第15話、チート?
サブタイの名前はあれですけど、主人公たちがチートなわけではありませんし、その予定もありません。ご安心ください?
いちゃいちゃするためだけに使われますという裏話?
告白をした日から数日たった。
その日から特別変わったことはないけれど、とても幸せだった。
...いやこんな言い方すると今は違うみたいな感じになるかもだけど特にそんなことはない。
強いて言うならば、リンへの視線が多くていやだ、ということくらいだろうか。
この国には領地は持たない貴族が多くいる。
多分この制度を取り入れている国は僕らのとこだけではないだろうか。
なぜこのような制度を取り入れているかというと、その貴族に与えられた仕事に集中して欲しいからだそうだ。
過去にものすごくお金の管理が得意な貴族がいたが、その人はそれ以外は不器用で自分の領地を管理することもままならなかったらしい。
だから、その当時の王様が無理して領地を管理するよりしっかりと財務の仕事をしてもらったほうが得と考え、この制度を取り入れた。
必ずしも領地をもってるから権力が上とはならないのだ。
そして僕とリンの家はそこそこの地位はあるのだが、それより少し上のお家のお坊ちゃんにリンが狙われてるらしい。
相手の名前?そんなの覚えたくないから覚えてないも~ん。
......貴族の息子としてどうなのかって?
覚えてるけど、言いたくないから覚えてないでいいの!
僕のリンは絶対に他の人には渡さないから!
まあ、そんなどうでもいいことは置いといて、問題は最近授業でリンと離れることが多くなったことくらいだ。
中等学校では男女で別の科目をすることが多い。
ちなみに中等学校の将来、なりたい職業ランキングは、男子一位は冒険者で女子一位はケーキ屋さんらしい。
でも大抵の人は家の仕事を手伝うことになるんだけどね。
でも身を守るための技術を習うのはよく誘拐の対象になる僕たち貴族の子供のためにもなるのでこっちは男女のどちらも習う。
ただし、その方法が異なるのでまた男女別で習うことになってる。
そう!つまり死活問題なんだよ!
リンとずっと話すという目的のために学校に通ってるのに(?)
なのでそれを解決するための魔道具を作ることにした。
もちろんリンと一緒に!
リンは魔法が天才的とは言えないがあらゆる種類を平均以上取れるだけの実力がある。
僕はどちらかというととがってるのでお互いに補完できる僕たちの相性はめっちゃいいね。
今回作るのはお互いに通信できるも道具だ。
なんで毎回自分たちで作っているかというと、ほかで作られたものはまず信用できないし、高い。
そして目的に合ったものがなかなか見つからないということだ。
もし、どこかで売っていたとしても、それを見つけるのは難しい。
なぜなら、作る人によって同じ性能でも見た目が変わるし、たとえ同じ人が作っていても見た目が異なることも少なくない。
なので僕は自分で作れないな、または自分で作るには費用が掛かりすぎると思ったときにしか買わない。
今回はイヤリングの魔道具を作ることにする。
リンに傷がつくのは嫌なので穴はあけないタイプのものにする。
リンはイヤリングそのものを、僕はそこにはめ込むための魔石を作ることにした。
愛の共同作業ってやつ?
違うか。
まぁ、そんなこんなで完成しました。
え?間の工程を端折りすぎだって?
前回とほぼ一緒だし、僕たちは何回も作ってるからいいでしょ。
そんなことはどうでもよくて、やっといつでもリンとお話できるよ!
試してみよう。
「リン!聞こえてる?」
「うん!今は10kmくらい離れてるよ。」
「もっと離れてみようか。ちょっと待っててね。今動くから!」
「了解!」
こんな会話が25km離れるくらいまで続いてそれでも全く途切れないので検証をいったんやめることにした。
ちなみに検証のために一日つぶれたのは内緒。
とりあえず世に言う「チート」並みの魔道具を作ってしまったかもしれないということで二人だけの秘密となった。
愛があればどんなものでも作れるんだね。
あっ、リン成分を補充しなきゃ!
愛の力ってすげー(棒)
さてテアとしてはリンを狙われるのは不快な様子。
どうなっていくのでしょうか!
(やべぇ、話のストック完全になくなった。)