第47話、解決。
コロナウイルスのワクチン接種や体調不良が重なってなかなか投稿出来ませんでしたが許して下さい。
残りの原稿を元気なうちに書き切りたいと思います……
リンに助けられて、まだ少ししか時間がだっていないので頭がボーっとしている。
とりあえず状況を確認しよう。
目の前には執事っぽい人が1人。
天井は崩れているので視界は良好になっている。
明らかに敵意を向けられているので戦うしかない。
正直、俺とリンのどちらも無事に逃げるということは難しいと思う。
先手必勝で魔法で攻撃しようとするが、出た瞬間魔法が打ち消されてしまう。
「残念でしたね。この空間では魔法を使うことは出来ないので。」
「でも、あんたも使えないってことでしょ?」
「私はあいにく魔法はからっきしなので!」
そう言いながら俺たちの方にどこからともなく出てきたナイフで斬りかかってくる。
あの執事さんが言ってたことは半分正しくて半分間違いだと思う。
試しに防御をするための魔法を使ってみる。
すると数秒してから消えた。
そしてもう一度攻撃しようと魔法を使ってみると、今度は一瞬にして消えた。
このことから分かるように恐らく魔法自体に優先順位が決められている。
危険度が高い順に打ち消すため、危険度の低い魔法は後回しにされるのではないだろうか。
もしくは補助で使う魔法はこの館の人も使うと思われるのでそのためかもしれない。
例えば牢屋の鍵に鍵穴はない。
だから魔法で開けるようになっているはず。
話は戻るが、この執事に剣の腕で勝てるとは思えない。
ギリギリ魔法を使って避けるのが限界だし、リンとの連携の問題もある。
あっ……
いい作戦が思いついた。
リンに魔道具で手短に必要な事だけ伝える。
(リン!俺を信じて!3秒後に逃げて!)
(……うん!絶対に無事に帰ってきなさいよ!)
作戦は決まった。
俺はマジックリングから銃を取り出す。
銃の種類は色々な魔法の効果のついた銃弾を撃てるタイプ。
これは直接攻撃するわけじゃないから打ち消されるまでに効果を発揮出来るはず……
3……
2……
1……
俺はカウントと同時に地面に煙幕の効果のある弾を撃ち、そして先程まで執事のいたところに発光し、当たると麻痺させる銃弾を撃ち込んだ。
煙が晴れるとそこにはこちらを睨む執事がいた。
りんの方を確認すると……
足にナイフが刺さっていた。
俺の顔は真っ青になった。
自分を信じてと言ったくせに守れなかったのがものすごく申し訳ない……
「テア!バカ!さっさと捕まえなさいよ!」
そう活が飛んできた。
顔をあげると笑顔のリンが親指を立ててこちらを向いていた。
……そして、そのまま倒れた。
俺は焦ったが、取りあえず目の前にいる執事をロープと手錠で捕まえ、リンの元へと向かった。
エピローグとプロローグ合わせて本編50話分で完結させようと思います。
つまりあと2話ですね。




