夕星の
新しい年を迎え、早一ヶ月。
外は北風が吹き荒れ、窓を揺らす。
鈴は寂しさを紛らわそうと、暖かい部屋で手作りのアクセサリー作りに没頭していた。
何かに夢中になれば、その瞬間だけは忘れられる。
夢でアイに会えるかもと、眠る時間も日に日に増えていった。
シャン。
鈴の音が聞こえて鈴は後ろをばっと振り向く。
久しぶりに会うアイがそこにいた。
「待たせたな・・・・・・鈴・・・・・・っ!」
声をかけきる間も無く鈴はアイの胸に飛び込んだ。
アイは優しく鈴の頭を撫でる。
「鈴・・・・・・寂しい思いをさせたな・・・・・・泣いてるのか?」
ぐすっ、と鈴は涙を浮かべながらアイを見上げる。
「おかえりなさい・・・・・・!」
「ああ、ただいま」
アイは鈴を強く抱きしめた。
「何か作っていたのか?・・・・・・ほう、雅な装飾品だな。輝いているものは、我は好きだ」
「アイに・・・・・・これ」
そっと手渡したそれは光り輝く金の指輪だった。
「これは、なんだ?」
アイは指輪を初めて見るらしくきょとんとしている。
「これはね、好きな人同士が一緒につけるお守りみたいなものよ」
鈴も自分がはめた指輪を見せる。
「なるほど、まじないの一種か。ありがとう。大切にしよう」
「少し遅いクリスマスプレゼントだよ」
鈴は嬉しそうに笑い、アイをベッドの上に押し倒す。
「・・・・・・寂しかったか?」
鈴を見上げながらアイが言う。
「もう!意地悪なんだから・・・・・・だいたいアイは・・・・・・んんっ」
鈴の唇をアイが塞ぐ。
何度も何度も唇を重ね、どちらからともなくお互いの身体を求め合う。
一晩中、息つく間もなく愛を確かめた2人は
明け方寄り添うように眠りに落ちた。




