sideリン #10
少し遅れました。
忙しいのです。
あと少し前の話で予定していたのと違うことを書いていたので直しました。
ミアは付き合ってません。
最終日の今日までは大体同じような行動を取った。
買い物しては食べ歩きをする。
そしてたまに観光に行って、お喋りをする。
飽きそうな日程だけど友達といると不思議なものであっという間に時間が過ぎていった。
「あっという間だったね〜」
「そうですね。今回のお泊まり会はすごく楽しかったです。」
「あっ、珍しい。ルイーズがそんなこと言うの。」
「私だって言いますよ……普通の女の子ですから。」
「男とは思ってないけど?」
「そういうことでは……まぁ、サラには言っても分からないかもしれないですね。」
「え〜辛辣。」
「ふふっ。確かにサラだし。」
「あっリンもそんなこと言うんだ。」
「は〜い。そろそろ荷物積んでね。そろそろ出発するよ。」
「了解ミア、フレアもありがとね。楽しかった。」
「ごめんね、王都まで着いて行けなくて。」
「明日は学校休んで仕事なんでしょ?仕方ないよ。」
「そうそう。むしろ帰りの馬車を用意してくれてありがたい限りだよ。」
「そう?じゃあ気をつけて!」
「「「「またね!ばいば〜い!」」」」
帰りの馬車でも色々な話をして、盛り上がっていた。
フレアがいない分少し馬車が広く感じたけど、過ごしやすいと言うよりかは寂しいの方が強かったかも。
帰ったらテアに癒してもらおっ!
「コッケコッコー!」
「ん?また鶏?」
「ん〜。でもこの辺りは森しかないから前にみたいに真似したってことは無いんじゃないかな?」
「ですね。その線は考えずらいかと。」
「ねぇリン知らない?」
「なんで私?」
「だってよくテアは狩りに行くんでしょ?ならなんか知ってるかなって。」
「ん〜どうだろう?ちょっと待ってね。」
「リンはテア関連のことなら大体覚えてるからね〜。何かしらの情報は出るんじゃない?」
「ごめん。分かんない。テアは基本魔物しか狩らないから……」
「あ〜そういえばそうだね。」
「この鳴き声も魔物ということはないですか?」
「えっ?ルイーズまじで?」
「サラ、その説は考えられるわね。」
「そういえばテアが泣き真似をする魔物が居るって話をしてたことある。その魔物は大きめの狼の見た目をしているらしい。」
「なら、その説が濃厚ね。他に特徴はないの?」
「その鳴き声で色々な魔物や動物を呼んだり、追い払ったりできるみたいで、いつもはそうやって獲物を捕まえたり横取りするらしい。」
「へ〜賢いのね。群れで動いてるの?」
「いいえ。一匹狼らしいわ。それに硬いお肉を好むらしいの。例えば……馬とか。」
「えっ?それって……」
「そうかもしれない。」
私達は御者の人にその可能性を伝え、少し急ぎ足で街へと向かった。
私は再度テアの渡してくれた魔道具を確認する。
大抵の物が使い捨てなので大切に使わなきゃ行けない。
「狼が見えました!」
「残念ながら見つかってしまったね。」
「応戦しないといけないね。ちなみに強いの?」
「狼自体は強くないんだけど呼ぶ魔物が強い。」
「じゃあ逃げながら戦うしかないね。倒せる気がしない。」
「「「「賛成!」」」」
まずは投擲系の魔道具を使いながら魔法で攻撃していく。
無闇に攻撃するのではなく、狼が近づいた時や遠吠えで泣き真似をしようとした時に攻撃をしている。
でもさすがに全ては防ぎ切れないので近づいた時にはルイーズが剣で切りつけ、魔物が出た時はそっち優先で片付けていく。
街が見えてきた。
御者の人曰く、街の門番がこの騒動に気付いたらしく、応戦の準備をしているそうだ。
つまりあそこまで逃げ切ったら私達の勝ち。
というところで、大型の熊のような魔物を呼ばれてしまった。
足は早く、攻撃力も強いので厄介だ。
ちなみに狼はやって来た熊に吹っ飛ばされている。
どうしようもないのでテアお手製、事故で出来ためっちゃ爆発する爆弾を投下!
すごい勢いで爆発し、道路を抉りながら熊を吹っ飛ばした。
「やったぁ!」
「リン、油断しちゃダメ。」
「うん!」
その後も魔法や魔道具を打ち続けて帰ってきた熊に攻撃し続けた。
最後の方には魔力なんて残っていなかったので魔道具を投げ続けた。
「到着!」
後は任せなさい。という門番たちの声がかかり、私達は無事に街に入ることが出来た。
その後はなんともなく、王都まで帰ることが出来た。
「何とかなったね〜。」
「そうですね。魔道具のおかげで助かりました。」
「旅の前はどんだけ持ってくんだろって思ったけど、そんなこと無かったわ。ごめんねリン。」
「大丈夫。それよりもう疲れた。早く帰ってテアに癒してもらう。」
「ふふっ。おつかれね。とりあえず解散しましょうか。また明日。」
こうして私達の旅は終わった。
早く土曜日にならないかな……