第2話〜黎音の誕生日?〜
どうも皆さん、こんにちわ〜。
やばい、スマホゲームをやりまくって投稿が遅れた
Maryでっす( 'ω')
(特に言うことは無いのですが……(汗))
今回は、なんか3000文字超えちゃったよ(汗)
どしよ、紗希パートかけるかな?
とりあえず、明日考えます。
それでは、ど~ぞ♪( *´∇`)_
「ふぅ、やっと終わったか……」
汗を拭いながら黎音は呟く。ふと時計を見れば、午後の6時前……随分と長い間、家事をしていたものだ。
家に帰ってからの黎音は、大忙しだった。
何せ、いくつか残っていた家事を放置して紗希を助けに行ったのだ。洗濯機に入れてた服にはシワができ、布団に至っては階段をずり落ちて干すどころかクシャクシャに丸まっていた。
そのため、遅れた分を黎音がフルに動き、片っ端から家事を終わらせていったのだ。
「まぁ、これで今日の分は終わりだな……。さて、夕飯を作るか。」
自分に喝を入れるように頬をパンッ!と叩き、黎音はキッチンに向かった。
すると、キッチンには先客が居て何やらウンウン唸っている。
―紗希だ。
「紗希?何している?」
声をかけるが反応がない。
「(うーん、兄さんの健康を考えて献立をたてなきゃ……えーと、何か美味しいものを……いやでも私にそもそも料理なんて出来ないんじゃなかったっけ?じゃあ、私はなんでこんな事……いいえ、愚問だわ。そんなの、兄さんのために決まってるじゃない!頑張りなさい!崎國 紗希!女の意地を見せてやりなさい!!)」
「おーい?紗希さーん?見えます?」
そう言って紗希の顔の前で手を振ってみる。
すると、「よしっ!」と呟いて頭をあげる。
そして、至近距離で2人の目が合う。
―しばしの静寂が訪れる……。
「えっと……紗希?」
思わず黎音が耐えきれずに声を出す。
「へっ!?あ、に、兄さん!?どうしてここに!?」
「いや、普通に夕飯を作りに来たんだが……紗希こそなんでここに?」
すると、紗希は少し俯いたあと小さな声で。けれども黎音にもちゃんと聞こえる声で
「わ、私が今日の夕飯を作ります!」
そう言った。
「えっ?(汗)」
それが、妹の発言を聞いた後の、黎音の最初の言葉だった。(明らかに声に焦りが滲み出ているが、幸いなことに紗希は気づかなかった。そして、それをいいことに黎音は焦りの表情を消して心を落ち着けた。)
落ち着いたのを確認してから紗希に向き合い聞いてみる。
「なぁ、紗希?ひとつ聞くが、どうして急に夕食を作ろうと思ったんだ?」
「に、兄さんが私を庇ったせいで手を痛めたかもしれせんし……」
「手?いや、特に問題は無いぞ?」
そう言っててをヒラヒラさせてみる。
ところが紗希が食い下がる。
「いいえ、ダメです!兄さんはゆっくりしていてください!!朝も言いましたけど、私を子供扱いしないでもらえます?……ゲームセンターでのアレは…その私がまだまだ分かって無かったんですけど……。それでも!私は女の子なんですよ!?料理くらいできなくてどうしますか!!
そして、私の旦那さんに美味しいご飯を……。あっ!……い、今のは忘れて下さい!!分かりましたか!?分かったら、さっさとリビングにでも行ってくださいっ!!バカッ!!」
そう言って、黎音をキッチンから追い出す。
「え?あ、あぁ、分かったよ。気を付けるんだぞ?」
(本当に大丈夫か……?いや、紗希を信じるか。)
―10分後……
ガンッ!
「きゃー!?」
ガラガラ……
「わー!?」
ドンガラガッシャンッ!
「いやぁー!?」
崎國家に紗希の悲鳴が響き渡っていた。
(今の音は、包丁を落としてそれに気を取られ、今度は積んでた皿にぶつかり、更には調味料棚をひっくり返した音だな?)
黎音はヒヤヒヤしながらその様子を遠くから見守っている。
(しかし……なぜ怪我をしない、皿が割れない、調味料が1ミリも零れない!?)
〜閑話休題〜
(ううむ、これ以上放置していたら流石に収拾がつかなくなるな。……不本意だが、手伝うか。)
そう考え黎音は、完璧に気配を完全に消す。
そしてキッチンに入る。予想通り、キッチンは荒れ放題だった。すぐさま、黎音は紗希のアシストに入っていった。
それから黎音のサポート(紗希は気づいていない)もあり、無事に完成した!
メニューはご飯、味噌汁、卵焼き、焼き鮭という「the・和食」だ。
「や、やりました!ついに私の力で!これなら、兄さんもきっと喜ぶはず!!」
そして、黎音はスッと、自分が数十分前まで座っていた所まで戻り、何事も無かったかのようにテレビを見ているフリをした。
紗希が料理の載ったお盆を、テーブルにの上に載せる。
その後、紗希が少し不安げに隣に立って黎音の顔色を伺ってくる。
気になるのだろう。なので黎音は
「おぉ、綺麗にできてるじゃないか!うん、良かった良かった。」
と紗希を褒めた。
すると紗希の肩がピクッと動く。
(やった!)と言ってるかのようだった。
一通り見た感じ、食べるのに問題は無さそうだと判断した黎音は「いただきます。」と言い、箸を取り食べようとする。
―しかし黎音は、まだ何も口にすることが出来なかった。
なぜなら、紗希が急に黎音の箸をひったくったからだ。
取られた黎音は頭上に「?」マークを大量に浮かべながら、紗希の方を見やる。
すると、そこには顔を真っ赤にしながら頭上に「!?」が沢山浮かべた紗希がいた。
「……どうした?紗希?箸を取られたら、夕飯が食えないだろ?」
と黎音が諭すように紗希に注意する。
すると……
「……しが、……さ…ま……うぅ///」
と紗希が小さな声でつぶやいた。
だが、小さすぎてあまり黎音が聞き取れなかった。
「すまない、聞こえなかった。もう一度頼む。」
そう言って黎音が耳を澄ませて近づく。
「わた、しが、食べ…さ、せて……うぅ///」
「ええと、もっと大きな声で頼む。」
そういった途端、顔を上げたと思ったら、顔をさらに真っ赤にした紗希が黎音の耳に叫ぶ!
「わっ、私が!兄さんに食べさせてあげるって言ってるの!何回言わせるのっ!!兄さんの、バカっ!!」
紗希が、ご飯を箸ですくって黎音の口元に押し付ける。
「ん!」
「え、マジで?」
「ん!!」
「わ、分かった!分かったから!食うよ!」
そうして、口の中にご飯粒が入ってくる。
「うん、うまいよ。紗希はきっと将来いいお嫁さんになれるな。うん!」
そう出任せを言ってみたのだが、紗希には効果は抜群だった。
「うぅ……///」
恥ずかしさに耐えるような、けれどもどこか嬉しそうでもあった。
すると、今度は焼き鮭をほぐした物を口元に持ってきた。(流石に魚を押し付けるのは気が引けたのか、持ってきたのは口元の少し前だ。)
「に、兄さん、あーん……。」
「!?」
「こっちだって恥ずかしいんですから!?特別なんですよ!?」
(じゃあするなよ……(汗))
「あ、あーん。」
そんなぎこちない二人の食事時間は、約2時間にも及んだ。
「食べ終わったな。」
「そ、そうですね。」
2人の間に、ややぎこちない空気が流れる。
「……」
「……」
お互いに沈黙して時計の音が大きく聞こえる。
そんな沈黙を先に破ったのは黎音だった。
「なぁ、紗希?今日はどうした?いきなり夕飯作ったり、その……食べさせてみたり。」
「ッ!?い、今それ聞きます!?」
しかし、黎音は理由を聞くまで話すことは無いと言わんばかりに何も話さなかったので、紗希は観念したようにつぶやく。
「あの、今日は兄さんの誕生日だって聞いて……。ゲームセンターに行ったのも、兄さんにプレゼントを取ってこようとして……、料理を作ろうとしたのもそれが理由で……。」
そう、途切れ途切れに理由を話していく。すると黎音は満足したように頷く。
「なるほどな……つまり、今日の紗希の行動は俺の誕生日を祝うつもりでの行動だったんだな?」
「はい、兄さんに迷惑かけっぱなしだったと思いますけど……。」
「いや、そんなことは無い。むしろ良くしてくれた方だ。ありがとうな、紗希。…………あぁ、それと紗希、あのな、言い忘れてたんだが……」
そこで言葉を切り衝撃の一言を放った。
「俺、今日誕生日じゃないぞ?」
「え?」
こうして、7月9日・・・・が終わっていった。
という訳で、ここまで読んでいただきありがとうございました。
紗希パートね……やっぱり諦めますw
ではまた(^_^)/