? 」


「…⁉︎。嘘だろ。剣も知らないのか!じゃ、じゃあ弓矢とか極東の島国から伝わる手裏剣とかも知らないのか⁉︎」


「う、うん。分かんない。」


生まれてこの方読んできた本は、幼少期はシー◯ン動物記、10代に突入してもファンタジーしか読んだことないアルメに取って、剣という物は初めて聞くものだし目の前でそれを見せられて、恐ろしい物と認識をした。


「お前よくこれまで生きてこれたよな…。不思議で仕方ないわ。」


呆れ顔でそう言われると、


「まあ無傷そうだが一応、近くの建物に行って診てもらおう」


そう言って彼の手を借りて死んだフリをしてた僕は彼に連れてかれるがままに森の奥へと消えていった。



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