桜並木 ~もう一つの恋バナ~
こんにちは、こんばんは、最後になりますがおはようございます♪
これでいつ見ても大丈夫ですね☆
恋愛ですよ!?
この私が・・・・。
珍しいものです。
ココまでお付き合い(といっても短編2つですが)くださりありがとうございます。
4月21日、乗ったバスがハイジャックされ1人の死亡者が出た。
神尾 龍夜(17)ニュースになって初めて知った彼の名前、大きくそのニュースは採り上げられ1年経った今日も”あのバスジャック事件から1年が経ち・・・・・・」とアナウンサーはスラスラと読み上げる。
隣にいたのは彼女だろうか仲良く話していたのを覚えている。
私たちは向かいに座っていた。
確か、桃崎 夏輝(17)これもニュースで覚えた。
彼女は物凄い精神力の持ち主というか。
彼氏が刺された後、悲鳴の重なる空間で何度も彼の名を狂ったように叫び、しばらく見つめていた。
ジャック犯はそれを見て爆笑し彼女にまでナイフを向けた。
薄く彼の血が付いたナイフはバス内の光に照らされ鈍く光っている。
彼女はそっと彼の遺体を椅子にもたれかからせ、静かに立ち上がってジャック犯を哀れそうに見つめて口を開いた。
「とても、可哀相な人」っとそして何事もなかったようにケータイを取り出し警察と救急車を呼んだ。
ジャック犯は怒り狂い彼女にナイフで切りかかったがあっさり殴り飛ばされてしまった。
数分後、警察が現場に着き、彼が救急隊員により担架に上げられていた。
またそのスグ後彼の家族らしき人物と友達だろうか、彼の人間性が分かるほどそこは人で埋め尽くされた。
その雑音に混じり乾いた音が聞こえ、その方向に人々の視線があつまった。
彼女が、彼の母親に平手打ちを食らっていた。
「どうして!! どうして龍夜が死ななければいけなかったの!?あなたが、あなたがいけないのよ!あなたが変わりに死ねばよかったのに!!」
彼女は何も悪くない正義といってもいいくらいに彼女のおかげであのバスから解放された。
なのに
「申し訳ありません」と頭を下げていた。
周りの人が
「彼女はわるくねえ!!」とかばい彼の母を罵った。
その様子を見ながら私はナゼか自分の昔を思い出していた。
愛する彼氏がはじめて出来たその日々を・・・・。
私の愛する人
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「南姫~」
5年前の3月19日とても早く咲いた桜を友達(?)の蘭と一緒に見ながら、ショッピングの計画を立てていた。
「ねぇ、どこに行く?何買う?私、服見たいな。」
なんていいながら笑う蘭に対し私はそっけなく答えた。
「ご飯食べてからね。」
友達なんていない私は、政府と大女優の間に生まれた隠し子。
17の頃まで死のふちをさ迷っていた。
そんな私に唯一友達だよ、なんて言ってくれる蘭が憎い。
可愛くて、天然で、不器用で、黒髪ロングのお嬢様は当然スタイルもいい、だから当然、男共からモテる。
今も私が少し先に歩いた途端にナンパされている。
マヂで腹が立つ。
「蘭、行くよ!」
「うん;誘っていただいたのにすいません。」
ナンパしてきた男死ね!
「お前なんて呼んでねーよ、ブス!」
って、分かってるし。
私は、周りから見れば引き立て役。
蘭も蘭だ、自分より劣る私を哀れんでいるんだ。
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「ん~、どっちにしよう;」
「早く選んでよ!」
バナナミルクとイチゴミルクを手に取り頭を抱える蘭は実に可愛い。
「樹 蘭!早く選んでやり林田 南姫がイラついてるから」
同じクラスの盛り上げ役、人気もある辻 幸助が笑っている。
「こっ、こっ、幸助君」
顔を真っ赤にしながら蘭が照れている
2人は両思いだとかいう噂が流れている。
「フン!!」
何でこうなるの!?
口をパクパクさせていた蘭がやっとのことで口を開いた。
「お昼一緒に食べない?」
全く、照れ屋のクセに押しが強い
「それじゃ、2人で食べな」
「えっ、なんで一緒に食べよ」
以外にもそう言ったのは幸助だった。
「いいよ、一人で食べるし、お邪魔虫はきえますよ。」
そう言ってすぐその場を離れた。
今にも流れそうな涙をこらえて・・・・。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
その日の夜、蘭からメールが届いた。
”ありがとね南姫おかげでいっぱい話せたよ^^☆今度は一緒に食べよミ☆”
ムカつく ムカつく ムカつく!!
私の好きな人、私の愛する人 ズルイよ。
”へー南姫、幸助君好きなんだ、カッコイイよね。私も好きだな幸助君、ねぇ、告白して付き合えたら喜んでくれる?”
バカじゃない!?今私の好きな人を話してたのに。
その日から、私は蘭を憎んでいる。
次の日から蘭は、幸助と一緒にいることが多くなった。
毎晩、毎晩来るメールは来れば来るほど私を傷つけた。
嬉しさに満ちたそのメールは私の心を蝕んだ。
そして、ついに、今日・・・・・・。
”付き合うことになりそうです。返事は明日なんだけどね。”
画面に表示された文字、たった16文字の言葉が私を暗闇に突き落とした、もう、なにも分からない。
その時、玄関のベルがけたたましく鳴り響くのを自分の泣きじゃくる声の隙間から確かに聞いた。
「だれ?」
必死に涙声を抑えて・・。
「俺だよ。辻。辻 幸助」
こ ・ う ・ す ・ け ・ !?
玄関のドアを勢いよく開けた時の私はもう止められなかった。
幸助を泣きじゃくりながら部屋へいれ・・・・。
私、私、好きだよ?幸助 蘭が憎くなるほど、怖いの取られたくないの。 ねぇ、幸助。
泣きじゃくる私の頬に優しく何かが触れた。
幸助が何か今にも壊れそうな、愛しいものを見つめるような目で・・・。
涙を指で優しく拭いてくれていた。
「俺も、お前を愛してる。好きだよ、南姫。」
学校では聞けない、優しい声
愛しいあなた。
んぎゃ!!
ヤバイ、私どうしよう
はずかし!!
災厄;;;
あぁ~;;