史的な夜話 其の二十四
今回は六六〇〇万年前のある日、隕石が墜ちた話です。
ヨ:あのぉ。
ト:はいはい。
ヨ:いきなりで申し訳ないんやけど、六六〇〇万年前に恐竜滅んだやないですか。
ト:隕石落ちたと言われてますよね。
ヨ:何曜日やったんか、急に気になってんけど、わかったりします?
ト:その時代、人類が居らんやったから、曜日まではさすがにわからんやろう。
ヨ:そない真面目に答えんでも、ここはボケるか突っ込むか、無視するか、そう言う場面やないですか?
ト:そうなんか。パッと思い付いた言葉を答えただけで、なんも考えてなかったよ。
ヨ:でも、不思議やね。シーラカンスなんかは生き残っとるのに、恐竜だけ滅んだって言われたら、不思議な気ぃするよ。
ト:単純に恐竜って言うけど、ざっくり分けると恐竜、翼竜、首長竜、魚竜に分けれるんよ。
ヨ:何か聞いたこと有るような……
ト:恐竜言うたら、ゴジラみたいな奴とか、アンギラスみたいなんを思い浮かべたらええかな。
ヨ:なるほど。
ト:翼竜はラドンみたいな、羽があって飛ぶ奴な。首長竜はネス湖のネッシーみたいな奴で、魚竜はイルカみたいな姿やな。
ヨ:でも、あれやろ、恐竜も、翼竜も、首長竜も、魚竜も皆、爬虫類なんやろ。
ト:大型爬虫類、なんていう言い方もあるけど、とりあえず爬虫類であることには違いないよ。
ヨ:爬虫類やのに、イルカみたいな姿って、考えたら面白いよね。
ト:こう言うのを収斂進化って言うらしいですね。昔、オオウミガラスって言う鳥が居たんですよね。北極圏の辺りに棲んどって、南極辺りに棲んどるペンギンと非常に似た生態で、色も似ていたらしいねんけど、人間が捕まえて居なくなったんですよ。
ヨ:あれ、まぁ、なんてこった。
ト:同じ鳥や言うても、系統的に随分と離れとって、地球で言うたら北と南って極端に離れた場所で、色とか、生き方とか、なんで似たんかが未だに謎なんですよね。
ヨ:言われたら不思議な話ですよね。
ト:アザラシ居ますやん。アザラシはイタチの仲間から進化してるんですよ。一方でアシカなんかはクマの仲間から進化してるんですよ。でも、パッと見て見分けつかんくらい似てはるでしょ。
ヨ:似てはりますよねぇ。それこそ水族館とか行って看板設置してあったらアザラシ、アシカの区別つくんでしょうけど、職員が間違て入れ替えとっても素人はわからんですよ。
ト:ジュゴンやマナティーってゾウの親戚って言うても信じへんでしょ。
ヨ:カバの親戚って言うイメージ有るけど、ゾウの親戚なんや。
ト:そうなんですよ。何万年、何世代もかけて進化したんでしょうけど、まぁ、凄い話ですよ。
ヨ:人間も頑張ったら、空飛んだり、海で生活できるようになるんやろうか。
ト:何万年必要やねん。それ以前に第三次世界大戦で人類滅ぶで。
ヨ:恐いこと言い無いや。でも、今度戦争始まったら、ほんまに人類の半分ぐらいは消えてまいそうやな。
ト:そうならんように、世界が常に平和であることを祈らなあかんし、祈ることしかでけへんけどな。
ヨ:今の時代、下手に反戦集会とか行ったら逆に叩かれそうで怖いよ。
ト:それで、話を戻しまして、恐竜の話や無かったですか。
ヨ:なんで、恐竜だけ、大型爬虫類だけ滅んだんやろうって、前から気になってたんですよ。昔、子供の時に読んだ図鑑やと、何らかの事情で地球全体が火星みたいな風景になって、全ての生き物が消えたみたいな表現とイラストがあったんよ。そこから新しく人類の祖先とかが出てきて、今に至ってるって思とったら、恐竜とか大型爬虫類は滅んでも、虫とか、魚とか、鳥とか、ネズミとかは生き残っとったって言うから、不思議やん。
ト:ワニも恐竜とかと同じ時代に生きとって、恐竜が滅んでも生き残ってはるし、我々が害虫として忌み嫌う、例の黒光りする奴も三億年ぐらい前の化石から先祖が見付かってたりしますもんね。同じ爬虫類でもワニが残って、恐竜らが滅んだのは本当に謎ですよ。
ヨ:謎だらけなんやな。
ト:一つ言い忘れとったけど、魚竜って言うんは恐竜よりも早くに出現して、九千万年前に滅んではるんですよ。だから隕石の落下は関係無いんやけど、それでもなんでって言われたら、知らんよっとしか答えられへんよ。
ヨ:ふぅ~ん。
ト:まぁ、Wikipediaによると海水が酸素欠乏を起こしたとか、それが理由って書いてあったけど、詳しく読んでないから、説明はでけへんよ。
ヨ:魚竜も爬虫類ってことは、イルカなんかと一緒で数分に一回は呼吸しとったんやろ。海水の酸素欠乏って言われても関係無いように思えるけど、どないなんやろか。
ト:そやからわしに聞きなや。どこぞの偉い人にでも聞いてくれや。
ヨ:魚竜の話は置いといて、大型爬虫類だけ滅んだんやろな。
ト:覚えとるか知らんけど、「ジェラシック・パーク」って映画がありましたやん。
ヨ:有りましたねぇ。
ト:その二本目でしたか、映画の冒頭でさ、女の子が小型の恐竜に襲われる場面があったと思うんですけど、わかります?
ヨ:ぃゃぁ、残念やけどそこまでは覚えてないよ。
ト:そう言う場面があったんですよ。何が言いたいかって言うと、人間よりも小さい恐竜が居たってことで。
ヨ:それで?
ト:まず隕石が墜ちてきて、色んな物が吹っ飛ぶわけやないですか。
ヨ:うんうん。
ト:草とか木とかが吹っ飛んで、草食恐竜とかは食べるもんが減って、数が減っていって、その草食恐竜を食っとった肉食恐竜も数が減っていくわけですよ。
ヨ:そうなるよね。
ト:でも、人間より小さい恐竜って当然、食べるもんは小さいわけやないですか。小型の哺乳類とか、爬虫類とか、そういうもん食べとけば生き残れるって思うんやけど、上手いこといかへんかったみたいで、滅んではるんですよね。そこが謎というか、凄い疑問なんよ。
ヨ:言われたら、なんとなくわかるよ。
ト:今で言うと、草が無くなって、シマウマとか水牛なんかが減っていって、ライオンとかの肉食獣が食べるもん無うなって減っていくって言う感じかな。
ヨ:わざわざ今に置き換えんでも、それぐらいはわかるよ。
ト:まぁ、なんにしても、恐竜とかの古い大型爬虫類だけ消えたって言うんは、謎でして、隕石が墜ちたという以外、二個目、三個目の原因があったんやろうとは思うけど、謎です。
ヨ:隕石が墜ちたこと自体は間違いないんやな。
ト:メキシコのユカタン半島に隕石が墜ちた跡が今も残ってて、チクシュルーブ・クレーターって言うクレーターが残っているんですよ。Google mapで見ても見分けつかんのですけどね。ここに直径十キロから十五キロぐらいの隕石が墜ちて、直径約百六十キロのクレーターが出来たそうですよ。
ヨ:隕石の直径に対して十倍のクレーターですか。
ト:衝突した際のエネルギーというか、もの凄かったらしいですけど、核兵器で何個分って言われてもわからんですよ。
ヨ:コロニー落としでも同じようなことになるんやろうか。
ト:コロニーってあれでしょ、直径六キロ、長さで三十キロぐらいの塊でしょ。確かガンダムやと落下の途中でシリンダーの部分が崩れて、各地に被害が出たんや無かったか。どっちにしても落下速度とか、重量とかでもの凄い被害が出たんやろ。
ヨ:それでも戦争は続くんやから、人類は恐ろしいよ。
ト:あそこで戦争終わってたら、ガンダムシリーズ自体が存在せぇへんよ。
ヨ:それで、恐竜の話はどこへ行ったんですか?
ト:誰やねん、コロニー落としの話を持ち出したんは!
ヨ:すんまへんなぁ。
ト:隕石が墜ちて、津波も起きるやろうし、火災も起きるやろうし、その火災で起きた灰とかが空高く舞い上がって、日光を遮って地球全体の温度が下がって、恐竜たちが体温維持が難しくなって絶滅したとか、それも考えたんやけど、なんか違うなぁ、思てるんよ。
ヨ:隕石墜ちた時に、恐竜専門のウイルスとかあったんやろうか。
ト:隕石墜ちた後も、一万年ぐらい恐竜は生きとったとか、そないな説もあるんですよ。
ヨ:へぇ~
ト:諸説有るんですけどね。でも、隕石墜ちて即日、恐竜や翼竜が滅んだわけでは無いって、そこだけは理解しとって欲しいんよ。
ヨ:哺乳類とかは生きとったんやからな。でも、餌が無うなって、とぼとぼ歩いとるティラノサウルスなんて、思い浮かべたら可哀想やなぁ。
ト:それを見て、うちらの遠い先祖が笑ってるんやで。あいつが倒れたら、俺たちの餌になるんやって。
ヨ:あんたも結構残酷なこと、考えるやん。
ト:しゃぁないやん。遠いご先祖さまは恐竜たち大型爬虫類が居らんようになって初めて、大型化していったんやから。
ヨ:そうでしたよね。
ト:笑われるかもしれないけどさ、アマゾンとかの奥地で、まだ人類が探検していない土地にさ、実は恐竜が生き残ってて、ひっそりと暮らしてるんやないか、そない考えた時も有ったけど、ほぼ人類は探検し尽くして、夢もへったくれも無くなってもうたやん。
ヨ:そない言うけど、まだわからへんで。どこぞの地下空間に恐竜王国とか有るかもしれへんやん。
ト:有るやろか。
ヨ:ほれ、どこぞの洞窟、太陽の光が届かないような真っ暗闇でも虫とか、光を頼らない生き物っていますやん。海底でも、何千メートルって言う深いところでも生きとる魚とか居ますやん。
ト:なるほど。地下帝国に住む恐竜、嗅覚とかを頼りに生きてる可能性はあるよな。
ヨ:その辺掘ったら恐竜王国へ行けるやもしれへんで。
ト:その辺って、逆に夢もロマンもあらへんやん。せめてアマゾンとか、アフリカの奥地の方がいいよ。
ヨ:そいで掘ったら、ティラノサウルスとか居ったら凄いやろな。
ト:小型恐竜で充分やで。探検家が行方不明になるから、その原因を探りに行ったら、小型恐竜に襲われて、まだ、恐竜が生き残ってった、それを発見するわけよ。
ヨ:その恐竜を捕まえて、見世物小屋に売り飛ばすんやろ。
ト:そないなことしたら、動物保護団体から怒られるで。
ヨ:あれやろな、恐竜が棲んどる地域は保護の地域とかになって、人間の出入りは禁止になるんやろうなぁ。
ト:それでも無理に見に行こうとか言う人も居って、結局は恐竜に襲われて食べられるんやろうな。
ヨ:冬の富士山に登山して遭難しとる奴と変わらへんやん。
ト:あれも迷惑やなぁ。ヨーロッパのアルプスとか、富士山よりも高い山有りますやん。あないな山に登って、帰って来んかったらええのに。
ヨ:結構非道いこと言うし……
ト:でもさ、機会があったらあれやな、タイムマシンに乗って、その隕石が墜ちてきて、地球に当たる瞬間って見てみたいとか、思いません?
ヨ:見るのはええけど、次の瞬間、自分も爆発に巻き込まれて、戻ってこれるんかいな。
ト:あぁ、確かに……
いつもの通り、謎は謎のまま、答えは見付かりませんでしたが、いわゆる恐竜の仲間達だけが滅んでしまった理由はなんだったのでしょうね。
最近知ったのですが、日本にはキノムラヤドリムネボソアリと言うアリが棲んでいるそうです。
このアリ、何が凄いかって女王アリしか産まないと言う特異な生き方をしています。
ごく普通のアリは雄アリ、兵隊アリ、働きアリと産み分けるわけですが、キノムラヤドリムネボソアリは交尾無しで子孫を増やしています。
まずハヤシムネボソアリの巣に入ってハヤシムネボソアリの女王アリを殺して巣を乗っ取り、自分が産んだ卵をハヤシムネボソアリの働きアリに世話させると言う生態です。
当然、一世代や二世代でこの様な進化をしたわけでは無いでしょうし、ここまでの進化にどれぐらいの時間が必要だったのか、気になるところです。
日本に棲んでいるアリとは言え、日本語で質問しても答えが貰えるとは思いませんが今後、研究が進んで進化に必要だった時間とかが判明したら良いな、そう思っています。
人類もその内に子孫を増やす過程で男性が必要無くなるとか、そういう時が来るのでしょうか?




