第9話 用件と銃音
... ...今、この人はなんて言ったのだろう?
俺は一瞬、フリーズしてしまって何が起きたのかがサッパリ分からなかった。いや、何を言っているかは分かるんだとても単純なことだ。
「白虎隊の将軍ってのはどいつだい?」
怖そうなおじさんが、ニコやかにヘラりと笑って質問している。胸元の変な刺青がチラチラ見えて怖い。
「将軍は俺だ」
その質問に僕は答える。おじさんの威圧が怖くて答えてしまったのは仕方のないことだろう。
「ふむ...成る程ねぇ」
おじさんは少し納得しながらも矛盾を抱えた様子でこっちをにらむ。
なんだ何だ?僕がリーダーに見えないってのか!?だったら言わなきゃよかった。他人のフリすればよかった...
「白い肌に白い髪、それとは対照的な赤い瞳... ...確かに君で間違いなさそうだね...」
そういった瞬間、いきなり怖いほど雰囲気が重くなった。なにか潰されそうな、心臓をもっていかれそうな...あのおじさんが発しているのだろうか?
政宗さんは大丈...
「... ...政宗、やめろ」
横に原因いましたー!!!横でした!!!この重苦しい雰囲気を出してるのは政宗さんでしたー!!!
って怖いよ!!!なんで殺気だしてんだよ!!ちょっとやめろよ!!!俺チキンハートなんだぜ?
「わかったよ...」
政宗さんはギラつかせた目や粗い息、野獣のような戦闘体制をなんとかしてくれた。
あぁ、怖かった。
「へえ、忠実な犬だな」
関心したようにおじさんは言う。...え?一体どこに犬がいるの?いるんだったらモフりたいんだけど。
って、そんな場合じゃない。
「...無駄話はいい、用件を言って」
僕は無けなしの勇気を振り絞ってなんとかそう言った。本当になんなんだろう?この怖いおじさん
「わしは桜義組のもんだよ」
...え?何組?
「桜義組だと!?テメーやっぱり...」
政宗は対象的に何かをしっているようだ。だから何!?何組なの!?
「その桜の刺青を見たときから怪しいとは思ってたんだ。どこかで見たかと思えば...」
...ぇええ!?見たことあるの!?政宗さん一体何者!?
ってか、その政宗さんがこわがってるって事はこの人は更に...
「そんなことどうでもいい、用件いえ」
自己紹介とかもういい!!!どうせろくな人じゃないんでしょ!?だったらもういい!!
「ッカカカ、随分と威勢がいいねぇ。わかった、用件を言おうじゃないか」
怖い音色の声が聞こえて、一気に空気が重くなる...まぁそんなに怖い用件でもないでしょう。
いきなり初対面の人に向かって、そんな... ...
「早い話、君を殺しに来たんだ」
そんな次元の問題じゃなかった。
ってぇええ!!!?怖い恐い!!いや、恐いとかの問題じゃない怖い!!なんで!?僕一体なにしたの!!?
「テメー...!」
「落ち着け」
落ち着け、落ち着くんだ、こういう時こそ落ち着け、いくら寝不足だからって頭をパニックにしちゃいけない。アレだ、何とか呼吸法。
ヒッヒッフー、ヒッヒッフー...って俺は妊婦か!?
一人ツッコミをやってしまったが、なんとか落ち着いた。落ち着いたら、眠気が襲った。
最近殆ど寝てなくてヤバイくらいだったから凄い眠たくなってしまい、思わず僕は横へ倒れてしまった。
勿論そこには政宗さんがいて、しかも結構な勢いで倒れてしまったから巻き添えになって二人で倒れてしまう。
ッガキン!!!
「おや、外されちゃったよ」
大きく、固いものが破裂したような音の方向を見ると..僕たちがさっきまでいた場所に穴が空いていた。
それは銃音で、おじさんの手には銃があった。つまり僕が倒れてなかったら今ごろ...
うん、やっぱりさ...
俺の人生は確実に可笑しい。
誰か感想欲しいな~と思ってます。ネタになりますし、結構力でるので(笑)