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あっと驚く
HRが終わり彼女のところを尋ねる。彼女はこちらを警戒しているようにも見えた。
「ねぇ、部活なににするの?」
彼女は少し目を輝かせながら言う。
「中学から、陸上部に入ってて、高校でも続けようと思ってるの。」
それは意外な答えだった。見事に運動部ではないだろうという予想は外れ、あっとしていた。
「そ、そうなんだ、すごい意外だなぁ、」
えっと、話を広げるためには…
「なんの種目やってるの?」
彼女は少し頬を緩ませてきたかのように思えた。
「100m、やってるの。」
短距離系か。そうだと思ってもこの細くて白い足からは陸上女子だとは思えない。
「100mか!!、いいね、走ってるときとか、気持ちよさそうだよね」
彼女はこくりと頷く。やばい、このままだと会話が途切れる。そしてずっと気になってたことを打ち明ける
「名前、なんて言うの?」
「街名、街名雪って言うわ。」
なんとも容姿に合っている名前だった。
「いい名前だね、僕は織谷。よろしく」
彼女はコクリと頷き顔を外に向ける。
ちょうど鐘が鳴った。席に戻り授業を受けることにしよう。