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第15話 恋話

部屋にもどり、政宗さんを待つあいだ部屋を見渡す事にした。


政宗さんの部屋は、意外と片付いているけどサンドバッグやダンベル等の筋トレグッズが大量にある部屋だった。


「... ...」


「お風呂、長かったね」


僕は部屋に戻ってきた政宗さんにそういった。案外政宗さんは長風呂が好きなのだろうか?


「っわ!!...あ、いや...お、おう。俺はずっと風呂にいたぜ!!」


確かに顔が真っ赤だ。きっとのぼせてしまったのだろう。湯冷めしないうちに寝ないとね。


「じゃあ、もう寝ようか」


「そ、そうだな」


僕は部屋にある、本来の用途がまったくいかされてない勉強机の椅子の中で丸まり... ...


「おい待て!!本当になにやってんだよ将軍!?」


寝ようとしたら、政宗に全力で止められた。え?何で?まだ何かあるの?


... ...あ、ヤバイ。


「何で椅子で寝ようとしてんだ?」


「... ...冗談だよ」


ネトカフェ生活が長いせいで、椅子で寝る習慣が身に付き過ぎてた。ヤバイ、完璧に変だと思われる!?


「将軍でもそんな風に冗談いうんだな...」


よかった!?騙されてくれた!!


「まぁね」


「布団ひくからちょっと待ってろ」


そう言われてちょっとまつと、将軍はタンスから布団を二つ出してきた。僕も手伝おうとするけど、政宗さんから貸してもらった服が大きすぎて裾をふんでしまい... ...


「危ないっ...」


政宗さんの背中にダイブしてしまった。


「はぁ?...将軍!?」


けれど政宗さんは数歩動いただけですみ、巻き込んでこけるような事はなかった。よかった、よかっ...


...キュウ...バタン!!


政宗の部屋にある、サンドバッグが目の前で落ちた。どうやら鎖が壊れたらしい。


ってさっきまで政宗がいた場所じゃないか!?危ないな...ったく。


「あぁ、将軍はこれが壊れていると分かって...流石だな...」


何かぶつぶつ言っているが、聞こえない。取り合えずこのサンドバッグを隅におこう。


... ...重いな


「よし、準備できた!...さっきはありがとうな」


「偶々だから」


うん、本当に運よくだからさ、礼を言われることでもないんだよ。


「本当にお前は格好いいな...」


「...ありがとう」


別に格好よくないけどね、でもちょっと嬉しいよ。


政宗は布団を二人分ひいてくれたので、僕は布団の中にはいる。…横になって寝るなんて久しぶりの感覚だなぁ...


政宗は電気を消し、布団の中に入る。


「あのさ...」


「何?」


「… ...将軍って...好きな奴とかいんの?」


お!これが噂の恋話かぁ...いいね!!いいね!!これこそ男同士の醍醐味って奴だよ!


「いたよ...好きになった人」


「...!?...まぁ将軍だもんな...えっと...そいつって...どんなの?」


結構グイグイと聞きにくる政宗。いや、別にいいんだけどね...恥ずかしいなぁ...


「よく...括弧つける女の子だったよ」


「格好つけてる?」


「うん、二重に括弧つけしてて、本音を言うのが苦手な女性で、身長が高くて...不健康な人だったから隈とか酷かったなぁ...でも、それを治したら綺麗になった」


千秋さん...本当に綺麗だったなぁ。千秋さんも色々とよく勘違いされて苦労したっていってた。


でも、僕のことを本当に理解してくれる人だった。


「もう...遠いとこに行ったけどね」


「遠いとこって...まさか!?」


「うん、そうだよ」


遂に本命が出来て...結婚するみたい。


千秋さんは恋多き人で沢山の彼氏がいた... ...けれど、遂に一人の男を本気で愛したらしい。その為に今までの恋人と縁を切り...僕も正式にフラれた。


けれど...僕はそれでよかったと思う。千秋さんが好きになった鳳さんという人は本当に素晴らしい人だったから...きっと千秋さんを幸せにしてくれるだろう。


でも早いなぁ...結婚するなんて...


「悪いな...変なこと聞いて...(まさか死んでるなんて思わなかった...)」


「いいよ... ...おやすみ(失恋話って意外と恥ずかしい...!)」


「あぁ、おやすみ(悪いこと、聞ぃちまったな...)」


僕は目を閉じて、久しぶりの睡眠を布団の中で過ごした。

千秋の正体は前作の主人公です。いつか二人の話も書きたいな~とか考えてます。

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