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物語の始まり

「ところで怪物の名前どうする?」

一条はケンジロウに言った。

「リザードなんてどうでござるか」

一条は耳を疑った。

「横文字わかるの!?」

一条はケンジロウの方に両手をついた。

「体は別れてるがお主に混ざってこの姿になっておるのだ。つまり拙者はお主の魂を使って構成されてるのだ」

ケンジロウは答えた。

「俺の欠片ってそんなすごいわけ?」

一条は頭をかいた。

「お主の死にたくないという思いは大きい。純粋な欲望だ。だが純粋な霊魂は通常どれほど大きくとも消える」

ケンジロウは続けた。

「だがお主には不純な欲もあった満足したいとそれが拙者の魂と共鳴して我らを実体化させた」

ケンジロウはそういうと座り込んだ。

「あのリザードはなんで?」

そういうとリザードが話した。

「オレ・・・ミンナタスケタカッタ・・・アトジユウニナリタカッタ」

その答えを聞いて一条は理解した。

リザードの思いもまた純粋なものだった。

「だけどリザードの思いに不純な欲はあるのか?」

そう一条は言った。

「イヤトクニナイジユウニナレバソレデイイ」

リザードは答えた。

「もしかしてお前にも俺とケンジロウの不純な・・・欲?みたいなものが混ざったんじゃ。」

するとケンジロウは答えた。

「不純な欲望は望みのための何かを強く望むこと。純粋な欲望は望む事そのものだ」

ケンジロウは答えた。

「よくわかんねぇ・・・けどチョコレートパフェのための金を欲しがるのが欲で思いがチョコレートパフェが食べたいってことか?」

そう一条はつぶやいた。

「うむ・・・我々の使っている欲望とはまた違うものなのかもしれぬな」

一条は結論を思い付いた。

「つまり欲はほしくないものまで望んでるから純粋じゃない・・・純粋な欲望は欲望ではあるが思いと呼ばれてるということじゃないかな」

一条の答えにリザードとケンジロウは関心した。

「デモ・・・ソンナハナシダレカラキイタンダ?」

リザードはそういいケンジロウに尋ねた。

「長い間死の向こう側にいると知識が勝手に入ってくるのだ」

ケンジロウは一条を見て続けた。

「お主のその考察とやらも入ってきた知識かもしれぬ」

そういいケンジロウは立ち上がった。

「難しい話をしてしまった・・・死ぬとどうも考察深くなってしまうな」

ケンジロウは立ち上がり言った。

「特訓・・・しないでござるか?」

特訓という言葉の響きはいいものだ。

霊魂だけとなった自分達に意味があるのかわからない。

だがとにかく3人(?)は特訓を始めよう・・・そう決心した。

「思うんですが山までこなくてもいいんじゃないですか?」

リザードはそう言った。

「そうだね・・・ってかペラペラ!」

一条はリザードの喋りに驚いた。

「私が思うに私の純粋な霊魂にあなたたちの欲望が混ざったので若干あなたたちに近づいたんだと思うです」

リザードはそういい歩いた。

「なんかすまないでござるな・・・拙者らのせいで」

そういうとリザードは首を振った。

「私ら動物や怪物には不純な欲求はないものが多いです・・・ですが不純な欲求は悪いものでもないとおもうんです」

そういってリザードは歩いた。

「まぁいいようにいうと俺らの思いが今俺らを現世にとどめてるってことだもんな」

一条はそういって重い体を動かした。

「よーしテッペン」

ケンジロウはそういうと刀を鞘に納めてケンジロウの方へ向いた。

「さぁ稽古でござるよ!」

ケンジロウは意気揚々として一条に殴りかかった。

「おおい!」

一条はすぐ受け止めたが文句を言った。

「ちょっと・・・準備ができてないのに」

一条はそう言いながらケンジロウの前から後ずさりする。

「だめだめ!拙者はまだまだ満足できないでござるよー!」

ケンジロウは飛び蹴りを繰り出した。

一条の胸にクリーンヒットしたその技は一条の体を飛ばした。

「うわあああ」

一条は地面に擦られながら倒れる。

あたりには砂煙が舞う。

「ケンジロウ!さすがにひどいよ!」

一条はメガネを探そうとした。

「てか死んでるのにメガネいるんですか?」

リザードはつぶやいた。

「あっほんとだいらない」

一条はそうつぶやいた。

その瞬間ケンジロウは構わず溜めていた回し蹴りを繰り出した。

一条の脇に蹴りが当たったと思うと次は頬に蹴りが当たる。

一条にとって激痛ものであったが死んでるので別状はない。

「クソー負けるかー!」

一条もその気にになりケンジロウを両手でつかんだ。

「甘いでござる!拙者のスーパーカウンターを」

その瞬間ケンジロウは空中にいる感覚に襲われる。

「拙者ジツをてに入れたでござる!」

そういった後地面にぶつかったケンゴロウは気絶した。

「すごいっすね一条さん」

リザードはそういいながら一条のもとへ駆け寄った。

「よくわかんないけどケンジロウのスタミナが切れてたからかもしれない。」

一条はそういってケンゴロウを起こした。

「なんと!拙者は負けたのでござるか!」

ケンゴロウはそういうと強引に握手をした。

「一条殿!いいですぞ!やはりスタミナがある!」

それに対して一条は言った。

「いや・・・最初は負けていた。多分ケンゴロウのスタミナはあまり長くもたないの?」

するとあっぱれといったようにケンゴロウがうなった。

「いやはや!拙者もっと強くなるでござるよ」

そしてケンゴロウと一条、リザードの3人は特訓の日々を送った。

その間ニュースではサムライマンのことが取り上げられていた。

サムライマンは歴史博物館の守護神で破壊された博物館から出てきたといったような趣旨の記事や怪物の研究所で作られたものだという記事もあった。

だが全部的を得たものではなかった。

サムライマンの人気は急激に加速し追っかけ同人誌も生まれた。

「サムライマンの生態と恐怖のトカゲ男!」

そう言ってぐちゃぐちゃの原稿用紙と写真をデスクの前に並べて彼女は言った。

「どうです!編集長!」

編集長は老眼鏡をかけて確認をした。

「ふんふん・・・これはなんというか・・・時事ネタに乗っかった二番煎じの記事だな・・・うちの社風には合わない」

そういって一括されると彼女はデスクを叩いて話しかけた。

「待ってください!サムライマンはすごいスクープです!捏造なしの戦士ですよ!」

彼女の言っていることは事実だ。

現に非現実的怪物の事も世間に事実として認められている。

「桜川君・・・なんというか・・・君はオカルト誌向きじゃないかね?」

そう言って編集長は帰っていこうとした。

「待って下さい!オカルトじゃないですよ!事実じゃないですか!」

桜川の演説も虚しく編集長はそそくさとどこかへ行ってしまった。

「サムライマン!!きっとすごいイケメンよ!」

彼女の狙いはもちろんイケメンゲットではない。

ただ彼女は大の特撮好きであった。

「ハリウッドでもサムライマンがテーマのサムライメンが撮影されている・・・!サムライマンが今一番熱いのよ!」

そういって彼女もどこかへ走っていった。

「サムライマンねぇ・・・例えば?」

街ゆく人に質問するも答えが得られない。

そのときにいた人達がいるはずなのに不可解である。

「おかしい・・・何軒あたっても行方不明とか旅行中とか!まさか集団でっちあげ!?それとも消されてるのかしら・・・」

桜川はふとため息をつき座り込んだ。

「やば!おなかすいてるのか!」

桜川はそういってまた立ち上がり近くの食堂へかけよった。

「すいませ・・・」

「フハッハハまた虫けらが一匹!!迷い混んできたか!!」

急展開。

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